1959年7月19日に行われた毎日大映オリオンズ(現;千葉ロッテマリーンズ)vs. 西鉄ライオンズ(現;埼玉西武ライオンズ)。
8回裏オリオンズの攻撃でランナー一塁から醍醐猛夫さんが送りバントをし、ピッチャーの稲尾和久さんが二塁へ送球。このプレーに対して、二塁塁審の判定は「セーフ」。ライオンズの監督だった三原脩さんは判定に納得せず抗議しますが、二塁塁審は「ランナーの足と捕球が同時だからセーフ」と判定したのです。
ちなみに同時はセーフです。近年では常識のようになっていることですが、三原さんは「同時はアウト」と主張していたからなのです。
これに球審が対応しきれず、三原さんの抗議はバックネット裏にある審判控室に向かい、そこにいた二出川延明さんにも「同時はアウトだ」と抗議しますが、二出川さんは「ルールブックに同時はセーフとある」と反論します。納得できない三原さんは「ルールブックを見せてくれ」と詰め寄りますが、二出川さんは、「その必要はない。俺がルールブックだ」と答えたそうです。
二出川さんは違う表現をしたという説や、その日はたまたまルールブックを持っていなかったという逸話もあるようですが、ルール上、「同時はセーフ」ですから、二出川さんは正しい判断をしていたということになります。
それとともに、審判の権威を示すエピソードとして、いまだに語り継がれてもいます。
スポーツの世界で公平な立場である審判が権威をもって判断をするのは、心強いものだと思います。ただ、何の権限も権威もないような立場の人が自分勝手に「俺がルールブックだ」なんていいだしてしまいますと、無法地帯になってしまいます。
スポーツの世界では現在ビデオ判定があるものの、プレー中の判定に関しては審判がその瞬間に判断し、表現しなければなりません。その審判が下した判断は正しいのかどうかよりも、ルールとして有効なものになります。そもそも、審判とは判定を下すことであって、正しいのか、間違っているのかを正すものではないのです。
でも、一国の指導者などが、「俺がルールブックだ」なんて審判しているとなると、それはもう法治国家の体をなさなくなってしまうと思います。
本日も私のブログを読んでいただき、ありがとうございます。
今日はどのような一日になるのでしょうか。または、どのような一日を過ごされたのでしょうか。
その一日でほんの少しでも楽しいことがあれば、それを記憶にとどめるように努力しませんか。そして、それをあとで想いだすと、その日が明るくなる、それが元気の源になってくれるでしょう。
それを見つけるために、楽しいこと探しをしてみてください。昨日よりも、ほんの少しでも、いい一日でありますようにと、お祈りいたしております。
また、明日、ここで、お会いしましょう。