エモリー大学 (ゴイズエタ) MBA日記

エモリーの魅力を在校生が交代でお伝えしていきます(注:時には全く関係無い内容になる恐れ有り)。

キャンパスビジットについて(Emory Goizueta Business School)

2012-10-06 16:07:20 | MBA一般

GoodNewsが続いていてご機嫌のClass of 2014 TEDです。

まずは同級生が新たな命を授かり、11人でスタートした日本人一年生コミュニティが15人となりました!Emoryは家族に優しい環境ってことですね!

また、最新のMBAランキングでEmoryがWorld Ranking#21 (US #14)となりました!Emoryは勉強にも最適な環境ってことですね! 前回から7位もジャンプアップしています。http://www.economist.com/whichmba/full-time-mba-ranking

 

さて、最近はキャンパスビジットのお問い合わせをいただくことが多くなりました。よくある質問をまとめましたので、出願を検討している方は参考にしてみてください。

キャンパスビジットで何ができますか?

インタビュー、授業見学、キャンパスツアー&ランチ、住居訪問、ディナーが主なコンテンツで、ご要望に合わせてカスタマイズします。授業見学やランチですが、エモリーの場合、通常は日本人在校生がアテンドしますのでご安心してください。また、金曜日は授業がない代わりに、アドミッションオフィスでインフォセッションがあるなど曜日によって多少の違いがあります。(個人的には住居訪問が超お勧めです)

 

時期的にはいつがお勧めですか?

冬休みやテスト期間を考慮した大局的なスケジュールで言うと、年内なら12月7日まで、1月25日~2月28日が理想的です。その上で、いくつかの観点からコメントしてみたいと思います。

まず、ゴイズエタの雰囲気を感じたい!という方には月~木曜日がお勧めです。金曜日には授業が少ないため授業見学ができないばかりか、ゴイズエタの活気を感じるのが難しくなってしまいます。一方で、金曜日にビジットするとアドミッション主催のプレゼンやランチに参加できるメリットがありますが、金曜日以外でもアドミッションとの面談は可能ですし、ランチやキャンパスツアーは日本人学生がアテンドすることが可能です。

なお、12月1日、来年1月12日には学校主催のオンキャンパス説明会Super Saturdayが予定されています。内容も充実しているようですので、このイベントをターゲットに予定を組むのもありだと思います。

http://goizueta.emory.edu/degree/fulltimemba/admissions/events/on_campus.html

 

以下の現在の1年生のビジット模様を掲載しておきます。

 

時期

ステータス

インタビュー

授業見学

A

2月上旬

出願後

なし

あり

B

2月下旬

合格後

なし

あり

C

なし

D

1月下旬(Super Saturday)

出願前

あり

あり(模擬授業)

E

11月中旬

出願前

あり

あり

F

2月中旬

出願後

あり

なし

G

2月中旬

合格後

なし

なし

 

1月と2月は航空券が安かったりもするので、考え方は人それぞれです。また、アメリカ特有の休暇が合ったりもするので、ビジットの時期は在校生ML(goizueta-japan2013@yahoogroups.jp)宛てに事前に相談していただくのが良いと思います。

 

ビジットでのインタビューについて

時期にもよりますが基本的には Invitation Onlyとなります。ただし、インタビューポリシーは変更になることが多いので公式サイト(http://goizueta.emory.edu/degree/fulltimemba/admissions/interviews.html)で確認いただき、不明点があればアドミッションオフィスに確認するのが良いと思います。

また、Invitationを受けた場合でもビジット時に面接を受けるかどうかは個々人の戦略によります。Face-to-Faceで面接できるメリットもあれば時差ボケで英語がうまく話せなくなるリスクもあります。なお、例年と同様であれば、1月~2月にかけてアドミッションオフィスが日本を訪問するため、Emoryの場合は日本でアドミッションとFace-to-Faceインタビューをできる機会があるということですね。なお、インタビューを受ける・受けないに関わらず、せっかくビジットしたのであればアドミッションオフィスを訪れて顔と名前を覚えてもらうのが良いと思います。

 

テルと交通手段について

ホテルはEmory Conference Center Hotel(http://www.emoryconferencecenter.com/)が良いと思います。価格は一泊150-200ドル程度と決して安くはありませんが、曜日によって変動が大きく、100ドル以下で泊まれる日もあるようです。学校まで徒歩15分程度であり、在校生の住居とも近いため何かと時間のないビジットには最適な選択肢かと思います。

