Takの秘密の木

誰にもいえない気持ちは、誰もしらない秘密の木の洞に、こっそり語って蓋をするんだって。@2046

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ

2014-01-25 | ドラマ・映画・舞台の感想
■オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ
監督:ジム・ジャームッシュ
出演:トム・ヒドルストン、ティルダ・スウィントン、ミア・ワシコウスカ

年末に観に行ったのでだいぶ記憶が薄れてしまってますが・・・。
ジム・ジャームッシュ監督、わりと好きなんですよ、独自の世界観があって。
『ナイト・オン・ザ・プラネット』『デッドマン』『ブロークン・フラワーズ』等々見てます。
でも、今作限りで、もういいかな・・・と思ってしまいました。
映像はとても美しい。俳優さんはいい。音楽もいい。いかにもジャームッシュ的、ジャームッシュ感満載で。
でももう、それ、これまでにさんざん見聞きして来たし・・・。
ミニ・シアターでありがちな雰囲気(だけ)系作品の域を抜け切れているのか、ちょっと疑問に思い始めてしまいました。
漫画家でもこういうタイプってわりと多い気がするんです(といっても、ここ15年ぐらいまともに漫画を読んだことないけど・・・苦笑)、絵は抜群に上手いんだけどね、絵は!、みたいな。
画はすばらしく美しいんだけど、話がおもしろくないっつーか、あんまり創造性がないっつーか、中2の段階で止まってるというか。
こういう雰囲気が好き、こういうタイプの俳優さんが好き、こういう音楽が好き、っていうの、分かる気もするんだけど、もうそれ、これまでもさんざん聞かされて来たし・・・。
もうそろそろ違う展開、違うものが観たかった。
彼個人の成長とか、年月の経過と共に掴んだ哲学とか、誰かから受けた影響でもいいし。
でも音楽にしてもなんにしても、たぶんティーン・エイジャーの頃から変わらない趣味嗜好で、自分の内的世界に浸り込んでいるんだろうなー・・・と。
それはそれで別にいいのだけど、作品として世に出すからには、やっぱりもう少し先に進んだクリエイティビティを感じたかった。
実にジム・ジャームッシュって感じ、・・・・以上。で終わってしまったな、と。
俳優さん達は良い仕事してたと思うんですけど、でもみんなほんと中2タイプの監督に好かれるよな、と。(笑)
ミア・ワシコウスカなんて、全制覇しそうな勢い。ティム・バートン、ガス・ヴァン・サント、ジム・ジャームッシュって・・・・。
ティルダ・スウィントンもそうですが、あの色素薄い人間離れした無機質な容貌が、アート系監督の琴線に触れるんでしょうね。
しかしトム・ヒドルストンはほんと呆れるほどのハイ・スペックだよな・・・。
バイオリンも弾けるのかよ・・・!と思ったら、バイオリンだけはだいぶ練習したみたいですね。
しかし堂に入った華麗な演奏(音階だけだけど。でも音は綺麗だった。吹き替えかもしれないけど)で、退廃的で厭世的なロックスターのヴァンパイアを完璧に演じてましたね。
ロキの欠片も感じさせなかった(義妹を叱責するときに大きな声を出したシーンではすごくロキっぽかったけど・・・笑)。
ジム・ジャームッシュの美学に、どこまでも共に浸り込みたい人なら堪らない作品だとは思います。
私はもう息苦しくて。・・・ヴァンパイアは太陽を浴びられないから、夜のシーンしか出てこないし、ほとんどが室内なので、閉所恐怖症には辛いものがあります。
もう少し上映時間が長かったら閉塞感に耐えられなかったかも。
その閉塞感は、ヴァンパイアたちの状況を表していて、意図的に演出されたものかも知れませんが。・・・・
停滞、腐敗、閉塞の澱みを描くことが主眼で、それは監督自身がそうであるという自嘲も込めているのだとしたら、見事に成功していると思います。



あ、そうだ。
ロンドン行き帰りの飛行機の中で、ウルヴァリン・サムライとRED2、マラヴィータ、RUSH、大統領の執事の涙を見たけど、ちゃんと最後まで完走できたのウル侍だけだった。・・・
RUSHは開始15分で見る気なくしたけど(クリヘムさまごめんなさい)、大統領~は最後まで見たかったな・・・。
ソー2はロンドンで観ようと思ってたんだけど、上映終わってた。(笑)

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