Now Know No Limits.

なののり。日々のしょうもない書き散らし。

科研費応募

2011-02-19 15:51:00 | JSPS

を先週済ませました.いや,学内締切りが先週だったという意味です.JSPSに届いている頃でしょうか.

なんだかんだ言っても,国に出すような予算計画書なんてものは書いたことが無いわけです.
そして,大雑把な研究計画は立てていたけれども,実際にいくら実験機器に割いて,いくらを旅費にまわすか,なんてのは具体的にイメージしていませんでした.
そんなんなので,研究指導教員の先生にいろいろと相談してちまちまと埋めていくことになりました.感想としては「意外と適当でもいいのか……?」といった感じ.
例えば,私はある計測システムを構築する必要があるのですが,設備備品費に「○○計測システム(計測処理用PC,××センサ,……):○○○千円」程度の書き方と相成りました(一応,内訳の額は概ね把握しているけれど,申請書には書いていない).このほかも旅費にン十ン万円とか.ザ・大雑把.

というのも,3年計画を記入しなくてはならないわけですが,3年後の学会発表でどこに何回行く予定だ,なんて誰が分かろうか,というお話です.もちろん,予測出来なくはない,けれどもその精度は良くない.

加えて,審査のために「ある程度大枠では決めなくてはならないし,妥当な目標として掲げる必要はある」けれども,その後の「研究進捗の予測不能性を考慮して,予算の自由度にそこそこのマージンを用意」しておく,というのが肝になるみたいです.

しかも,申請額からは大抵減らされるので,ここで決めうちした結果ではなくて交付額の額面内で再配分する必要があるという.うーむ.


学振手続き書類受領と授業料免除の皮算用

2011-01-07 01:06:41 | JSPS

年末年始と東京に戻って遊びほうけていた.帰仙し,自室へ荷物を置いた後に研究室へ.机の上に学振からの封筒があった.

各所ですでに報告があったのを見ていたので,学振の書類が届いていることは知っていた.

1/20必着で提出せねばならないらしいが,総長の押印が必要だとかで13日には指導教員所属の事務方に書類提出しなくてはならない.
そんなに面倒な書類ではなさそうだけど,ゼミやら修論予備審やらがある中なのでちょっと大変な感じ.

 

さて,特別研究員になると来年度から扶養から外れて独立生計となるのだが,いいおっさんにもなってお金関係のことがよく分からないので少々情報収集をする.

帰省時に親から聞いたところによれば,私が一年間に必要としたお金(生活費+学費など諸々)は実績値で約260万.

学振からもらえるのは240万円(=20万×12ヶ月)ということなので,赤字.
……赤字? ってことになって,親には学費は済みませんが出してもらうことになるかもしれませんとかなんとか言っていたんだけれど,届いた書類を見ると学振以外からの資金提供はダメだとある.ネットで調べると仕送りを貰っている人とかもいるようだけれど,文言を厳しめに見るなら,まーなしなんだろう.

 

ということで,これは授業料免除を活用しなくちゃならないな,と考えて少々調べてみた.

参考資料として文科省のサイト:http://www.mext.go.jp/b_menu/hakusho/nc/t20030226001/t20030226001.htmlを見た.

授業料免除については前年度の世帯収入がベースになるようだ.この場合,私がどうなるのかよくわからんけれど,立ち上がりのところはとりあえず放っておいて,定常状態を想定してみる.つまり世帯収入が240万の場合で考えてみる.

文科省のサイトの「別表第1 全額免除に係る収入基準額表」によれば,大学院博士課程では「収入基準額」というのが132万円とある.これが全額免除となる基準らしい.ちなみに「別表第2 半額免除に係る収入基準額表」によれば,半額免除では167万円.

世帯収入は額面上240万円となると思われるので,あれ,どっちも使えない? と思ったけれど,収入基準額と比較すべきはどうやら家計評価額というやつらしい.世帯収入≠家計評価額.

家計評価額という奴はどう計算するのかというと,今度は「超過免除申請等に係る家計評価額の計算方法」というのがあって,そこには

総所得金額とは、申請者の属する世帯(大学院に在学する者のうち独立生計者と認定された者にあっては本人(配偶者があるときは、配偶者を含む。))の金銭、物品などの1年間の総収入金額(大学院に在学する者のうち独立生計者と認定された者(配偶者があるときは、配偶者を含む。)が父母等から金銭、物品などの給付を受けている場合はその金額を、本人が奨学金を受けている場合はその金額を合算した額)から、(1)必要経費、(2)特別控除額を差し引いた金額をいう。

とある.とりあえず,総所得金額は概ね収入金額(=世帯所得-必要経費)と特別控除額を計算すれば出てくるらしい.学振DCの場合は次のようになりそう:

  1. 収入金額: 給与所得240万円なので,240万円×0.3+62万円=134万円
  2. 特別控除額: 「B 本人を対象とする控除」->「(大学・大学院・短大) (/自宅通学 280,000円/自宅外通学 720,000円/」より,私の場合は28万円.
  3. 総所得金額: 収入金額-特別控除額=134万円-28万円=106万円

というわけで,考えて方を間違えていなければ,どうやら全額免除を狙えるようではあるらしい.

