「ケーキ一切れ分」です。
この話は「宇宙兄弟 第64話」に出てきます。
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六太 「“It's a piece of cake.”って英語使ったことある? せりかさん」
せりか 「いえ、無いですけど、意味は知ってますよ。“楽勝だよ”ってことですよね?」
六太 「そう、”楽勝だよ”。昔、シャロンが教えてくれたんだけどさ、この言葉。でもそん時、ホントはもっとネガティブな台詞の英訳を頼んだんだ。したら“It's a piece of cake.”って堂々と嘘を・・・ま、本当の意味は高校ん時に知ったわけだけど、それでもアレだ、そういう嘘なら平気でついちゃう人なんだよな、シャロンて」
せりか 「月面望遠鏡の約束のこと、シャロンさんから聞きましたよ。私がISS搭乗を希望するのは、難病に効く新薬開発に貢献するためです。特に、私の父を苦しめたALSをこの世から無くしてしまいたいんです。私もシャロンさんと約束したんです、自信も無いのに、シャロンさんの病気に効く薬を私が生み出してみせるって」
翌朝、シャロンからメールが届いた。
「無事日本に到着です。私は明日から張り切って月面望遠鏡の制作手順書を作っていきます。私のことは心配しないで訓練頑張ってね、ムッタ。私も三年後か四年後かに、あなたに月面望遠鏡計画の全ての説明を伝えに行く予定です。覚えることだらけよ、覚悟はいい?」
シャロンを元気付けられるような文章は考えても考えても生み出せず、「ケーキ一切れ分」とだけ返信した。
シャロン 「んっんー言ってくれるじゃないの、ムッタ」
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英語の“It's a piece of cake.”の由来は「“ケーキ一切れ分”くらい楽勝で食べれられる」と言うものです。
日本語では「朝飯前」または「お茶の子さいさい」とイメージが似ていますね。
“朝飯を食べる前に出来る”ことくらい簡単なこと
“腹にたまらないところから”たやすく出来ること
ケーキなのか、朝飯なのか、お茶なのかは、お国の違いなのでしょう。
他の国でも“食べ物”から同じような言葉があるようです。
それはともかく。
誰かから何かを頼まれたときに“It's a piece of cake.”とさらっと言えるようになりたいものです。