なお、空港からはタクシーを利用するのが一般的です。運転手にホテル名を告げれば30分程度で到着となります。地下鉄(MARTA)を利用する手もありますが、慣れない土地での電車の負担は大きいため、タクシーの利用をお勧めしています。

 

個人的なビジット体験談

僕がEmoryへの進学を決めたのはビジットで住環境の良さに惹かれたからです。家族構成(妻あり、子供なし)を考えると大都市でのアクティブな生活、安全な住環境、日本食材にも困らない、というアトランタは非常に魅力的です。出願校を絞り込む時点でプログラム自体はどの学校も出願者にとって魅力的なはずですし、最後の決め手は「2年間ここで楽しく生活できるか」になると思うんですよね。

私の場合は、年内に出願 → 年明けに日本で面接 → 合格後にビジットという流れでした。ビジットの際に他校のインタビューを受けましたが夕方に時間をセットしていたため、時差ぼけでうまく英語が話せなかった記憶があります。インタビューは日本で受けるか、ビジットの場合は午前中に時間をセットするのがお勧めです。

最後になりますが、ビジットは本当に楽しかった、という印象しか残ってません。たった一人で見知らぬ土地を弾丸ツアーするなんて、そうそうできることではありません。仕事のことや英語の不安もあると思いますが、思い切ってビジットしてみてください。エッセーを書いていたときのモヤモヤがAha!と消えてしまうと思いますよ!大学とのFitというのはそういうものだと思います。

 

長文にお付き合いただきましてありがとうございました。

Ted

 

 


アメリカってひろい。。。(自然編)

2012-09-17 18:37:30 | MBA一般
2012年秋学期もはや3週間が経ちました。
アトランタもだいぶ涼しくなり、なんとなく秋の気配を感じる今日この頃です。皆さんいかがお過ごしでしょうか?

来年の入学を考えている皆さんは、そろそろ早いラウンドのデッドラインを迎える頃ですね。
秋学期が始まりキャンパスビジットも増えてきていますので、Goizuetaご検討中の方はぜひぜひご一報ください。


さて、今回は「アメリカってひろい。。。」をお届けします。

当たり前じゃないか!というお叱りの声が聞こえてきそうですね。
確かに世界で3番目(もしくは4番目。中国と競ってるみたいですね)、日本の約25倍の国土面積を持つ国ですから、
お叱りはごもっともな気がします。

しかし、単純に25倍といわれても、そんな大きさよくわからん!ということで、各地の風景で広さを感じてみたいと思います。

これを見ればきっとあなたもGoizuetaに入ってアメリカを旅したくなるはず!!
(何か間違ってる気もしますがお見逃しを。。)

時期は夏、アトランタを出発し、ひたすらまっすぐな道を走り続けます。


どれだけ経っても風景が変わりません。アメリカの広さを実感する第一歩です。
・・・。
・・。
・。

いつまで経っても風景が変わらないんで、ちょっと時間を進めましょう。



いきなり目の前が真っ白です。なにこれ?しお?
いやいや目の前に石膏の砂漠「ホワイトサンズ」が出現です。

体全体がジャリジャリ、口の中もカピカピ、髪の毛ボサボサになりながら次の目的地を目指します。

なんか映画で見たことある景色が見えてきました。



ナバホ族居留地にある「モニュメントバレー」です。自然は偉大な芸術家ですね。
ちなみにナバホ居留地内はアルコールは禁止ですのであしからず。

次もアーティストの本領発揮!!



鉄砲水のつくりあげた芸術「アンテロープキャニオン」です。
基本的にガイドなしでの立ち入りは出来ません。近年でも鉄砲水による犠牲者が出ることもあるようです。
ご冥福をお祈りします。

最後に見えてきたのが真打「イエローストーン国立公園」です。



きっちり時間を守り、壮大な噴水ショーを見せてくれる「オールドフェイスフルガイザー」とカラフルな温泉です。
何でもバクテリアの働きでこんな色になるようです。




アメリカの広さは驚きに満ちています!
あなたもGoizuetaに入って、アメリカの自然を感じる旅をしよう!
(完全に何か間違ってます。。。)


                                              Class of 2013 TOM











Goizueta1年制MBAの夏2

2012-08-17 22:35:54 | MBA一般
こんにちは。1年制MBAに通うClass of 2013のYukiです。

1年制のクラスは、先週で夏学期が終了し、今月末より、いよいよ2年制の2年目に合流します。今回は、夏学期全体を通しての感想を簡単に述べさせていただければと思います。

