「食は、人を良くする」という仮説。

食育を研究する若造による「食は、本当に人を良くするのか」という仮説を検証するための、人生をかけた社会実験。

上田が独断と偏見で選ぶ、今週の笑える食べものベスト3。

2016-01-31 01:22:26 | 食育コンテンツ



そうなんです。



新しい食べ物に出会えると、
感動し嬉しすぎて、
一人でにやにや笑っています。



というわけで、
サクッと
笑える食べ物ベスト3行きましょう。

(ちなみに、お子さんのいる方は
最後まで必ず読んだ方がいいと思います)


・・・

ベスト3
タアサイ


京都駅の伊勢丹で
ひときわ存在感を示していた謎の野菜

塌菜(タアサイ)


中国原産の野菜で
「土が崩れるような」
姿からその名がついたそうです。



(日々ともに研究に打ち込むShunning (China)とAnnie (Taiwan))



中国春節(旧正月)のため
祖国へ一時帰国した友を忍び、

これを食すことにしました。



しかし、



どう調理すればいいのだ。





親切なことに伊勢丹様が
『油との相性がよく
ベーコンと食べればよい』

と仰られました。


しかし、

こういう食育的な生活を送ると、

自然と



お肉の消費量が減ってきます。

(栄養学的・倫理的・環境的理由。これについてはまた論じたい。)



ベーコンは、

大学の近くの
ジビエの加工肉を売ってくれる
小さなお店以外にあまり買いたくはない。



僕は、

「何か油分を出してくれるたんぱく源」


をひたすら探した。





あった。


尊敬する東田親方の豆腐屋
京都の久座屋が作る

油揚げだ。


数ある京都の
豆腐の強豪の中でも

親方様の豪快さと
豆腐の繊細さが
興味深いマッチを見せる
お気に入りの豆腐屋である。

(豆腐こそ良いものを買おう)



(油は油揚げから出るものだけで十分。少しの塩と少しの辛子で味を整える。)

決して豪華な食材ではないが、


友を忍び、
職人の腕に敬意を表しながら
食すことで、


得られる満足感が段違いなのだ。


ベスト2
おぼろ月



なんやこれは。

なんなんだ。


『朧月』

まるで薄雲ごしの月のように
ぼんやりした味なのだろうか。


朧は春の季語ではなかっただろうか。
手にしたのは冬の小淵沢の道の駅だぞ。



まあいい。

生産者の好奇心しか
感じられない食べ物だが、


どうやら食べられるサボテン
グラパラリーフのことらしい。

(ほっておいたら芽が出てくる。写真は上記引用より)



朝食に

僕が絶大な自信をもって送り出せる
鳥取県の大谷養蜂場の天然国産はちみつ
(それも栃の花。激アツ。)
とヨーグルトと一緒に頂いた。



サボテンとアロエの中間の味だが、
グリーンな苦味を
はちみつの甘さとヨーグルトの酸味が
包んでくれた。


サプリメントなんて飲まず、
サプリメント野菜を食べよう。


ベスト1
名前がわからない漬物



なんなんだ。
この恵方巻きのような
漬物は。


どうやら
瓜の奈良漬に
人参やキュウリなどが入っていた。



昨日
スローフードすぎなみ主催の
小学校での味覚教育に参加した際、

山形のおばあちゃん達が
食文化を伝授するために
持ってきたのだ。


(芋煮の作り方をめぐって、家庭のこだわりのせめぎ合いが始まる、授業中。)


こんな一コマもあったが、
山形の生の方言での説明付きで
食べる漬物は

美味しい。


(味覚教育については、また論じます。)

・・・
考察
-食を最大限楽しむコツ


・新しい食材と出会おう。



意識しなければ、僕たちの食はモノトーン化します。
新しい食材と出会いましょう。
それが、子どもの味覚ひいては感性力を育てます。



僕たちがそういった食材を食べるだけで、
全国でおんなじものばかり作る必要はなく
その土地にあった野菜を作れるので
環境にも良いです。


日常の食に
ちょっと「違い」を入れるだけです。



・先人の知恵をなめてはいけない。



正直、
おばあちゃんが教えてくれながら
食べた漬物や芋煮は
何ものにも代えがたい味です。



クックパッドでもグーグルでも
そんなもの出てきません。



先人の知恵を食から繋ぎましょう

おばあちゃんが親に、

親が子に、


繋ぐのです。



・・・。


でも。



毎日一生懸命仕事していたら



新しい食は、ちょっとしんどい。



そもそもそんな食材スーパーにない。



知恵なんてどこにあるかわからない。





そんな現実です。


痛いほどわかります。




だったら。





いよいよ、

明日

始めます。









保育について良い記事書いてるなと思ったら、弟だった件。

2016-01-27 20:39:39 | その他



保育における
「遊び」要素の重要性
についての良い記事だと思ったら


我が弟でした。


(写真でかすぎるやろ。笑)


