最近は公園でキャッチボールやサッカーなどのボールで遊んでいると怒られるどころか、通報されてしまうことがあるようです。
公園の入り口に「ボール遊び禁止」という看板が立てられていることがあります。ボール遊びですから、野球、サッカーを始め、バレーボール、バスケットボール、ゴルフに卓球、ボーリングなどは絶対にダメなんですよね。
禁止されるには、それなりの理由があります。何が何でも“右へ倣え”というお役所仕事・・・あっ、公園の管理はお役所だ・・・・ではないと考えますが。
確かに街中の小さな公園で、遊びに来た幼児がいたり、散歩に来たご高齢の方がいたりする中で、これらのボール遊びをするのは、それだけで占有されたり、誰もが自由に使えるはずの公園が使えないと言うのは迷惑であり、不便だと考えるのは至極当然のことです。
でも、まあ、道路でキャッチボールするよるよりも、よっぽど安全だと考えますけどね。
さて、社団法人日本公園緑地協会(というのがあるのですね)が公園でのキャッチボールとバット使用の制限状況を調査し公開しています。それによると
“キャッチボール全面禁止”52%、“日時・場所により禁止”8%、“禁止していない”40%
“バット使用全面禁止”が58%、“日時・場所により禁止”が7%、“禁止していない”35%
となっています。現代の子どもたちにとっては肩身の狭い不便な世の中になってきたものです。
近所の方にとっては、大声を出されたり、ボールで窓ガラスを割られたりと迷惑することもあり、それを大目に見てくれる方も居ますし、逆にちょっとしたことにでもクレームになったりすることがあります。
ですから、公園を管理する側とすれば、事故などのリスクをなくすために、すべて禁止にしてしまった方がいいということになるのでしょう。
「野球やサッカーをやりたければ、どこかのチームに入ればいい」という考え方はあります。
でも、私たち(男性)が子どもの頃は、そういうスポーツ(Sport = 運動競技)をやる前段階としてディスポーツ(Disport = 遊び、気晴らし、楽しみ)として、毎日のようにボール遊びをしていたと思います。校庭、公園や空き地でキャッチボールしたり、三角ベースをしたりして。
ボールが近くの家の庭に飛び込み、見つからないように取りに行ったり、怒られるようなこともありましたが、よほどのことがない限り、禁止されることはありませんでした。
ちょうど、ドラえもんのジャイアンやサザエさんのカツオたちが空き地で野球をやっている風景です。
でも、昔も幼児が遊びに来たり、ご高齢の方が散歩に来たりしていたはずです。
そんな中でもボール遊びをしていたのですが、いろいろと怒られたり、迷惑をかけていると感じたりしている中で、社会的ルールを自然と学んだりしていたのではないかと考えます。そういった社会で学ぶ機会が失われているのも事実です。
また、こうした遊び(Disport)の機会が失われてしまうこと。
それはその先へと繋がっていくはずの運動競技(Sport)のすそ野を失っていることもあるかも知れません。
11歳男子のソフトボール投げが28.41m(2013年)だそうです。これは、1964年の33.44mから5m短くなってしまっています。
人気スポーツが野球から多様化しているのが原因だと言っていますが、それだけが原因ではないでしょう。
公園から子どもたちの笑い声が聞こえない世の中が正常なのでしょうか。
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