まず、あらためて授業についてざっと紹介させていただきますと、5~6月のBlock1は、会計や、統計などのデータ分析、経済学、組織論等が中心で、7~8月のBlock2では、ファイナンスやマーケティング、リーダーシップなどについて学びました。夏学期の授業は全て必修で、コア科目という位置づけですが、その中でも、Block1はより基礎的な内容となっており、Block2は、Block1で学んだことを活かす、より実践に近い内容という印象です。

授業全体を通しての感想は、大きく分けて2つあります。

まず1つ目は、チームの存在についてです。マーケティングのプロジェクトなどに限らず、ほぼ全ての科目で、個人課題に加え、チームとして提出しなければならない課題が与えられました。MBAはチームでの活動が多いとは聞いていたのですが、あらゆる科目でそれが共通している点が、私にとっては印象的でした。受験生の中には、会計や統計、経済学等については、すでにある程度学ばれている方もいらっしゃるのではないかと思いますが、MBAに入ってこれらの科目を学び直す意義は、世界的に活躍する教授陣から教えを受けられるという点に加え、優秀な同級生たちと議論しながら、チームとして答えをまとめていくプロセスにあると感じました。チームメイトから学ぶことも多かったですし、また、そのプロセスを経験することによって、座学で学んだ知識や理論が本当に身についていくように思いました。

2つ目は、アメリカにおける物事の考え方についてです。こちらでは、あらゆる事について、常に論理的な批評ができることが求められます。例えば、ある企業事例(ケース)について議論する際は、ケースで取り上げられている戦略や考えられる対応策について、教室内での発言をもとに、良い点と悪い点を徹底的に洗い出し、整理していきます。そのほか、例えばマーケティングのプロジェクトでプレゼンテーションをする際は、クラスメート同士でも評価を行うのですが、そこでも、良い点と改善点をフィードバックする必要があります。たとえ「良い」と思う場合でも、「なぜ良いと思うのか」「さらに良くなるにはどうすべきか」という思考が求められます。こうした授業での経験や、同級生たちとのやりとりを通じて、常に良い意味で批判的に物事をとらえ、積極的に意見表明できる能力の重要性をあらためて感じました。

怒涛のごとく過ぎて行った4か月でしたが、夏休みの校舎を1年制のメンバーで独占できるという特権もあり、思い出深く、また中身の濃い日々でした。

MBAと論文

2012-08-12 10:55:00 | MBA一般
Class of 2013のTomoakiです。

エモリーMBAの授業では、事前知識を得るため、宿題として論文が与えられます。


日本でも本屋の本棚で見かける著者の論文が与えられることが多く、アジアまで著作が翻
訳される学者は、アメリカでも有名なのだと思えます。

今回は、宿題の論文によく取り上げられる学者を選んで、学者の概要を説明してみようと思います。
日本でこういった本を読んでからMBAに留学すると、より一層理解が深まりますね。

1.ダニエル・ゴールマン
・現代リーダーシップ論の泰斗です。1995年に発売された「EQ-こころの知能指数-」は、ビジネスで成功するためには、これまで重要視されていた「IQ:頭の良さ」だけではなく、人との付き合い方が重要であると説きます。
・その指標が「Emotional Intelligence」、通称EIと呼ばれている指数で、初めてMBAにソフトスキルを大々的に持ち込んだ人物です。
・エモリーでは、リーダーシップを重視するため、彼の論文はずいぶん読みました。

2.マルコム・グラッドウェル
・アメリカでは知らない者はいないというくらい有名なベストセラー作家です。
・ユニークなフレームワークで知られており、「最初感じた直観はだいたい正しい」とか「成功するには、生まれ持った才能や環境が必要」といった漠然としたアイデアを理路整然と説明します。
・代表作は「ティッピングポイント」、「ブリンク」など。

3.ダン・アリエリー
・最近はやりの、経済学と心理学を融合した「行動経済学」の著者です。
・むかし、イスラエルで大やけどを負った経験があって、それらの実体験に基づいた直観的な説明と、経済学を使った数値的な説明を用いて、人の幸福度が変化する条件を教えてくれます。
・代表作は「不合理ゆえにうまくいく」など。

4.ラム・チャラン
・著名なコンサルタントで、元ハーバードMBA教授。組織の改革方法の専門家でもあります。
・リーダーシップ論を元に、組織をどう変えていくかといった心構えを中心に勉強することができます。
・ユニクロの柳井正会長もおすすめする「徹底のリーダーシップ」が主要著書です。


これらの本を読むだけでも、ビジネスマンとして必要な知識の一端を与えてくれます。


Orientation & Boot Camp!!