どうやらいつのまにか
神戸新聞の子育てコラムでの
連載が始まったそうです。


神戸新聞子育てクラブ

無料会員登録が必要ですが、
子育てに関するいろんなコツを
発信していくそうです。


・・・


まあ、
いつも食卓を囲みながら、


「学校作っちゃう?」


みたいなこと話し合ってる弟ですが、
彼は彼なりに
男性保育士のパイオニアとして
幼児教育の質を上げていきたいそうです。



そんな僕も負けてられないな
ということで




近々、



ちょっと食に関する
(僕にとっては)大きなプロジェクト
始めます。


(まだ公開できないのです。)

実は

全貌公開まで

あと2日なのです。












ワインを飲みながら、無添加主義を貫くのは、あなたですか。

2016-01-26 10:38:31 | 研究・海外雑記



前回記事より続く>>>



犯人は、恐らくこいつでした。





ま、まさか。



(http://xn--dckvbl4bao4a0nb4msf7190e85ub914c.com/snowwhite.htmlより引用)

あなたでは、ありません。


僕です。


友達が柿をぬか漬けしてて
美味しそうだと思ったので、


気まぐれシェフ気分で、
リンゴを入れたのです。

そこで、

マロラクティック発酵

が起こってしまったのだと
考察されます。


マロラクティック発酵とは
乳酸菌がリンゴ酸を食べることによって、
乳酸と炭酸ガスが発生すること。




これは、
ワインの酸味を丸める反応と同じです。



つまり、
ワイン好きであれば、
ぬか漬けから始めましょう。

わざわざwineryに行かなくても良さそうです。
(わざわざ、行った人←)


・・・

さて、本題へ。


現状問題となっているのは、



乳酸菌がエサであるリンゴ酸を食べすぎたことによって、

乳酸過多になって酸っぱい匂いになっていること
です。



それでは、乳酸を減らしてあげましょう。

1. 中和、殺菌




酸ですから、アルカリで中和してあげましょう。


卵の殻は、炭酸カルシウムですから、
砕いて入れてあげましょう。


また、少し乳酸菌過多なので、


唐辛子も入れて少し殺菌したいと。
(←かなり気休め)



2. ぬか投入



ぬかを投入し、
全体に対する乳酸の割合を
小さくします。

(クソ…こんなことなら、ぬかをもっと置いておけばよかった)


(無残にも田んぼに還される、ぬか。←指示したのは僕)



ふぅ。


ひとまず
これで様子を見ることにします。




本来は塩を加えて菌の量を抑制するべきですが、

僕の漬物はじゃっかん塩気がきついと

家族からフィードバックもらったので、

塩分をどうすればいいか迷う…。





こんな時に、師匠がいたら。。。?



あっ!



師匠!!

本日も畑仕事
お疲れ様です!!




