泡沫数多

泡沫の如く、夢は消えゆるものと

速報な文

2005年05月28日 | 種的呟き
「はい、これ、速報」
「……あらあら、ちょっと小休止と言ったところでしょうか」
「うん、でも、ほら」
「……これは……新しい台本、ですわね」
「次から、次と、全く僕たちを何だと思っているんだろうね」
「それは明確ですわ。当人が叫んでいますもの」
「え、何?」
「『夫婦神』だそうですわよ、わたくしたち」
「……何、それ」
「あら、ご不満ですか?」
「え、あ、違うよっ! ラクスと『そう』なのは嫌じゃないよ!!」
「それは良かったですわ」
「ただね、ネーミングセンスがね……」
「それは言わないお約束ですわ」


「……だから、あんたら!!」


「あ、シン、良かったね。とりあえず、中断だって~」
「どこが! 今、どこだったと思ってるんだよ!?」
「ちょうど、見せ場ですわね」
「僕も、出番が後少しだったんだけどね」
「あんたたちはっ、ちょっとは動じろよ!?」



「……シンの奴、カルシウム足りてないだろ、絶対」
「いや、そういう問題じゃないと思うが」

謎な文

2005年05月27日 | 種的呟き
「……これは」

「そんなに驚くことはあるまい?」
「!」
 咄嗟に振り返ると、奥の影からゆっくりと一人の男性が現われた。
 白と青の長衣、金糸の縫い取りがある装いは男性の正体を如実に示していた。
「貴方は……!」
 じわりと襲い来る焦燥に、彼の声が掠れていた。
「何を、考えて、こんな……」
 ゆったりと相手は笑い、彼に驚愕を齎したモノへと近寄った。
「今の世界は歪んでいる……。本来あるべき姿から、故意に歪めさせられているのだよ……そう、我らが女神によって」
 そして、男性は彼へと視線を移した。
「我々は君を待っていた」
「!?」
「闇を統べる者、かの『闇』を受け継ぎし、新たなる闇の宗主……」
 その瞬間、彼は双眸を瞠った。
「な、ぜ……」
「何故、知っているのか?」
 くすりと笑い、男性はゆるりと手を差し伸べた。
「『彼』が教えてくれた」

 そうして、現われた影に、彼は言葉を失った。

「そう、君が殺した……君と同じく、『闇』の螺旋を抱いた『彼』からね」

「違うッ!! あの人は、あの時、もう……!」

「そう、『彼』は『闇』に食い潰されていた。けれど、君は違う。だからこそ、君と『彼女』は新世界の鍵となりうる」

 次の瞬間、彼の目前に、微笑を湛えた少女が現われた。

――ふ、ふふふふ……さあ、わたしと共に参りましょう?
本当の貴方を受け止めてあげられるのは、わたしだけなのだから。

 そして、差し伸べられた白い手を彼はただ凝視するしかなかった。



試し文~

2005年05月27日 | 種的呟き
こんな感じ?

「……こんなことしてる暇あるのかな?」
「泣き笑いながら、やる気みたいですわ」
「……泣き笑い?」
「えぇ、『とことん、つき合ってやろうじゃないの!!』と叫んでいますわ」
「まあ、自業自得だよね」
「わたくしたちも、色々頑張っていますわよね……」


「って、あんたたちはイチャついているだけだろーがっ!!」



「やあ、シン」
「こんにちは」

「こんにちは、じゃなくて!! ……あんたたちが、そうやって、調子乗っているから、俺たちまで、あんなめに……!」
「……泣きそう?」
「泣きそうですわ」
「!!」
「色々、追い詰められてる感じだしね……。はい、深呼吸~。落ち着いて」
「そうですわ、お茶でも飲まれます?」
「……だからっ、あんたたちが何とか5とか、ほいほい引き受けるから、今度は俺たちまで!」

「……何か、問題でも?」
「ありませんわよね?」
「ね?」
「ええ」

「……この、バカップル――――っ!!」