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漫画の感想とかそんなん

涅槃姫みどろ(1)

2006年06月13日 00時24分08秒 | 漫画
涅槃姫みどろ 1 (1)

秋田書店

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涅槃を求める者の前にあらわれる永遠の転校生みどろ。
何者なのか、そもそも人間なのかさえ謎のみどろが様々な人々にちょいと後押しするそんな厄いホラー漫画。

1話完結の霊やら呪いやら出るホラー漫画なのですが。
基本的にみどろは色んな人の願望を少し手助けしたり、
何か決定的なことを告げるだけであったりと。
物語の中心には立っていません。

物語の中心にいるのは多くの場合は何かの加害者。
そんな彼らが自分で掘った墓穴の周りをうろうろ歩いている所を、
足をかけて転ばして穴の底へ放りこむのがみどろの物語的な役割です。
大抵の場合はそれこそ因果応報な話なので、
残虐な話も後味の悪さはあまりありません。
アウターゾーンと怨み屋本舗を足して割った感じ。

この漫画の魅力は主人公であるみどろですね。
不気味でクールな正体不明の女子高生がことあるごとに、
「厄(やく)いわ」
と呟くんですよ。
言葉の意味はよくわからんが、とにかくどんな感じかは読んでいけば分かります。
ああ確かに厄いな、と納得できるはず。


この漫画に慣れると「いやーちょっと厄いなー」とか「これ絶対厄いって、超厄いって」
等々、日常の端々に厄さが溢れることは請け合い。

こう書くとギャグっぽく聞こえますが、ホラーとしてもなかなかいい厄さです。
1巻は一話完結の話が計9話。なかなか厄い読み応えがあります。
学校怪談やエイケンといった良質の厄いホラーマンガを世に出すので、
チャンピオンは本当に厄さに満ちた漫画雑誌ですね。
涅槃姫みどろ、こいつは厄いぜ。


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