中古マンションの購入を希望する方が気になることといえば、なんといっても築年数です。
築年数が古い中古マンションを住宅ローンで購入すると、完済するころには建て替えを迫られ、次は建て替え費用を借り入れることになるかもしれません。
中古マンションの寿命についてわかりやすくご説明しましょう。
耐久性から見れば築68年、耐震性から見れば築38年までなど
国土交通省が平成25年に公開した資料「中古住宅流通促進・活用に関する研究会報告書」によれば、鉄筋コンクリート造りの中古マンションの寿命は68年以上、外壁塗装などを繰り返しつつメンテナンスを行えば150年の耐久性があると報告されています。
ただし、これはあくまで耐久性であり、耐震性となると話は別です。
マンションは建築基準法に則りつつ建築されますが、約38年前である1981年6月1日に同法律が改正され、それまでより一層の耐震性を求められるようになりました。
具体的には以下のとおりです。
・改正前(1981年5月31日以前)に求められていた耐震性 … 震度5強程度の揺れで倒壊しない
・改正後(1981年6月1日以降)に求められる耐震性 … 震度6強~7程度の揺れでも倒壊しない
上記のように約38年前である1981年6月1日に建築基準法が改正され、より一層の耐震性があるマンションしか建築できなくなりました。
そして、2016年の熊本地震では、改正前の建築基準法に則り建てられたマンションが全壊しています。
よって、耐震性から中古マンションの寿命を鑑みれば、改正前の建築基準法に則り建てられた築38年などを超える中古マンションは、寿命が尽きているといえるかもしれません。
ただし、耐震補強工事などを行えば、この限りではないといえるでしょう。
私が運営するサイト「誰でもわかる不動産売買」の「築68年まで大丈夫!? 様々な観点から中古マンションの寿命を解説」では、様々な観点から見た中古マンションの寿命をわかりやすく解説中です。
同コンテンツでは、住宅ローンの利用から見た中古マンションの寿命、住宅ローン控除の適用から見た中古マンションの寿命などもわかりやすくご紹介しています。
お時間のある方は是非ご覧ください。それではまた次回の更新でお会いしましょう。「わかりやすく解説 | 不動産のあいうえお」でした。