サンクトペテルブルグは、過去300年以上にわたり、
ロシアの歴史を目撃してきた街です。
ロシアの近代化・西欧化を目指し、
何もない湿地帯に都市を築き、
政治、経済、文化、芸術の中心として
およそ200年の間栄華を誇った帝政ロシア時代 ・・
しかし、その西欧化が皮肉な結果を生むことになります。
エカテリーナ2世が傾倒した 『啓蒙思想』 は、
100年以上の時をかけて人民に浸透し、
20世紀初頭革命が起こります。
(10月4日のブログ参照 )
サンクトペテルブルグは、
世界最初の社会主義国家を誕生させる舞台となりました。
革命後のソ連時代には、革命家 = レーニンを称え
『レニングラード』 と呼ばれた街 ・・
(9月17日のブログ参照 )
第 2次世界大戦では、ナチスドイツに900日間包囲され、
死者60万人という甚大な被害を受けながらも、
決して陥落を許さなかった街 ・・
(10月3日のブログ参照 )
20世紀の終わり、ペレストロイカ以降ソ連の崩壊に伴い、
再び 『サンクトペテルブルグ』 と名前を変え、
その真価が見直された街 ・・
どんなに被害を受けようと懸命に修復され、
いまなお華麗で美しい街並みを見せています。
ヨーロッパに向かって開かれた窓 ・・
この窓から入ってきた風は、すばらしい芸術も育みました。
不毛の湿地帯を切り開き、そこに夢を実現させる ・・
ピョートル大帝が示した、人間が持つ尽きることのない可能性 ・・
歴史絵巻のような街 ・・
サンクトペテルブルグには、
およそ300年にわたる人の営みのすべてが凝縮されています。
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