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イタリアの泉

今は日本にいますが、在イタリア10年の経験を生かして、イタリア美術を中心に更新中。

夏休み5日目ーVerona

2014年08月25日 00時12分21秒 | イタリアの小さな街・大きな街(Fi以外)

あの後、verona(ヴェローナ)へ移動。
またこの移動中に、イタリア語分からない人はどうすんの?という事態が2度ほど発生・・・
イタリア人よ、もっと多くの観光客を呼びたいと思うなら、もう少し観光客に優しくなってくれよ。

AostaからVeronaまでは約6時間と結構遠いんです。
いや~Aosta自体不便です。
でもそれだけの価値はあると今回私は個人的に思いましたけどね。
そしてその朝、乗る予定だったMilano-Verona間のFrecciabiancaが完売していたんです。
しまった・・・と思ったものの一時間前に出れば、なぜか同じ電車のMilanoの1つ前の停車駅Novaraからなら切符が買えるじゃないですか。
不思議じゃないですか?
同じ電車に乗るのに1時間の差、というのは仕方がないんです、そこまでのルートが異なるから。
しかし先のMilanoから買えないのに、なんで手前からなら買えるって。
もちろん逆なら分かります、Milanoで降りる人がいるから、って考えればいいわけですから。
ホント、理解できないことばかり起こる国ですよ、ここは。
まぁ何とかなるでしょう、ということでこのチケットを買いました。

Aostaからの電車なのですが、IvreaでNovara行きに乗り換えなくてはいけません。
乗り換え時間が15分しかないので、これは電車が遅れたらまずいなぁと思っていたんです。
この後の電車ではこの日はオペラを観に行く予定だったので厳しいなぁ、と。
まぁそんな時は案の定、電車は遅れるわけです。
なんなんですかね、こちらが遅れてもいいときは絶対遅れないのに、遅れるなって時には必ず遅れる。
これもマーフィーの法則ですか?(懐かしい!)
やば~と思っていたら車内放送が
「Novara行きの人は乗り換える必要はありません」
ん?何ですって???
確かに乗り換えなくて良いのはNovaraに行く人って言ったよね?
ということで近くを通った車掌さんに確認したところ、この電車がNovaraまで行くということで乗り換える必要なし!
重いスーツケースの上げ下ろしが一回でも減ったのはうれしい。
しかし冷静になって考えると車内放送はイタリア語のみ。
お~い、外国人はどうするんだよ・・・
とまぁいつもこんなだよ。

そして悲劇(いや最終的には喜劇なんですけど)はこの後起こるんです。
NovaraでVenezia行き(だったよな?)のFrecciabiancaに乗り換えます。
ここで乗ったのは数名。
私たちの車両に行くと、私たちしかいないんです。
おかしいなぁ・・・これNovara始発じゃないはずだけど
すると若い車掌がやって来て
「この車両冷房壊れてるから。移動してもいいけど、Milanoからは満席だから、人が来たら動かなきゃいけないんで」と
何~通りで人がいないわけだ。
更に窓が全く開かないの。
これはこの先2時間半、地獄だ・・・

仕方がない。と堪忍して座っていると、後ろの車両から民族大移動の列が。
そして私たちの横を通り過ぎる時、Trenitaliaの制服を着たおじさんが
「席確保するから着いて来い」って
えっ、何?と思いながら、とにかくその列の最後について行くことに。
後で分かったのは(あくまでも想像なんですけど)どうやらさっきの若い車掌は新米?
ベテランと思われる年配の車掌がどこからかやってきて、10名ほどの席を冷房がかかっている車両に確保してくれた。

あんた、これだってイタリア語分からなければどうなっいたことか・・・
うちの両親はまず冷房が壊れているのに走り続ける車両にカルチャーショック。
挙句こんな状態なのに料金は同じ!?ということにも軽い怒りをおぼえていたみたい。
「何とかならないのか?」という父に
「これがイタリアだから」と答える娘。
全然動じない私がおかしいのかしらん?

