たった1本のヒットで早々と一軍昇格し、デビューを果たす選手もいれば、9本のヒットを積み重ねて、静かに一軍昇格し、デビューを果たした選手もいます。
3月14日に行われたナゴヤドームでの埼玉西武ライオンズとのオープン戦。8回に内野安打で出塁した平田選手に代わり、背番号49の伊藤康祐選手がピンチランナーで一軍デビューを果たしました。
前夜は緊張のあまり「寝れなかったです」とドキドキだったそうですが、試合出場にも「地に足がついてなくてフワフワしていました」と緊張だったそうです。
小学一年生で野球を始め、小学四年生から中学三年生までボーイズリーグに所属して、ピッチャー兼ショートを務めました。 中学一年生時には、ボーイズリーグの日本代表として「カル・リプケン12歳以下世界少年野球大会」に出場し、二番・セカンドを務め、日本チームの優勝に貢献しています。また、この大会の最優秀選手を受賞すしています。中学三年生時には、NOMOベースボールクラブが行っている「JUNIOR ALL JAPAN BOY MEETS WORLD」(通称:野茂ジャパン)に選出され、ロサンゼルス遠征を経験しています。
高校は中京大中京高校に進学し、一年秋にレギュラーを獲得、二年秋からは主将を務めました。秋季大会では、一番・セカンドを任され、秋季県大会優勝、秋季東海大会ではベスト4に進出しています。三年春から一番・センターを任され、夏の県予選では打率.407をマークするなどチームを牽引し、チームを2年ぶりの甲子園へと導きました。第99回全国高等学校野球選手権大会では、広島・広陵高校に敗れ一回戦で敗退したものの、バックスクリーンへ先制のホームランを放つなど3安打の活躍を見せました。
その後に行われた、第28回U-18W杯の代表メンバーに選出されています。
2017年ドラフト5位でドラゴンズに入団し、1年目の昨季はウエスタン・リーグでチーム2位の93試合に出場しています。
今年もウエスタン・リーグ春季教育リーグは、ここまで全試合にスタメン出場し、30打数9安打、打率.300の成績を残しています。
3月 5日 対オリックスバファローズ 二番・センター→レフト 5打数2安打
3月 6日 対オリックスバファローズ 二番・ライト 4打数0安打
3月 8日 対阪神タイガース 一番・センター 5打数1安打2打点
3月 9日 対阪神タイガース 二番・センター 4打数0安打
3月10日 対阪神タイガース 一番・ライト 5打数3安打1打点
3月12日 対福岡ソフトバンクホークス 二番・センター 5打数2安打
3月13日 対福岡ソフトバンクホークス 一番・ライト→レフト 2打数1安打
ピンチランナーとは言えども、2年目の春に訪れた初の一軍舞台です。二軍との違いを「投手のレベルがたっけーな!という感じでした」とインタビューに答えていますが、それでも一軍の舞台を経験し「とりあえず出場できて良かったです」と汗をぬぐっていました。
この日は打席に立つことは出来ませんでしたが、静岡で行われる16、17日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦も帯同予定だそうです。静岡で打席に立てたら良いでしょう。
50m5秒8の快足でもある伊藤選手は、荒木雅博さんに憧れを抱き、そのプレースタイルは井端弘和さんの再来と評価されています。身体は小さいですが、大きな期待が出来る選手です。