野球小僧

フリーエージェント(FA)

MLBでのフリーエージェント(FA;Free Agent=自由契約)は、意味合いがNPBとは違います。現球団との契約期間を満了した選手、解雇やノンテンダー(年俸調停権を持つ選手に対して、年俸提示をせずに保有権を失効)で契約解除となった選手もFAです。また、NPBで多くいる「FA権を得ながら、権利を行使しない選手」は基本的にいないため、シーズンオフにFAとなる選手は多く、FAによる移籍は日本プロ野球と比べて盛んです。

MLB選手会から11月2日にFAとなった選手のリストが発表されました。

日本選手ではロサンゼルス・ドジャースのダルビッシュ有選手、シカゴ・カブスの上原浩治選手が名を連ね、契約選択権を行使されなかったシアトル・マリナーズの岩隈久志選手。リスト発表前にはニューヨーク・メッツの青木宣親選手が解雇されており、3日にはマイアミ・マリーンズのイチロー選手が来季の契約オプションを行使しないことが発表され、FAとなりました。

MLBストーブリーグは、11月13日から始まるGM会議あたりから探り合いが始まり、12月中旬のウィンターミーティング前後にピークを迎えますので、まだ始まったばかりです。FAになっただけなので、ジャンカルロ・スタントン選手のトレード問題も含めて、チームに呼び戻す可能性もあるでしょうけど、マーリンズの公式ツイッターでは、ファンにイチローと契約更新しないことを伝えるとともに、「あなたがプレーする姿を見られたことは光栄でした。ありがとう、イチロー!」と感謝のメッセージをツィートしているので、残る可能性は少ないと思います。

他にもマーリンズは外野手を放出するのではと噂されていますが、そこでは若い選手を試したい、というのがマーリンズの編成部門を統括することになった共同オーナーのデレク・ジーターさんの意向とも言われています。

一方でイチロー選手側がオプションを行使しないよう働きかけた可能性もあるというニュースもあります。9月にイチロー選手の代理人ジョン・ボッグスさんが「あまりにも、スタメン出場のチャンスが少ない」と監督の起用方に不満を漏らしており、代理人としては当然だが、イチロー選手のために新しい選択肢を模索していたのではないかというものです。

44歳になったばかりのイチロー選手は「50歳まで現役」を公言しており、来年以降も現役を続ける意向だそうです。

では、イチロー選手はどこへ行くのか。オファーはあるのか。もちろん、次の移籍先が注目されるところですが、おそらく、どのチームも残念ながらレギュラーとしては考えていないと思います。第4の外野手、そして、若い選手への手本という、マーリンズが求めたのと同じような役割ならば可能性はあるかも知れません。

となると、若くチーム再建中ではあるものの、程度方向性が決まっており、あとはベテランのリーダーシップによって若手を成長させたいというチームが候補でしょう。非常に条件的には難しく、現段階では絞り込むことは難しいところでしょう。なぜならば、12月中旬にどのチームも戦力の補強を大方終えてから、イチロー選手のような役割の選手を探し始めるので、来年になってから、場合によってはキャンプでの招待選手でテストなんとこともあり得るのではと思います。おそらく、イチロー選手にとっては超長期戦となると思います。

ただ、そうは言っても何チームかはすでにイチロー選手をリストアップしているのではないかという話も出ています。サンフランシスコ・ジャイアンツ、サンディエゴ・パドレス、シアトル・マリナーズの3球団です。

もちろん、オフシーズンは始まったばかりであり、3年前にイチロー選手が想定もしなかったマーリンズが獲得に名乗りを上げたように、意外な結末を迎える可能性もあります。そのさらに意外な可能性としては日本球界復帰です。

一番心待ちしているのが古巣オリックスバファローズです。宮内義彦オーナーはイチロー選手との関係が途切れないようオリックスグループのCMに起用し、昨年にはマリナーズ時代の同僚・長谷川滋利さんをシニアアドバイザーに就けて備えているとのことです。

もう一球団がイチロー選手の地元、中日ドラゴンズです。今季の中日は59勝79敗5分けの5位で、5年連続Bクラスに沈んでおり、観客動員数も右肩下がり。来季の観客動員が既に思いやられています。その根拠となっているのが、元監督の山田久志さんだそうです。ブルーウェーヴコーチ時代にイチロー選手を可愛がり、親交も深く、星野仙一監督が1999年にコーチに山田さんを招聘したのは、イチロー選手獲得(2000年にポスティングでMLB移籍)を見据えたものだったとのこと。あわよくばFAでドラゴンズに呼ぼうというもの、それが叶わず、2002年から山田さんを監督に起用したが、将来的にイチロー選手を獲得する布石なんだとか。それに私が不思議に思っているのが、地元名古屋のCBCテレビの解説者として残っていること。現役時代も含めて、関西地方のイメージですが、コーチ・監督のみの名古屋主体というのには、何かあると思うのですが。

さて、どんな展開となるのか。イチロー選手にとっては、FAとして迎える3度目のオフが始まりました。


コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。
私もまだまだ見ていたいと思う選手です。言うほど衰えているとは思えませんし。

ただ、やっぱり年齢がネックでしょう。同じような実力であれば将来性を考えての起用でしょうし。

何はともあれ、そのプレーもニュースになり、移籍でもニュースになるイチロー選手。日本に戻るなら、是非とも地元へ。
eco坊主
おはようございます(*Ü*)ノ"☀

見てみたいですよね!
50歳のメジャーリーガー イチロー選手
代打安打の記録よりシーズン最多安打の方が似合いますし!
レーザービームもまだ見たいですしね。

NPBに復帰よりやっぱMLBでしょ。
野球の神様、どうか、イチロー選手の勇姿が来シーズンもMLBで見られますようにお願いします。(-人-)
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