全額免除であれば,実績額であるところの260万円から53.85万円をさっぴけるので私が年間に必要なお金は200万円強となる.学振からの給与年額240万円で何とかしのげるといったところか.

実際には所得税,住民税,健康保険,年金が掛かってくる.これらが40万円を下回れば概ね回せるといったところか.あまり余裕はないかもなぁ.


特別研究員(DC1)採用内定予定

2010-11-01 17:20:04 | JSPS

本日,書面で採用内定の通知が届いた.後進の方々の参考までに適当なメモを残しておく.



日本学術振興会がなんたるか,とか特別研究員がなんたるかについては Wikipedia でそれなりに感触を掴めると思うのでスキップしますが,大雑把に言えば国が月ン十万円を支給して定職に就く前の若手研究者(+志望の学生)を支援しましょうという制度です.

 


テンプレ報告

結果:封筒〈面接免除〉
資格:DC1
系別: 工学
分科と細目: 総合ほにゃらら
業績:
(発表済み)国際会議 査読付口頭*1,査読無口頭*1,査読無ポスター*1,国内会議 査読無口頭*2,査読無ポスター*1,受賞*3
(発表予定)国際会議 査読付口頭*2(うち1件は若手コンペファイナリスト進出)
学位の有無(PD以上):(満退/博士見込み/博士)
出身大学: 公立高専(異分野)→地底院
受入先:出身研究室
指導教員の知名度(出身): 有名と思われる
指導教員の知名度(受入): 同上
出願回数: 1
コメント:
研究計画は実現性がありそうでなさそうなぎりぎりのラインといったところ.
業績は院以前の内容も含めて水増し.ただし,水増し分については後の自己評価で補足.
自己評価は高専本科から専攻科までの経験と絡めて志望動機を書き,且つ院からの全くの異分野での研究(申請時点でちょうど一年強)がそれなりの成果となっていることを強調した(発表件数もそうだが,受賞3件で質的に担保されていることを指摘)+国際会議 若手コンペファイナリスト選出とかIEEE国際会議の査読なんかもさらっと追加.

 

 


 

申請準備から応募までのログ


私の場合は,2010年4月にM2になりました.今回はDC1と言われる博士後期課程1年から3年間のものに応募しました.

