根子岳山窓

(阿蘇住人の山行記です。)

傾山 9月26日(日)

2010年09月26日 21時41分08秒 | インポート

         傾 山 (1602m)       
        九折越コ-ス(宮崎県日之影町見立奥村・黒仁田林道経由)

            晴れのち曇り        ※ 文字サイズは(大)が最適

(アクセス) 自宅(発6:00)→R57竹田→502三重→326宇目→
     県道6号・宇目~日之影線入口(着7:33)→杉ケ越トンネル(着8:02)→
     奥村林道入口(着8:10)→黒仁田林道終点駐車場(着8:40)

(行程)黒仁田林道終点駐車場(発8:50)→九折越登山口(着9:00)→
     九折越(着9:40)→傾山頂上(着11:15~発12:00)→
     林道駐車場(着14:00)・・・・ →(自宅着17:00) 

            ※ 傾山 ←(ヤフ-地図検索)
            ※  「 傾山登山マップ」 ←(日之影町HPより)

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〇初めて登る傾山、先週の古祖母山に続き、藤井さんに同行をお願いしての
 山行となった。
 傾山へのル-トは幾つも(ガイドブックでは8ル-ト)あるようであるが、最短時間
 で登れる黒仁田林道登山口(日之影町)を選定された。

〇登山口は傾山の南側に位置し、県道6号線の見立地区から林道を30分程
 走り、林道終点駐車場から約2時間30分で頂上に至った。

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▼先週の古祖母山より1時間早めに自宅を出発(6:00)して、三重から延岡
 方面に走る。
 宇目町から日之影線(県道6号線)に入ると、すぐに「ととろのバス停」入口
 の看板が目に入る。「あ~、此処は以前、孫達と来たところバイ・・・
 (←クリック)と思い出しながら山里の道を走る。

▼木浦鉱山付近を過ぎるとカ-ブも多くなり高度を上げて大分・宮崎の県境と
 なる峠、杉ケ越トンネルに着く。藤井さんの説明でこの場所から
 傾山・杉ケ越ル-ト(登り約4時間)と新百姓山(登り2時間)の登山口があ
 ることを知る。 

    
〔8:02 杉ケ越トンネル〕        〔8:02杉ケ越登山口/新百姓山登山口〕

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▼県道6号線から入って奥村林道と黒仁田林道を辿る。
 最初は舗装道路であるがあとはデコボコの道を蛇行しながら3つ位の谷を巻
 いて渓谷林の中を走る。
 道は水捌けの段差が随所に設けてあり、車体が底打ちそうになる。(普通車
 での乗り入れは無理と判断した)助手席に乗っている私も手に力が入る。
 一方、車窓から眺める渓谷林の林床は掃除したかのように綺麗な景観であ
 った。また、車道沿いの川は川底が岩盤になっている処もあり清涼感を満喫
 した。

▼駐車場広場(標高1040m)は右手に渓流が流れ癒しの趣を醸し出してい
 る。林野庁看板には「森林生態系保護地域」として「原生的な天然林を保存
 することにより・・・・」と記述してある。
 

〔8:40 黒仁田林道終点駐車場〕            〔駐車場:林野庁看板〕

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▼駐車場から緩やかな林道を10分位で道標が建っており「九折越ル-ト登
 山口」
と表示れている
  (ガイドブックでは見立登山口とか黒仁田登山口と呼称 しているところもあるようである)

 

▼散乱する石ゴロを暫く歩き、水場を過ぎるとやや傾斜が増し、気持ちよい天
 然林の中を歩く。

〔9:02九折越登山口〕              〔9:32 九折越直下の登山道〕

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▼登山口から40分で祖母山~傾山縦走路の稜線に出る。
 ここは十字路で登山道の交差点となっている。開放的な広場には美しい
 コケが群生しており癒しの広場となつていた。
 直進(北)すると上畑の九折登山口へ、
 左(西)方向に進むと笠松山(1522m)・本谷山(1643m)を経て、先週登っ
 た古祖母山(1633m)へと続く。  

〔9:40 九折越のコケ群生広場〕          〔9:41 九折越の道標〕

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▼広場から先程、登り上げて来た地点に戻り右(東)へと進む。
 フラツトな登路にはブナ・楓・ミズナラ等の喬木が生える自然林を快適に歩
 く。

▼幾つかの小ピ-クを越えて鞍部過ぎると傾斜が急に増し、積み重なる石ゴ
 ロの登路となる。先を行く団体(15名位)さんが進路を譲り、私達が先に歩
 く。途中からの眺めはガスが巻く傾山が幻想的に視える。
 