鳥取県智頭町でいつも美味しい野菜を
出荷してくれる林田さんです。


前回、たくあんの作り方を教えてもらった時、



大根5本に塩200グラムでね(割愛)」


と冒頭から単位がおかしかったが、


結局
ゆとり世代尺度で
美味しい沢庵の作り方を教えてくれた。


ああ、こんな時こそ、
師匠の教えを受けたいな。



とりあえず、
これも食育と思って
もう少し自力で頑張ります。






・・・・・・
考察

ぬか床をかき回しながら考えた。




「………」




「………そうか、個人の美学の問題か」





発酵。
燻製。
乾燥。
塩蔵。
糖蔵。
酢漬。
冷凍。
缶詰。
そして、
保存料添加。





発酵を文化の一つというならば、
保存料だって文化なのです。





しばしば
「保存料無添加」を謳う商品があるが、

自分でよく考えずに、
他人に流されるだけで、
ただ「保存料」を批判する親にならないでほしい。


ーなぜ「保存料」を使うようになったか。

ーそもそも、なぜ「保存」という技術が必要か。





保存料に頼らず、手間暇かけて
作り上げた「食」に美を感じる人もいる。


保存料を作り上げてきた科学の進展、
研究者の努力により証明された安全な「食」に美を感じる人もいる。





「それは、個人の美学次第である。」



あらゆる食の問題は、
つまるところ認識論の問題であるから、
そうなのかもしれない。





他人に強要するのが、食育ではない。


問いを発し、
自分自身で答えを導き出すのが、
食育である。







考えることに、専門知識は必要ない。


他人と意見が違っても、胸張って言えばいい。




そんな親の姿を、一番よく見ているのは

子どもだと思う。




(特に関係ありません。本日授業で京都のワイナリーの話が出たので、丹波ワイナリーの酸化防止剤ワインてぐみ

ちなみに、

僕は
「無添加」という文言には反応しない。

むしろ、


1. 自然に逆らわない。
2. 菌と調和する。
3. 保存技術由来の風味を楽しむ。



を意識すれば、
結果「保存料無添加」になるだけです。


(保存料の風味を本物の風味と感じている場合は注意が必要ですが(笑))




酸化防止剤の入った
ワイン飲んで
「保存料反対!」
みたいなのって、何か自己矛盾が半端ないので。



ただ皆さん自分では気づいていないだけで、


1. 自然に逆らわない。
2. 菌と調和する。
3. 保存技術由来の風味を楽しむ。



を意識するだけで、

多くの人が食の本質に近づくような気がしますね。



まずは、
商品を手にするとき



一瞬だけ考えてみるといかがでしょうか。

















僕も、この「ぬか床」を探偵ナイトスクープに依頼しようか。

2016-01-24 01:22:56 | その他



うちにも、


ある。



手付かずになった、



ぬか床が。


容器を見ればわかる人はわかるが、
あれは、2kgのプロテインパウダーが
入っていた容器だ。

「去年はプロテイン飲んでた俺が、
今年は漬物作ってるねんぞ」

と鼻を高くして自慢した友達には

心から謝罪したい。



さぼってしまった。


理論値では、1 time/day 混ぜ、
空気を入れてやることで、
菌のバランスを整える必要がある。


忙しいことを理由に
2週間もさぼってしまった。


もう自分でも怖すぎて
探偵ナイトスクープに依頼しようかと思ったぐらいだ。



ただ、せめてもの懺悔としたく

自らこの菌モンスターと対峙することにした。



パカっ。

「っっっふぉっ」



息を止めた。


そっと

蓋を閉めた。


一筋縄で行かない問題であることは
直感的に理解した。


そもそも「漬物」とは何であるかを
理解しなければいけない。
第二次食ノイローゼ:私は、菌を妄想できる。


このミッションをコンプリートすれば
私は「日本人」であることを語れるだろうか。

・・・・・・・・

誰でも理解できるように
(ママが子供に説明できるように)説明します。


ぬか床は、簡単に言うと

「菌たちの大乱闘スマッシュブラザーズ*」

*マリオ、リンク、カービィなど様々なキャラクターがアイテムなどを使って対戦するゲーム

なんです。

勝つためには、


1. ゲームのルール(発酵)を知ること


2. 各キャラクター(菌)の特性を知ること


3. アイテム(栄養と空気)をうまく使うこと


この3つで無双できます。


この図を理解できれば、
あなたも立派な日本人です。


1. ゲームのルール(発酵)を知ること

発酵は

「菌が生きるために、
有機化合物(デンプンとか糖)を分解し
アルコールとか酸とかCO2を出すこと」



なんだか、人間と一緒ですね。


菌が作ったものが

人間に有益であれば「発酵」

人間に害であれば「腐敗」

です。


ぬか床では「発酵」と「腐敗」が

両方起こります(←ここ重要。)


では、腐敗を抑えて発酵させましょう。

これが、ぬか床作りのゴールです。



2. 各キャラクター(菌)の特性を知ること


(日本人が慣れ親しんだ乳酸菌は本来動物ではなく植物性由来)

どどーん。

これが乳酸菌です。


要はこいつを適度に増やして、

まろやかな酸味(乳酸)と

加えた塩の塩味

乳酸菌や酵母菌が出す旨味

漬物の味ができるわけです。


-----------------
好気性菌(空気が好きな菌)
・こうじ菌、納豆菌、酢酸菌

嫌気性菌(空気が嫌いな菌)
・乳酸菌、酵母菌(←空気もOK)
・酪酸菌(←空気で死ぬ)
---------------

ざっと見て、
こんなにキャラクターがいます。


これらの特性を踏まえて
ぬか床のバランスを整えましょう。

しかし、バランスといっても、ここでは


「乳酸菌圧勝、他の菌劣勢」状態


と定義します。


3. アイテム(栄養と空気)をうまく使うこと


(麗しきあの日々。2015年度の遺産、人参や赤大根の漬物)