  • 2010年3月末-4月第1週頃 なにそれおいしいの
    • 研究室共用スペースでぼけーっとしていると,直続の上司(准教授の先生)から学振DC1に挑戦してみますか?と聞かれる.
      学振の制度はぼんやりと知っていたけれど,博士進学以降の話だと思っていた.やってみるだけなら損はないので「出すだけ出してみようと思います」と答える.
      • 「結構厳しいんですよね」という話から発展して,「所謂『地底』なので悪い方へかかるフィルタがあったとしても影響は少ない方だろう」という見解を聞いた記憶がある.
    • 学振のことについてネットで調べはじめるが,具体的な行動はせず.
  • 2010年4月7日 もろもろのはじまり
    • 掲示板ポスターで学内応募希望者とりまとめの締切りが直前になっているのを発見.慌てて上司に相談・確認したところ,上司メールボックスに事務方からのメールが埋もれていた.13日が登録締切りとのこと.
    • 上司からボス(教授)に応募する旨を伝えていただく.
  • 2010年4月12日 学内登録(1)
    • ボス経由で事務方に「うちの研究室の誰それが応募しますよ」という登録書類を提出
      • 学内で登録するのは,学内事務担当が学振のWeb登録システムに一括していろいろ入力するから,らしい.
      • ややこしいのだが,私の所属は工学研究科だけど,ボス・上司の所属は付置研(のようなもの)なので担当は付置研側.このことは後に救いとなった.
  • 2010年4月13日 学内登録(2)
    • 事務方から返信:「WebシステムのID・PW発行は20日以降なので,とりあえず申請内容ファイルを作ってください」とのこと.
      • 学内締切りは5月14日(金)という指定.金曜日ってことは翌月曜日でもいいってことですね!
      • http://www.jsps.go.jp/j-pd/pd_boshu_f.htm から様式ファイルをDLしたり,申請書のTeXスタイルファイルをDLしてみたり,ネットで情報あさってみたり.
      • この時点ではほとんど何書こうかなあ,どう書けばいいかなあ,という段階.今やっていることだけで博論になるとは思えないので,追加のネタ探しを開始.助教の先生に資料を貸していただいたり,相談してみたりした.
  • 2010年4月22日 ID・PW受領
    • 事務方からID・PWを受領する.
    • Webシステムにログインしてみて,さすがにはじめないとやばいか,ということで作り始めるも苦戦.質問項目の解釈で躓く.
      • 過去,DC2に受かった先輩がいらしたのだが,2010年3月で退学.28日にメールを送るも返信無し.
  • 2010年4月末-5月初週頃 迷走
    • サイドワーク的にとりあえず我流でちまちまと内容を埋める.納得はいかないけど,とりあえずたたき台は作ろうという趣旨(たたき台がないと議論にならず,指示に従うだけになってしまうため).
      • はじめはTeXを使おうと思っていたのだが,思ったよりも使い勝手が悪いのでWordに切り替えた.慣れの問題かもしれない.
  • 2010年 GW
    • がっつり帰京するも頭の片隅では常に学振の書類がちらついていた.でもやらないで遊ぶ.
  • 2010年5月7日 評価書作成依頼
    • たたき台が出来た時点で依頼しようと思っていたものの,なかなか出来上がらないため,上司に評価書の作成を依頼.
  • 2010年5月13日 第一稿完成と迷走の終わり
    • とりあえず作ってみましたレベルのものが出来上がる.自分でも納得いっていない.
      • たたき台として,上司に提出・相談.方向性が明瞭に定まる.
      • 大幅な作り直し.でもやることは分かっているので作業は楽.
    • あれ,学内締切り明日じゃね?
  • 2010年5月14日 学内締切りとGood news
    • 学内締切り当日だけど,昼の時点でまだ未完成+ボス未チェック.
    • 投稿していた国際会議の若手コンペのファイナリスト選出確定.業績・自己アピールに追加しておく.
      • 3月の投稿時期になって急遽仕上げた方法・結果だったけど何故か高評価だったらしい.
        (個人的に納得いかないのは2010年11月現在も最高性能だという点.でもようやく理由がわかってきた)
    • 付置研飲み会だとかで先生方が夕方で出払うという悲劇を知る.日付変更までに間に合わない…….
      • 上司経由で事務方に遅れる旨を伝える.締切りを翌月曜日の17日まで延ばしてもらう.
    • 研究室で一人書類を仕上げて,上司・ボスにメールでチェック依頼.
  • 2010年5月17日 書類を事務方に提出
    • 上司・ボスからGoサインと評価書をいただく.
      • 内容確認してくれと言われて読むが,こっぱずかしくて仕方がない.
    • 書類が出そろったので必死になって書類を刷りまくる.なんで両面なんだ-!
    • 昼過ぎに事務方へ書類を提出.建物が違うから行き帰りで30分弱かかるウインク
      • 夕方に事務方からメール.書式で間違っているところがあるとの指摘.
      • 修正したファイルを事務方に送る.印刷は事務方でやってくれるとのこと.……あれ?午前中の印刷作業は?
  • 2010年5月19日 最終版あがる
    • 一部修正したファイルを事務方に送付・差し替え依頼
      • これから発表予定の会議に関する証明書の添え書きを間違えていたので訂正.
      • 若手コンペティションのファイナリストのWebページが出来ていたので参考URLを差し替え.
  • 2010年6月4日
    • Webシステム上で「学振受理」のステータスを確認.
      • 印刷から郵送までしていただいた事務方には頭があがりません.

結果発表までのログ

  • 2010年10月中旬頃 挙動不審になる
    • 院試は免除だった.あっけないくらい.
    • 夏に帰省した際,実家の経済状況がこれ以上好転はしない+暗転ならする可能性あるよ!という話を聞いてこりゃやべえとなり,結果が気になって仕方がなくなってくる.
    • 外れた前提でネットで他の奨学金などの情報をあさりまくる.
    • 発表は例年10月末らしい…….でもいつ?! いつなんだ!?
    • JSPSのページを毎日眺めて過ごす.
  • 2010年10月27日 29日説提唱
    • 特に理由なく日々眺めていたJSPSページのソースを覗くと(以下略
      • 某掲示板に29日説を投下.若干スレが伸びる.
  • 2010年10月29日 発表予定日
    • 14時にWebで発表された模様.
    • ログインすると「採用内定予定」の文字.自らの正気を疑う.すごいドキドキした.
      • 詳細ページには「書類選考の結果、?接を免除し採?する予定です。1?上旬(予
        定)に改めて内定通知を発送します。」の文字.
    • でも不安.システムのバグじゃねーかとか事務上のミスじゃねーかとか.書類が来るまで不安.
    • いちおう,出張中のボスと上司にメールで報告.
  • 2010年11月1日 封筒届く
    • 中身は2枚
    • 面接を免除して~とのこと.