2012-08-10 20:24:08 | MBA一般
皆さん、はじめまして!
Emory University Goizueta Business School(GBS)日本人学生最年長のShinjiです。
妻一人、子供二人を連れての留学なので、ご家族連れでの渡米を検討されている方は、私にご一報ください!

日本の皆さんは、そろそろお盆を迎えるころですね。
暑い中、TOEFL&GMAT、エッセイの準備等で忙殺され、海水浴や花火どころではない状況かとお察しします。

私も昨年のこの時期、毎日10時間以上勉強してましたが、全く先が見えず、途方に暮れていたのを思い出します。

でも、心配ご無用です!そんな私でも、今こうしてGBS生活をスタートできましたので。
MBA合格を信じて努力し続ければ、夢は叶います。

ということで、このブログでは、受験生の皆さんに、少しでも活力を与えることができるような投稿ができたらなと思っています。


さてさて、さっそくですが、とうとう本格的に始まりました、GBS生活

月曜日、火曜日はオリエンテーションといいつつも、本番さながらの授業が展開されました。
例えばあるプレ授業では、いきなり宿題が課され、授業中は教授からのCold Call(突然指名され、質問に答えなければいけません)が飛び交いました。
私は質問の意味さえ理解できない有様で、ただひたすら「当たるな~当たるな~」と祈るばかり。。。
そのスリル感ときたら、TOEFLのSpeaking を軽く凌駕します

そんなスリリングなプレ授業の後に行われた、4名の教授によるパネルディスカッションの中で、ある教授がとっても感動的な言葉を話されたので、ご紹介します。

「英語のみを話す人、手を挙げて。
その中で、一度もアメリカ以外で学んだことのない人は手を挙げ続けて。

今手を挙げている人たち、想像できるか?
君たちが、自分の母国語ではない国で何かを学んでいる姿を。。。

インターナショナル学生は、今そんな状況にいるんです。
彼らは君たちの助けを必要としています。」

すごくないですかこんな言葉、日本で聞いた事ありますか
こんな言葉が、教授のみならず、学生同士の会話やスタッフ、いろいろな方から聞こえてきます。
もちろん私たちも、ヘルプをもらいながらもクラスメイトに貢献していかないといけませんけどね!
これこそ、これこそGoizuetaの魅力だと思いました



そして水曜日からは、2泊3日のBoot Campへ
ここで、GBS Class of 2014の153名が、各50名の3つのセッションに、そして各5名のスタディグループが発表されます
私はテキサス出身のナイスガイ、NY出身の男前、同じくNY出身のアフリカンアメリカン、そしてインド出身の兄ちゃんと同じグループになりました。
これから2年間、運命共同体として苦楽を共にする仲間です。大切にしたいですね。

Boot Campでは、このグループを中心に、様々なチャレンジに取り組みました。
詳しい内容は来てからのお楽しみですが、笑いあり、涙あり??
DiversityとTeam Workを大事にするGBS Boot Campに、皆さんきっと感動しますよ

また今後も定期的に、最新情報をお届けいたします!


MBA人物列伝 2

2012-07-12 04:37:11 | MBA一般
Class of 2013のTomoakiです。

前回、6月30日に投稿したMBAを卒業した企業経営者たちの記事が面白かったと、知り合いの方に好評いただいたので、第二弾を書いてみたいと思います。
以下、4人の著名なビジネスピープルについて記載します。


1.岩瀬大輔
・開成高校→東京大学、在学中に司法試験合格という学歴を持つ。
・卒業後、ボストン・コンサルティング・グループに入社。その後、リップルウッドなどの投資会社に転職。
・2004年にハーバードMBAに留学し、日本人4人目の最優 Baker Scholarで卒業。
・帰国後は、ライフネット生命保険を立ち上げ、副社長に就任。
・ライフネットは、日本国内で74年ぶりに設立された、保険会社を親会社としない独立系生命保険会社。保
険外交員などを雇わず、ネットでの保険販売に特化することで、人件費を削減し、保険料の引き下げを行っている。
・著書に「生命保険のカラクリ」、「金融資本主義を超えて-僕のハーバードMBA留学記-」など。