探偵ナイトスクープで登場したお父さんのように
ぬか床から腐敗臭がする時・・・


酪酸菌(らくさん)が無双しているでしょう。


彼らは、ぬか床の底に隠れています。

かき混ぜて、空気というアイテムを与えて

駆逐してあげましょう。



その際、ぬか床表面の酢酸菌なども、

アイテムが供給されない底深くに

葬ってあげましょう。


このように、
菌のキャラクターがわかれば、
ぬか漬けにふさわしいバランスを
生み出すことができます。



逆に、
私のように2週間もさぼってしまうと、

ドンキーコング(酪酸菌)やガノンドルフ(酢酸菌)が

暴れ出します。

・・・

そろそろ

現実を見なければいけません。


蘊蓄ばかり言っていないで、
あの「ぬか床」と対峙する時です。


ただ、一つ勝機としては、

大学時代ラボで化学物質に触れ合う機会が多く、

「化学物質」から「匂い」を連想するのは


結構得意です。




僕の診断結果によると、

「乳酸7:リンゴ酸3」

のような匂いがしました。



「リンゴ酸・・・ファッ!?」



次回へ続く。

・・・・
考察


微生物や発酵のメカニズムも教わらず、
漬物という日本のソウルフードを作り続けてきた
先人達の偉業には本当に頭が上がらない。


同時に、
我々などでは菌を完全に掌握することが難しく、
10マイクロメートルにも満たない彼らよりも、
私たちの方がちっぽけではないかと思うほどである。


また、
さぼってぬか床を反故にするとは、自業自得である。
コツコツ謙虚に勤勉に生きることが大切であると
菌たちに教えられた。



漬物はめっちゃいい教材である。



今時、ぬかはamazonですぐ手に入ります。

お子さんと一緒に

ぬかでも作りながら、
発酵について勉強してみてはいかがでしょうか?

(←子どもがぬかをお世話できるようになれば、
親は美味しいところだけ頂けますね)



ぬかから作りたいという変わったお方は、

是非、2016年度無農薬米作りプロジェクトに参加してくださいね。










食を見れば、あなたがどういう人かバレちゃいますよ。

2016-01-22 13:52:05 | プロフィール

(Domaine des Amielのホームページより引用)

いや、
僕には、そんな能力ないです。



むしろ、

僕自身が単純人間なので、


僕のフードヒストリーを見れば、


どういう人かバレてしまうということです。




ということで...


フードヒストリーをもって

やっとこさ
正式なプロフィール
とさせて頂きます。

(なるのか!?)


8歳
給食が食べられない。

(朝日新聞より:中学給食に「おいしい」を連発する橋下 元大阪市長(政治的な意図は一切ありません。))

こんなこと言ったら

脱脂粉乳や

トンカチで叩いても壊れないほど固いパン

を経験してきた世代の方々に対して、

非常に申し訳なくなるのですが、

給食が美味しく感じなくなりました。


空腹を我慢しながら、

「お母さんがいつも運動会の時とかに

お弁当に入れてくれる

唐揚げとか、ちょっと甘いたまご焼き

毎日食べれたらな〜」


とか我儘なことを考えながら、

家にダッシュで帰ってお菓子を食べていました。

親にもずっと隠していました。




あの時、自らが産出した食品廃棄の量

を今でも悔いているし。



子どもの「食」って

予想以上に複雑なことを

身にしみて学びました。



この経験が、幸か不幸か
今でも生きている気がします。
「僕が、食堂に行かなくなったら、まっ昼間からワインが飲めるようになった。」にも書きました)

9〜20歳(←括り、おい。)
食べた分だけ
カラダは反応する。




この時代は、
プロ野球選手になるべく

「野球一色」


だったので、こういう括りでいいです。

日々、

「野球のために」
これを食べる。



「野球のために」
これを食べない。



を真剣に考えていました。

結果も出てきました。



試合前は、バナナ。

練習後は、みかん。

勝つには、カツ丼。

・・・

食に関して、知識がないことが
露呈してきたのを機に
大学では、食品生物化学を学ぶことに決めました。


母親から、

「食べても太らない食べ物開発したら、
みんなにモテるよ」

という謎のプッシュがあったのも事実です。



(以下は、大学院進学時「食育」のため
農業経済学に専攻を変更した時の想いだが、
この時はこんなことになると思わなかった。)



(当時の筆者Facebookページより引用)


21歳 
暴食で、スランプ。



野球のために、

死ぬほど食うことにしました。


食べて、食べて、食べました。



コンビニで菓子パン買い込み、

プロテインパウダーも飲みまくり、



練習した分だけ、
カラダも大きくなりました。

でも、結果が出たのも束の間。


疲労がたまりやすくなり、
カラダのキレもなくなり、
精神も不安定になりました。


プロアスリートだったら、

上手くやると思いますが、

素人の僕には、うまくできませんでした。


工藤公康:粗食は最強の身体をつくる!

