私の母が5月の末に亡くなり、それを実兄に伝えることができたのは今月の半ばでした。つまり1ヶ月半も時間を要してしまった訳です。本来ならもっと早く伝えたかったのですが、居場所も電話番号の判らなかったので伝えようがなかったんです。
これは普段から、母が存命中の時から兄と頻繁に連絡を取り合っていなかったこともいけなかったのですが、そうした状態から如何に所在を調べるか、そして如何に大変だったのか、そして同じ様な状況にいる人たちに少しでも役立ってほしい気持ちで、今回は書いてみたいと思います。
但し、この方法が使えるのは以下の条件に合う場合のみです。
★次男や次女以降が長女や長男を探す
★対象者がきちんと住居及び戸籍の移動の届け出をしている
★結婚している
もし対象者が独身で風来坊な性格だった場合は失踪宣告をした方が早いと思います。然し乍ら、それでもきちんと調べて失踪状態に間違いがないことを確認する必要があります。もし対象者が名乗り出てきた際に厄介な話になるので。
誰でも必ず両親から産まれる訳ですから、その両親が結婚して初めて住居を持った場所が本籍地になります。勿論、これは他所に引っ越して遠方になってしまった場合には引越し先の住所にすることも可能ですが、最初に戸籍を持った場所の住所は変わることがなく、今回の様な場合の行方探しの第一歩としても絶対に必要になります。
何故なら、引越し先に持った戸籍(改製原戸籍謄本)では家族の誰かが結婚して戸籍から抜けた情報が記載されていないからです。新たな戸籍を作る為に親の戸籍から抜けた情報は両親が最初に戸籍を作った自治体にしか存在しないのです。
最初の戸籍と現在の場所が同じであれば、その場所の自治体の役所に行けば戸籍は簡単に入手できますが、違う場合は一手間が必要になります。
私の両親を例にして説明します。
両親が初めて戸籍を作ったのは愛知県名古屋市でした。そこには一家4人の情報と、そこから抜けた兄の情報が戸籍謄本に記載してあります。但し、既に現在の場所に越した上に本籍地を変更しているので取り寄せる書類は【除籍謄本】になります。また、全員の情報が欲しい場合には必ず謄本を選択します。抄本は一部だけを抜き出したものなので欲しい情報が確定している場合でなければ意味がありませんし、取り寄せるにも結構な費用が必要になるので慎重な判断をして下さい。尚、名古屋市での証明書発行は全て熱田区役所になります。
この段階で要した費用は、
現在の場所での改製原戸籍謄本=750円
郵便小為替=1050円+発行手数料200円
役所に郵送する為の簡易書留+返信を速達=798円
合計 2798円
になりました。※コピー代は含めていません。
現在の場所での改製原戸籍謄本が必要な理由は、やはり戸籍という最高機密な個人情報を取り寄せる訳ですから正当な理由がなければなりません。今回の場合は母が亡くなったこと及び財産相続に関わる話を早急に伝えなければならないので、母が除籍になった事実が記載されている改製原戸籍謄本が必要になる訳です。但し、役所に郵送するのはコピーで構いません。
郵便小為替は書類の発行代金として使用します。基本的に郵便小為替しか使えませんし、余った場合の再利用の範囲が限られているので多少の無駄は覚悟の上で書類発行に必要な代金より多めの額を購入します。金額が足りないと、それをクリアするまで書類が発行されず日にちのロスが生じますから多めに入れておく必要があるんです。
~②に続きます~