2.遠藤 功
・三菱電機入社。ボストンカレッジMBAを卒業。
・1988年より三菱電機を退社、ボストン・コンサルティング・グループ、アンダーセンなどのコンサルティング会社にて勤務。
・2006年よりヨーロッパ最大のコンサルティング会社、ローランドベルガ―日本法人の会長を務める。
・現場での実行力を重視するコンサルティングに定評がある。
・著書に「現場力を鍛える」、「見える化」など。


3.南場智子
・1986年、マッキンゼーに入社。
・1988年、ハーバード大学MBAに入学し、1990年に卒業。
・1996年にマッキンゼーのパートナーに就任後、1999年に「モバゲー」で有名になったディー・エヌ・エーを起業。
・内閣府IT戦略本部員、規制改革・民間開放推進会議委員などを歴任。
・2011年、療養中の夫の看病のため、代表権のない取締役になる。


4.三木谷浩史
・1988年みずほコーポレート銀行に入行
・1993年ハーバード大学MBAを卒業。その後、楽天を起業して会長に就任。
・楽天は、年間流通総額が1兆円を突破。また、カナダの電子書籍会社「Kobo」の買収などで話題をさらっている。
・著書に「成功のコンセプト」、「成功の法則 92ヶ条」など。


南場智子さんは、「ハーバードも、全然役に立っていないですね。どこかの大企業に丁稚に行った方がよかったかもしれない」とMBAは役に立たなかったと言っています。


一方、岩瀬大輔さんは同級生から「誰しも、守るべきプリンシパル(信念)を持っている。プリンシパルは、筋肉のようなものだ。少しでも、自分の信念を曲げてしまったら、どんどんその筋肉は弱くなっていく」と言われて刺激を受けたと語っています。


人によってMBAで得た経験は異なりますが、せっかく留学した以上、できるだけ多くの経験を得て帰国したいものです。

MBA出願に向けて ~Essayの書き方~

2012-07-04 10:22:17 | MBA一般

Class of 2013のTomoakiです。


さて、MBAの出願で一番大事な資料はなんでしょうか。
おそらく一番大事なものは、Essayになると思います。


僕は出願したとき、シカゴ大学MBA卒のコンサルタントに相談しながら、Essayを書きました。 今回は、自分の出願経験をもとにEssayの書き方を書いてみたいと思います。


まず、総論ですが、学校側は、地域ごとにアジアから何人、ヨーロッパから何人とあらかじめ各地域での合格者の人数を絞っていることが多いです。
ですので、アジアで「●●はこの人が強い」とEssayで思わせることが必要になります。
他人とは違ったimpressiveな内容のエッセイが求められます。


しかも、コンサルタント曰く、大学のadmissionが、1つのessayにかける時間は2分から3分程度。見た目の良さと中身を両立しないといけません。


以下、Essayに必要な事項を3つに分けてみました。

1.ストーリーを作る
まず、Essayにはストーリーが必要です。
大学側から与えられた質問に対して、自分の職歴や仕事で得た知識・経験を元に答えを書いていくことになりますが、自分の職歴を羅列しても、バラバラな印象を与えるだけになってしまいます。

そこで、まずは自分の職歴をいくつかのセグメントに分けましょう。
セグメントに分けたうえで、
1)自分の得意分野
2)MBAに行く理由
3)将来への展望
という話の展開にもっていきます。


例えば、僕の場合ですが、僕は公務員をしていてあまりビジネスとは直接関係のない仕事をしていました。
入社当初は、
1)商法を会社法に改正したりする法律担当を2年間
2)次の2年間は、FTA(Free Trade Agreement)やWTO (World Trade Organization)といった国際協定の交渉担当
3)そのあとの2年間は、化学物質関係の規制法の改正
4)最後の1年間は中小企業関係の予算作成
という感じでバラバラな部署を4つ経験しました。

このままでは、MBAやビジネスに関係ないし、あまりに職歴がバラバラです。
ですので、僕は「2つの得意分野がある」というあてはめをしました。
 まずは、1)、3)をくっつけて、「マネージメント能力が高い」と得意分野を決めました。
例えば、「法律を改正する際にはいろんな人と会って、いろんな人の意見調整をしないといけないので、時には100人を超える人をマネージした」という形でEssayを書きました。

次には、2)、4)をくっつけて、「交渉能力が高い」という点をアピールしました。
「国際協定や予算作成では交渉事が多いので、そこで交渉能力を磨いた」といった感じですね。