チームメートからは

「粗食野郎」

と呼ばれるほど、食を改善しようとしましたが、

カラダに負担を
かけた食は
なかなか戻りませんでした。





21歳 夏
第一次 食ノイローゼ
〜添加物編〜


(人工甘味料アスパルテームの分子構造)

ここから、

本当に苦しかったです。



食品生物化学科ですから、

「食品添加物」も自分で合成します。

僕らは、

人工甘味料として使用される

アスパルテーム

を有機合成して、官能試験をするという

ミッションを与えられました。




…実験後、

「甘〜い」「甘〜い」

と喜び合うクラスメートの横で


「なんじゃこりゃっ!?」


と甘味を通り過ぎた刺激に

この道を、諦めました。

1時間後、軽い頭痛にも恵まれました。


有機合成をミスったのか
官能試験の量をミスったのか

今では永遠の謎ですが、

「人工」「添加物」


という言葉に過剰に反応するようになりました。


「食品の裏側」系の本はほとんど読み、

(これでは、議論が一方的で客観的でない)

一線の研究者の意見を仰ぐこともありましたが、


その時は、ずっと違和感を感じていました。



ラベルの裏側を毎回チェックし、

自分の感性に集中し反応を見る以外

ありませんでした。



21歳 冬
第二次 食ノイローゼ 
〜菌が見える編〜


(菌が見える少年の物語、もやしもん:http://blogs.yahoo.co.jp/dragonx_51/7990942.htmlより引用)


「なんだこのカビヤロウ」


こっちのセリフです。


第一ノイローゼを終え、

同じような違和感を感じている人のために何かしたい


「食品安全学」
を学ぶことにしました。

変な知識が増えたことで、



鶏肉はカンピロバクター

僕の手には黄色ぶどう球菌



など、
菌が見えるようになりました。
(正)妄想するようになりました。


もう、

「何を食べてよいのか」


本当にわからなくなり、

こんな風に書いているけど、


......



本当に食べることがつらく、

対人関係にも影響が出るようになりました。



22歳 冬
おばあちゃんとの出会い




こんな僕を救ってくれたのは、


間違いなく、おばあちゃんでした。


おばあちゃんといっても
僕自身のおばあちゃんではありません。


働くお母さんを支援する会社
マザーネット

経営する母の仕事の関係で


鳥取県の智頭町で
昔ながらの野菜作りをする
おばあちゃんの畑を訪れました。



畑につくなり、いきなり言われました。

「食べてみんさい」




く。

「・・ぅうめ〜〜!!!!」


もう

何もかも取り戻した気がしました。



小さい頃、

マザーネットの自然体験スクールで食べた

畑のきゅうりやトマトの味


一瞬で思い返しました。



そういや、畑なんて来たの久しぶりだな…。



頭で、数字で、考え過ぎてました。


自分の健康のことばかり考えていました。



「食」は「自然」と「人」が生み出す。




こんな簡単なことを、

すっかり忘れていました。




そんなおばあちゃん達から

もっと学びたいと思うのは

至極当然のことでした。



23歳
「食」を学び、教える。



この感動を、

他の人にも伝えたい
と思いました。


そうして、特別宅急便

「おばあちゃん野菜」


は生まれました。


この感動を減じたくないから、


鮮度・旬・知恵・多様性


ぜ〜んぶ、くるめて入れることにしました。



伝える側になった瞬間、


僕自身の学びが足りない
ことにも


気付かされました。



フランス・バイオダイナミック農法を営むワイナリーで農業研修。
真の意味で、人と自然が繋がること、を学びました。


イタリア・プラートの味覚教育センター
どのように子どもの感性を解き放てるのかについて学びました。



デンマークのコペンハーゲンに位置する世界一のレストラン noma
初めて、を食べたが、これが次世代へのメッセージ。



学んでは、伝える。



子どもだけで無農薬米づくり。
子ども自身で「販売」まで行い、
米、農薬、地域の現状を伝えました。


山奥で、鹿肉をさばきBBQ。
肉食とは何か、命とは何か
について学びました。



・・・

学んでは、伝える。

伝えては、学ぶ。




これからもこの繰り返しだと思います。


これが

一日一食育


の由来です。


このブログを通して、



一人でも多くの人の

心が少しでも

動けばいいな
、と願っています。