GW最終日
連休後半は、2日ほど出かけたけど、どこもすごい人だった。
コロナ禍、美術館や展覧会も本当に行きたいものだけに絞って出かけていたが、やはり実物を見るのはいいなぁ、と改めて思ったのは3日。
先週の「日曜美術館」を見なければ、「鏑木清方展」に行こうなんて思わなかったし、行かなければこの作品を、このタイミングで見ることもなかっただろう。
「鏑木清方展」については後日書くとして、この特別展のチケットで、所蔵作品展の「MOMATコレクション」と企画展で「新収蔵&特別公開|ピエール・ボナール《プロヴァンス風景》」が見られることになっていてたので、前情報なしで、こちらを先に見学した。
4階、この作品はその奥の方でひと際輝いていた。
写真:https://www.tokyo-np.co.jp/article/162575
やばい、嬉しいサプライズ♡♡♡
「鏑木清方展」に来なければ、この作品を見逃していたとは…運命だ。(笑)
アンリ・ルソーの作品は結構見ているはずだけど、この作品は初めて!!
「第22回アンデパンダン展に参加するよう芸術家達を導く自由の女神」
ってなんて長いタイトルなんだよ。
東京国立近代美術館がこの作品を購入したのは昭和53年(1978)のことらしい。
絵の中にはまさに第22回アンデパンダン展に参加するアーティストが列をなしている。
中心に描かれたライオンの足元(手元?)にはこの展覧会に参加したピサロなどの名だたるアーティストの名に交じり、ルソーの名前も見られる。
またルソーは左手前で主催者と握手を交わしてもいる。
アンデパンダン展とは、1884年にフランスの官展であるサロン・デ・ザルチスト・フラン世(通称サロン)に落選した前衛芸術家たちが組織した美術展で、「独立美術家展」の意味をもつ。
1884年春の官展の審査に落選したルドン、スーラ、シニャックらが,「独立美術家集団」 Groupe des Artistes Indépendantsを組織,5月にパリで第1回展を開催した。
その後組織は「独立美術家協会」 Société des Artistes Indépendantsと改められた。
基本無審査,無賞、会費さえ払えばだれでも自由に出品することが出来たアンデパンダン展には、ゴッホ、ルソー、セザンヌン、ロートレックやマチスなど錚々たるメンバーに加え、藤田嗣治などの日本人も出展している。
ルソーにとってアンデパンダン展は唯一自分の作品を世間に発表出来る場だった。
そして、その展覧会に対する期待や嬉しさがこの絵には満ち溢れている。
あ~、やっぱり実物は良い!!
所属作品展と侮ることなかれ。
常設されているのかどうかは不明だが、今回の展示は一応5月8日まで。
他にも重要文化財指定作品の原田直次郎《騎龍観音》、和田三造《南風》、川合玉堂《行く春》、中村彝《エロシェンコ氏の像》などの日本画の他、昨年新たに所蔵品に加わったボナールの《プロヴァンス風景》やピカソの「ラ・ガループの海水浴場」などなかなか興味深い作品があった。
写真:https://www.wikiart.org/
個人的には、本来の目的に「鏑木清方展」よりこちらの方が面白かったんだよなぁ…
作品詳細:https://search.artmuseums.go.jp/records.php?sakuhin=4958
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