〔9:46 快適な稜線を歩く〕        〔10:32 ガスが巻く本傾の山頂部〕

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▼後傾の直下にある杉ケ越分岐に着くと先着の人々が休憩している、
 杉ケ越コ-スから上がって来た8名のパ-ティ-は杉ケ越トンネルの登山
 口を7時に出発したと云われていたのて゛此処までの所要時間は4時間余り
 掛かっているようである。
 メンバ-の一人が(女)が「梯子は全部で7個ありました」と皆に周知してい
 た。
 其れを聞いて、その女性に「梯子の数はどのようにしてメモして行くのです
 か」と尋ねると、「葉っぱを千切ってポケットに入れて行きます」と応えた。
 ナルホド・・・簡単なカウト方法であるなと・・・・感心した次第であった。

▼崖のような急傾斜の岩場を登り上げ後傾頂上に到る。
 向こう側の岩壁の上に本傾の頂上がガスの中に視える。
 一旦、右下に降りて立ち並ぶ岩峰の基部を巻いて行く。
 双耳峰の鞍部を過ぎ、登り返して冷水コ-ス(登りで3時間)分岐を右に見て
 5分で本傾に立つ。
 

11:05 後傾を越えて鞍部から本傾への登り返し〕      〔11:07 冷水コ-ス分岐

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▼頂上は大勢の人で賑わっている。弁当を開く場所を確保して後傾と本傾の
 間の岩塊群を眺めながらビ-ルを飲む。
 谷間から吹き上がるガスが岩稜を巻いては消え、また、下から吹き上がって
 は消える、そんな繰り返しのガスの流れに魅入る。
 遠望は雲がかかり眺望を楽しむことは次回の楽しみとなった。

〔11:15 傾山(本傾)頂上〕     〔岩塊の上から山頂広場の全容を視る〕

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▼山頂のこの岩石群、岩質は何であろうか?花崗岩であろうか流紋岩であろ
 うか?それとも別の種類のものであろうか・・・・・。

(考察:「山と高原地図(昭文社)」より抜粋
  「 ・・・ここに、新第三紀(←クリック)の祖母火山、傾火山とでも呼べるものが噴出した。祖母山周辺は安山岩、傾山周辺は流紋岩である。当時の両火山は、おそらく相当の高さを持っていただろう。山群は南の宮崎県側が緩斜、北の大分県側が急斜を示し、祖母~傾の県境稜線に祖母山から東に伸びる障子岩尾根を加えて馬蹄形になっているが、おそらく、この中心部は陥没したものであろうか。その後、これらに浸食が行われ、今日の岩峰・岩壁の景観を作り出したと考えられる。
と同時に、ほとんど同じころ、この一帯には酸性深成岩の貫入があった。大崩山をはじめ、其れを囲むような比叡・矢筈・行勝などの花こう岩類がそれである。さらに第四紀更新世阿蘇火山が生まれ、その莫大な噴出物が山群の低地、つまり谷間を埋めて行った。・・・・」

と解説されている。
 それから、火山の生い立ちとしては阿蘇が先と思っていたが祖母・傾が先で
 あった事を上記の解説で初めて知る事となった。
  

〔横たわる頂上の巨石〕 〔屹立する頂上の巨石〕  〔後傾と本傾の間の岩塊群〕

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〔11:50 本傾から後傾を望む〕        〔12:15 後傾から本傾を望む〕

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〔12:23後傾直下から九折越方面を望む〕 〔12:46双耳峰(傾山)の本傾と後傾〕

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▼今回は初めての傾山で、頂上からの祖母・傾の縦走路を眺めるのが一つ
 の目的であったが、あいにくの曇りでハッキリと見極めることが残念ながら
 出来なかった。
 しかし、縦走路沿いの天然林は素晴らしいもので(自称)「ミズナラの通り」・
 「ブナの通り」・「楓の通り」等の樹木の区域帯があるように思えた。紅葉時
 季は素晴らしい散策コ-スになることであろう。

〔13:03登路より祖母山方面を望む〕   〔13:19九折越広場への出口付近〕

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▼帰り道、日之影線からR326へ出る手前で、藤井さんが「傾山登山口」の
 標識板に気づかれ、車を停めてコ-スを地図で確認したところ。宇目町西山
 バス停から入り林道を経て払鳥屋(御泊)コ-ス(登りが2時間50分)があ
 ることが分かった。「いずれの日か登るぞ・・・」との決意で帰路についた。
 

14:29奥村林道沿いの曙草〕    〔15:21払鳥屋コ-ス入口:宇目町西山バス停

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       〔豊後大野市観光協会による山開き案内マップ〕

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(2010.10.5日加筆)

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