こういったように、自分の職歴の中から必要とされる能力を抽出して、得意分野を導き出すとEssayが書きやすくなります。


実際には、1つの大学で3問~5問のEssay問題が出されるので、問題に合わせて自分の長所を書いていくことになります。

そして、自分の長所を書いた後は、MBAで「マネージメント能力を伸ばしたい」、「交渉能力を磨きたい」とMBAに行く理由を書いて、字数に余裕があれば、これらの能力を使って将来は「○○の分野で活躍したい」といった将来のキャリアプランを書くことになります。

質問によって、書き方は異なりますが、自分の経験→長所の記載→MBAでやりたいこと→将来の展望といったEssayの基本構造は、あまり変わらないように思います。


2.なぜ出願する大学に入りたいのかを書く
さて、自分の長所を導き出したら、次は、なぜ出願する大学に行きたいのかを考える必要があります。

それには、出願する大学の長所はどこにあるのかを調査する必要があります。
例えば、シカゴ大学Booth校やPennsylvania大学のWharton校はファイナンスが強いので、「ファイナンス関係を学びたいので、この大学に入りたい」と記載することになりますし、
逆に、Northwestern大学のKelloggはマーケティングやソフトスキルに強いので、「マーケティングを学びたい」といった形の内容を記載します。

他にも、国際関係に強いThunderbirdや起業に強いBobsonなど、大学によって長所がありますので、ネットでの調査、できれば卒業生の先輩などから話を聞くことをお勧めします。

僕の場合は、マーケティングに興味があったので、1.で書いた自分の長所である「交渉能力」、「マネージメント能力」を活かして、消費者を理解することで、マーケティングに生かしたいといったことを書きました。

自分の長所だけでなく、大学側がどのような大学なのかを理解して、理解したことを大学側に伝えることが必要になります。


3.自分の長所をアピールする
最後に、日本語の文章とは違って、Essayは「自分をアピール」する必要があります。
最初はEssayを書いていると、自分の長所ばかり書くので、恥ずかしさを感じたり、違和感を感じることがあると思います。
ただ、それはEssayとは自己アピールの場であると認識して、無視してしまいましょう。
できれば、先輩たちの書いたEssayをよく見てから自分のEssayを書き始めることをお勧めします。



最後に、平均的な日本人では、独力でエッセイを書きあげるのは難しいので、カウンセラーなどの力を借りることになります。
カウンセラーは家庭教師のような存在で、どんな内容をエッセイに書くのかといった相談から、エッセイの文法修正までお願いする重要な役割を担います。

参考までに僕はAccepted.comという会社を使いました。 
シカゴ大学MBA出身で、夫が日本人というRobbieさんという人に見てもらいましたが、丁寧に対応してくれて満足しています。

他にも、Kelloggに入学した職場の後輩はEssayedgeという会社を使っていました。
僕は最初両方使っていましたが、個人的にはAccepted.comの方が親身になってくれたのでお勧め
できます。


それでは、MBAの出願頑張ってください。



MBA人物列伝

2012-06-30 11:50:01 | MBA一般
Class of 2013のTomoakiです。


さて、アメリカ発のMBAですが、日本でもかなり知名度が増してきており、
実際に企業のCEOや重役でもMBA卒業生の就任が目立ってきました。

実際にどのような人たちがMBAを卒業して、実業界で活躍しているのでしょうか。

今回は、数あるMBA出身の重役の中で、著名な方々を紹介していきたいと思います。
以下、5人に絞って略歴を書いていきます。

1.樋口 泰行
・松下電器産業のエンジニア出身で、1991年にハーバード大学MBAに入学。
・松下電器からコンサルタントに転職。
・45歳にヒューレットパッカード社長。その後ダイエー取締役社長としてダイエーの再建に着手。
・2007年からはマイクロソフト日本法人のCOOに就任。
・著書に「愚直論」、「変人力」。

2.富山 和彦
・ボストンコンサルティングに入社。
・1990年にスタンフォードMBA sloan校に入学。
・産業再生機構でCOOを務める。
・産業再生のスペシャリストとして、経営共創基盤を設立し、茨城交通や岩手自動車などの支援を手掛ける。
・著書に「挫折力」、「会社は頭から腐る」

3.新浪 剛史
・三菱商事に入社。
・1990年にハーバード大学MBAに入学。
・2000年にローソンに出向し、2002年にローソンの社長に就任。
・関係著書に「砂漠で梨をつくる」

4.原 丈人
・中央アメリカの考古学に従事。
・スタンフォードMBAを卒業後、29歳で光ファイバー事業を起業。
・その後、情報通信技術分野でベンチャー企業の育成と経営に関わる。
・財務省参与や産業構造審議会委員などを務める。
・著書に「国富論」

