Hermitage エルミタージュとは、
「隠れ家」 を意味するフランス語です。
エカテリーナ2世の治世を象徴するかのような肖像画 ・・
スティックで何かを指示する様子が描かれています。
エカテリーナ2世は、
18世紀 フランスを中心にヨーロッパ全域に広がった
『啓蒙思想』 に傾倒 していたといわれています。
それまでの因習的な思考から脱却し、
理性による思考の普遍性や合理性を重視した 『啓蒙思想』 ・・
この 当時の革新的な思想のもと、
彼女は教育や医療の改革を行い、ロシアの近代化に尽力しました。
（2009年1月30日のブログ参照 ）
また、ポーランドおよびウクライナへと
ロシアの領土を拡げるなど、
軍事的にも驚異的な手腕を発揮します。
（9月30日のブログ参照 ）
そんな彼女は、
自らが蒐集した美術品を展示するための建物を、
「冬宮」 とは別棟に増築します。
エカテリーナ2世の 「隠れ家」 です。
そこは、為政者からひとりの女性に戻るための
場所だったのかもしれません。
「隠れ家」 の入り口には、こんな言葉が掲げてあったそうです。
『この扉を通る者、
帽子とすべての官位、身分の誇示、傲慢さを捨て去ること ・・
そして陽気であること ・・』
やがて、増え続ける蒐集品を収蔵するために、
さらに美術館が必要となりました。
こうして、「冬宮」 を中心に、
増築された建物 （冬宮とは廊下で繋がる） を含め、
現在の 「エルミタージュ美術館」 は構成されています。
そのスケールは、1000を超える部屋数 ・・
窓の数はおよそ2000 ・・
100を超える階段があり、
廊下の総延長は、20キロメートルにもおよびます。
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