人類は、ほ乳動物の中の霊長類に分類される生物です。その霊長類が出現したのは今から約6500万年前、恐竜が絶滅する少し前といわれています。約2500万年~約700万年前、類人猿に良く似た動物はアフリカやユーラシア大陸で広範囲に分布し、木の上で生活し、木の実などを食べて暮らしていました。やがて約2500万年前に木から降りて生活し、食事も木の実から草原に生える草の実や根っこへと変化していきました。500万年前、人類と類人猿がわかれ、この頃から人類は他の動物とは異なった、独自の進化を遂げはじめました。
約400万年前には、直立2足歩行をするようになり、約200万~150万年前には石器を使用しています。約160万~150万年前には、脳が大きくなり、歯が小型になった「原人」が現れ、様々な石器をはじめとする、本格的な道具の製作が行われるようになり、また火を使用するようになります。
約30万~20万年前に、原人から「旧人」へと進化します。彼らは当時の氷河期の中でも食料を獲得し、人類史上初めて亡くなった方へ花を添えるなどして弔う習慣ができてきます。その後、約3万年前、現生人類の初期の人々が現れ、約2万~1万年前の氷河時代末期になると、現生人類と変わりのない特徴をもった「新人」が世界各地に現れます。日本でいえば縄文人や弥生人のことです。彼らは金属を使用するようなり、約1万年前になると、人々は植物を栽培し、動物を家畜化するようになります。
その後、様々な文化、技術を得、産業革命などを経て、現在の私たちがいます。
さて、私たちが生活している地球上には、人間のみならず、多種多様の生物が存在しています。人間も陸に住む生物として共存していたはずですが、今多くの生物が絶滅の危機に瀕しています。それはいくつかの要因で起こっていますが、このままでは私たちにもその影響が出る可能性があります。
かつてこの地球上には多種多様な恐竜が生息していましたが、自然環境の変化によって、そのほとんどが絶滅したといわれています。
しかしそれでも恐竜が一気に絶滅する原因となった出来事を除けば、生物の絶滅は非常に緩やかであり、現代ほど加速度的なスピードで生物が絶滅していくことはありませんでした。それほど絶滅危惧種の増加は危機的な状況ともいえるでしょう。
そのような絶滅危惧種を把握し保護するために、「レッドリスト」というものがあり、日本国内では環境省や地方公共団体、NGOなどによってまとめられています。最新のものは2019年に発表された第4次レッドリスト改訂版第4版であり、日本において絶滅危惧種と評価された生物は合計で3732種とされています。
この絶滅危惧種はカテゴリー分けされており、それぞれの評価基準に基づいて分類分けされています。そのカテゴリーと判定基準は、次のとおりです。
絶滅(EX):既に絶滅したと考えられる種
野生絶滅(EW):飼育・栽培下あるいは自然分布域の明らかに外側で野生化した状態でのみ存続している種
絶滅危惧Ⅰ類(CR+EN):絶滅の危機に瀕している種
絶滅危惧ⅠA類(CR):ごく近い将来における野生での絶滅の危険性が極めて高いもの
絶滅危惧ⅠB類(EN):ⅠA類ほどではないが、近い将来における野性での絶滅の危険性が高いもの
絶滅危惧Ⅱ類(VU):絶滅の危険が増大している種
準絶滅危惧(NT):現時点での絶滅危険度は小さいが、生息条件の変化によっては「絶滅危惧」に移行する可能性のある種
情報不足(DD):評価するだけの情報が不足している種
絶滅のおそれのある地域個体群(LP):地域的に孤立している個体群で、絶滅のおそれが高いもの
(沖縄・美ら海水族館:ウミガメのほとんどが絶滅危急種もしくは絶滅危惧種になっています)
絶滅危惧種が増え続けている要因は私たち人間の生産活動にあると考えられます。
その大きな要因が環境の変化です。たとえば、森林は生物多様性を構築する上では必須ともいえる場所で、動植物が森林を住処としています。しかし、人間が生活圏の開発などで森林伐採などを行います。また、農作物を生産する上で農薬や化学物質を使うことも要因の1つです。また、乱獲や商取引も絶滅危惧種が増えた一因になるでしょうし、地球温暖化による気温の上昇や、気候変動も原因となっていることでしょう。
最終的に、絶滅危惧種が増加し、自然環境や生態系が失われてしまえば、私たちの生活に長期的に大きく跳ね返ってくることも考えられます。
もちろん世界中で多くの生物を保護するための取り組みが行われていますが、それだけでは絶滅危惧種を守ることはできません。
原因からも分かるように、私たち一人ひとりが意識して行動することが大きな意味を持ちます。
ただ、人間が人間を大事にする意識も持ちませんと、自分たちで自分たちを「絶滅危惧種」に指定しなければならない未来が来ないとも限りません。
新型コロナウイルスによってお亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、罹患された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、日々新型コロナウイルスと戦っている医療関係など、私たちの命と生活を守るために働いてくださっている関係者の方々に、心からの敬意と感謝いたします。
どうか、みなさまとご家族、関係者の方がご健康であっていただければと思っております。1日でも早く流行が終息の方向に向かうことを願っております。
私のブログにお越しいただいてありがとうございます。また、明日、ここで、お会いしましょう。