5.玉塚 元一
・旭硝子に就職。
・サンダーバード大学でMBAを取得。
・日本IBMに転職後、ファーストリテイリング社の柳井正社長と出会い、2002年にはファーストリテイリング社の社長兼COOに就任。
・2005年に同社を退職。リヴァンプ代表、ロッテリアのCEOを歴任後、2011年にローソンの最高執行責任者に就任。




これらの方々はあくまで僕が著作を読んだので、紹介させて頂いただけなのですが、
みんなMBAについては異なった意見を持っています。

例えば、1.の樋口マイクロソフトCEOは、ハーバードMBAでかなり苦労をしていました。
ハーバード大学では成績が下位5%に入ると退学になるのですが、一度大学側から「このままでは退学になる可能性がある」と通知を受けて、真剣に勉強を開始。
最終的には卒業することができましたが、そこで得たケーススタディーの知識などは現在でも役立っていると聞きます。
ちなみに、ローソンの新浪社長も同時期にハーバードのMBAに在学していました。


一方で、2.の富山さんや4.の原さんはスタンフォードのMBAに対して、「MBAに対して過度に期待しないこと」と著作で言っています。

成功した人でも、MBAに対する思いは様々ですね。


他にも、元モルガン銀行東京支店長の藤巻健史さん(Kellogg卒業生)、富士ゼロックス元会長で現経済同友会幹事の小林陽太郎さん(Wharton卒業生)など著名な卒業生が目白押しです。

もし興味があれば、こういった著名なMBAホルダーの方々が書いた本を読んでみると、色々と勉強できます。

MBAとパーティー

2012-06-29 19:59:57 | MBA一般
Class of 2013のTomoakiです。


MBAでは週末やちょっとしたイベントの後にパーティーをすることが多いです。


パーティーは、アメリカ人生徒とざっくばらんに様々な事柄について意見交換をできる貴重な機会です。同級生の人柄を知ることもできますし、思わぬアメリカの文化や考え方を知ることもできます。


今日は、アメリカでのパーティーについて、2つに分けて書き連ねてみたいと思います。


1.パーティーでの楽しみ方
 僕がパーティーで一番感じるのは、日本とアメリカの楽しみ方の違いです。
日本の「飲み会」とアメリカの「パーティー」では楽しみ方が異なります。
例えば、日本の居酒屋で飲み会をする場合、上司や部下、年の差、会社での年次の差などを忘れた「無礼講」が許される場合があります。 日本はお酒に寛容な文化が残っているので、少しばかり騒いだり、ちょっと吐いたりしても、許される風潮が未だに存在しています。
いっぱい飲む=飲み会を楽しむという文化でしょうか。

 一方、アメリカではそういった我を忘れてお酒を飲んで、はしゃぐということは周りを気にしない「無礼」な行為に当たります。アメリカのパーティでは、多くの人はあまりお酒を飲みません。2時間~3時間パーティーにいてもビールを2杯から3程杯度飲むだけで、酩酊することはなく、ほろ酔いになる程度です。
(特にアメリカのビールはアルコール度数が薄いので、日本のビールよりも酔いにくいで
す。)

日本みたいに飲みすぎて騒いだり、吐いたりする行為は、「自分をコントロールできない」人とみなされる可能性があります。 アメリカでは、会話を楽しむ=パーティーを楽しむといった形でしょうか。


2.パーティーでの話題
次に、パーティーでの話題です。
日本の「飲み会」での中心は仕事の話題になることが多いと思います。上司の愚痴を言ったり、会社の将来を憂えたりといった会話がメインになると思います。
 一方、アメリカでのパーティーでは仕事の話題がメインになることはほとんどありません。もっとスポーツ、家族、余暇の過ごし方といった話題が多く取り上げられます。
 アメリカ人と話をするときには、そういった話題から入ることで自然な会話を作り上げられます。 

加えて、日本では「政治」の話が話題に上がることがあります。自民党や民主党の話題、今では消費税や原子力の話題でしょうか。
 一方で、アメリカでは政治の話題はあまり話されることはありません。相当仲がよくなってからでないと、相手の政治信条に立ち入ることは許されない雰囲気があります。
 ですので、民主党や共和党のどっちを応援しているのかといった話題に入る時には、少し注意する必要があります。


アメリカ、特にアトランタのような田舎ではパーティーがとてもおもしろいです。
プールサイド、バーベキュー、音楽、ビール。僕が前に住んでいたシカゴのパーティーとはまた違っていて、とても開放的。
みんなで和気藹々と楽しんでいます。

そんなパーティでも過ごし方によっては、アメリカを理解することができるので、MBAの学生にとってはよい勉強の場になるとも言えますね。


MBAの知識を自宅で手に入れるためには?

