野球小僧

一揆

いっ‐き【一×揆】

1. 中世、小領主たちの同志的な集団。また、その集団行動。特に、幕府・守護・領主などに反抗して、地侍・農民・信徒らが団結して起こした暴動。土一揆・国一揆・一向一揆など。
2. 江戸時代の百姓一揆。
3. 心を一つにすること。一致団結。
4. 程度・方法などが同じであること。一致すること。

昨年のことです。
大阪・茨木市にある追手門学院大アメリカンフットボール部の総監督として、かつて京都大を率いて6度の学生王者に導いた水野弥一さんが就任しました。
京都大を2011年まで30年以上指揮し、社会人王者と日本一を争うライスボウルを4度制したことがあり、第1回大学世界選手権の日本代表監督も務めました。

追手門大学院アメリカンフットボール部(関西学生アメリカンフットボールリーグ)は1966年創部。1971年から7シーズンは1部でしたが、その後は2、3部に低迷し、2013シーズンは3勝2敗で同率2位でした。

大学側は2014年からアメリカンフットボール部を学費免除となる特待生を採用できる特定強化クラブに指定し、その時に追手門学院高を2012年度から教えていた水野総監督に大学の指導も依頼しました。

水野総監督は就任すると「厳しい練習をするほど上達し、選手が成長する」とし、1日の練習時間は従来の倍近くとなる4時間に増やし、内容も大幅に変えました。

例えば、あらかじめ距離と本数の決まっていたダッシュは、笛の合図があるまで延々と走り続ける方法になった。馬場貴弘主将(4年)は「先を見ずに最初から全力を出し切ることを学んだ」と当時は言っていました。力を出し惜しみしない考え方がチーム内に浸透し、技術も磨かれていきました。

その結果、2014シーズンの2部Aブロックを全勝でブロック優勝し、1部との入れ替え戦に出場するところまで力を付けてきました。ただ、残念ながら、入れ替え戦は京都大に敗れてしまいました。

この話はある意味「監督の能力でチームが強くなった」というものかも知れません(特待生というシステムもありましたが)。

しかし、3月4日に水野総監督が3月31日付で退任すると発表がありました。

この伏線として、2014年9月頃に練習中にコーチ2人が、部員数人に身体的な特徴を指摘する不適切な言葉を使っていたとのことでした。その結果、2014年12月から2015年2月にかけて部員がスタッフの刷新を求めて練習をボイコットする事態になっていたそうです。

コーチ2人は「叱咤(しった)激励のつもりだった」と言っているそうですが、こういうのは言われた側の受け止め方もあります。そして、大学側はコーチ2人に、部員に対して人権侵害にあたる言葉があったとして来年度の契約を結ばないことを決めたそうです。これに対し水野総監督が「強化方針が一致しない。(学生日本一に向け)中途半端なことをやるのは嫌なので、自分も辞めることにした」と説明しています。

別の報道では2015年1月に暴言があったとされるコーチ2人が解雇され、さらに学生側は2月に水野氏の退任も求めたそうです。水野総監督は「学生は特別強化部から外してくれとまで言った。要は関学大と戦えるチームにならなくてもいいということ。だったら私がいる意味がないでしょう」、「暴言といっても大したものではない。単にしんどいのがイヤだということですよ」と話していたそうです。

チームを強くしたい。

これは誰もが思っていることだと考えます。
ただ、その目標が共有できていたのかどうか。 

現代の学生一揆です。

コメント一覧

まっくろくろすけ
eco坊主さん、こんばんは。
おおっ篠竹監督。いましたねえ。
当時の日大は憎たらしいほど強かったですね。

一年で追手門学院大を優勝させる手腕は確かなものでしょう。
でも、今までの状態から大きく変わってしまって、学生も戸惑いはあるはず。そこの溝を埋めるのがコーチであるべきでしょうけど。

この先、どこへ目標を持って行くのか。気にかけておきたいと思います。
eco坊主
おはようございます。

グラスに入ったお酒を一息で飲み干すこと。
これは一気か! やっちゃあいけませんね!!!

関学:伊角  日大:篠竹  京大:水野
この三氏がオイラのAF回顧の中では印象に残っている監督&ヘッドコーチです。

水野氏の去就について詳細なことは知りませんでしたが
「関学大と戦えるチームにならなくてもいいなら私がいる意味が無い」
これは凄い自信の表れだし確固たる信念があるのですね。

そんな指導者に巡り逢えることは少ないでしょうに・・・
 
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