2012-06-26 23:24:32 | MBA一般

Class of 2013のTomoakiです。

さて、今日は既にMBAへの海外留学が決まっている方、
MBA留学には興味がないけど、ビジネス方面の知識が欲しい方に向けて、
自宅でMBAの知識を得るにはどうすればよいか、書いてみたいと思います。


僕が日本にいた頃、MBA関連の知識を身に着けるために行っていたのは、月並みですが、「読書」です。

しかし、ただビジネス関係の本を読書するだけでは、あまり参考にならないので、
僕は特にアメリカのMBA大学院が出版している本を読むことをお勧めします。

例えば、雑誌ではハーバードビジネスレビューなどは有名ですし、
書籍では英治出版から出版されているペンシルバニア大学のウォートン校が執筆する
「ウォートン経営戦略シリーズ」とダイヤモンド社の「ハーバードビジネスレビュー」シリーズは良書がそろっているので、個人的にお勧めできます。

こういった本を利用して、自分のビジネス知識を広げると留学後も活用できますし、留学しなくとも仕事にプラスに働くことになります。


今日は、僕が「ウォートン経営戦略シリーズ」の中で特におすすめできる1冊の概略を以下に記してみます。

もし興味があるようでしたら、本屋で手に取って眺めてみてください。



決断の本質
著者:マイケル・ロベルト
英治プレス
http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_sb_noss_1?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&url=search-alias%3Dstripbooks&field-keywords=%8C%88%92%E8%82%CC%96%7B%8E%BF

職場での意思決定について書かれた本です。

職場では
一度決まったはずの議論が再びぶり返したり、中々決まらなかったり
会議自体に意味がなかったり、そんなことがありえます。

そんな意思決定プロセスを円滑に行う方法を記載したのが本書です。

宇宙ロケット コロンビア号の爆発
ケネディ大統領によるビックズ湾事件
イラクにおける米軍の誤射によるブラックホーク・ヘリコプター撃墜事件

など、著名な事実から、意思決定プロセスの円滑な進め方を説いていきます。

この本を一言で言うと
「人は、意思決定の内容と同じくらい、プロセスを重視する」
ということです。

人は、決まったことよりも、どのように決めたかによって、意思決定の質及び意思決定へのコミットメントが定まります。


例えば、ロケットのコロンビア号が爆発した事件では、事故の原因となった箇所は発射前も議論されていましたが、NASAでは「部下は偉い人にはメールを送らない」、「下の人間は上に対して強硬に主張しない」という文化があったため、部下が問題の箇所を指摘した際に、上司が「問題にすべきではない」と発言したため、会議では追及されずに、事故が起こりました。


部下が認識していたにも関わらず、上司の一言や組織文化によって意思決定が進まなかったのです。当然、その部下は決定に対して不満で、当時は同僚に怒りのメールを送信していました。


また、イランにおける米軍のF15戦闘機が、自軍のブラックホーク・ヘリコプターを撃墜した事件でも、F15戦闘機の乗組員は、常時2名おり、更に管制官と通信ができる状態でした。
しかし、部下の乗組員が自軍のヘリを誤って、「敵軍発見」と報告した際に、上司の乗組員は明確な返事をせず、管制官も同様の対応をしたため、事故が起こりました。

これは、部下に任せようとしていた上司や明確な返事をしなかった管制官の意思決定プロセスに齟齬があったことになります。


この本が示唆する意思決定に必要な点は以下の通りです。

・チームが互いに打ち解けるにつれて、率直さと討論の質が高まる。例えば、ビッグス湾事件では、ケネディ大統領の外交対策チームは、結成したばかりだった。

・出席者同士の意見交換を促進し、会議をリーダーと出席者との1対1の会話の寄せ集めにしない。

・質問、反対の時間を作る。会議の効率化は時に問題が生じる。

・リーダーはメンバー間に、議論中、個人的な感情的対立がないか気を配る。

・リーダーは反対意見が自分の手元まで上がってくるのを待ってはいけない。リーダーが個人的にアイデアなどを聞かせて欲しいと頼む。

・会議は決定の場として使用する。会議以外を決定の場として使用すると、会議が意味を持たないこととなる。



本の説明が長くなってしまいました。

この記事がみなさんの参考になれば幸いです。