程なくMilanoに到着。
本当に満席で、私たちもいつか「ここ私の席なんだけど・・・」と言われんじゃないかとひやひやしていた。
まぁ結局座れたままVeronaまで行けたんですけどね。
結構立っている人もいた。
金曜の5時過ぎだったので、仕方がないですね。
こんなこと滅多にないので私も油断していましたよ。
学校夏休みに入ってしまっていたしね。

いやいや、この国はホント外国人に優しくないなぁ・・・私はイタリア語分かるからいいけど。
そうじゃなかったら、どれだけ痛い目に合っていたことか。
日本はそうじゃないことをただただ祈るのみです。

さて、そんなこんなが有ったものの無事(?)Veronaに到着。
ホテルで汗を流してから着替えて出発。
父のたっての希望で(私じゃないんですよ)Arenaでオペラ鑑賞。
何でも知り合いが20年くらい前に観にいってすごく良かったと聞いて急遽行きたいと言い出した。
もちろん私は文句ないですが、母は寝るだろうなぁ・・・
最近の円安に加え、毎年少しずつチケット代が上がってる気がするんですよねぇ。
まぁでも先日のカラカラ劇場もそうだけど、あの独特の雰囲気は現地でしか味わえないから仕方がないですね。
私は、前回来た3年前、「これが最後だな」と思っていたけど、なぜかまた来た。

Aostaとは違って現在も現役で使われているローマ劇場
この部分はさっき見たのと同じだね。

翌日はLago di Garda(ガルダ湖)の方に行く予定だったので、わずかな時間で市内観光。
と言っても見るところは限られているからね、Veronaは。
まずジュリエットの家へ。
Veronaは何度か来た事があるし、私自慢じゃないけどものすごく方向感覚が良いんです。
だから大抵1度来た事がある場所は地図なしで歩けます。
ここもそんな街の1つ。
それが最近グーグルマップを頼るようになって、道が分からなくなりつつあります。
人間楽ばかりしていると駄目になりますよ~


ジュリエットの家はいつも混みこみ。
私たちが行った時日本人の年配の女性が丁度バルコニーに出てきて下にいた旦那さんかなぁ”ロミオごっこ”をしていました。
見ている方は恥ずかしいでしょうね。
昔私もジュリエットの胸に触ったことありますが、恋愛成就には全くご利益ありませんでしたのであしからず。

ここを出て、とりあえずPiazza delle Erbe(エルベ広場)を横目で見ながら

Torre dei Lamberti(ランベルティの塔)を眺め
Piazza dei Signiri(シニョーリア広場かと思ったらシニョーリ広場でした)に

ここら辺で大きな間違えに気が付いたんです。
オペラのある金曜日。
おいしいレストランは要予約、ということで以前行ってすごく気に入ったお店を予約したんです。
いや、予約したつもりだったんです。
ところが・・・店間違えてた。

前回の記憶がうる覚えで、すっかり同じようなたたずまいで、人気のあるお店を予約してしまいました。
まぁここも以前から気にはなっていたんですけど、両親には是非馬肉の燻製のサラダを食べさせたかった・・・
あ~あ、とかなり落胆で向かったのがこちらのお店。

Antica bottega del vino
via scudo di francia 3,Verona


1890年創業の老舗で有名店ですが・・・個人的にはいまいち。
まず予約したにもかかわらず、入り口のすごく近いうるさい席だったのも私は気に入らなかったのね。
まぁ一見さんですから仕方がないんでしょうけど。

いや、もちろん私一人ならいいけどね。
それに前夜とのギャップが・・・あ~あ全て私が悪いんだけど。
黒板にはぎっしりワインの名前が。
立ち飲み、おつまみも出来る所謂Veneziaのバーかロみたいなお店ですが、とにかくうるさい。
メニューからを見ても馬肉はない。
重ね重ね、残念!

それにいまいち食べたいものないなぁ・・・だって馬肉食べることしか頭になかったし。
ということで選んだメニューがこれ

あっ、パンは選んだわけじゃないね。

ジベッロのクラテッロ
これは貴重だから食べさせておかないとね。

ワインのリゾット

ワインは白の地元産Lugana
辛口でおいしい。
やば、眠くなる・・・

野菜不足なので生野菜のサラダ

これはBaccala al vapole con schiacciata di patate al pesto
とあるので、タラの蒸し焼きにつぶしたジャガイモのバジリコソースをかけたものですね。
今となってはもうおいしかったのか否か思い出せない・・・多分おいしかったとは思う。
それと初日大家さんが食事に連れて行ってくれた先で食べて母がすごく気に入った私も大好きな

melanzana al parmiggiana
なすにパルミジャーノチーズをかけてオーブンで焼いたもの、です。

メニュー
正直ここ高いです。
いや普通なのかもしれないけど納得いかなかった。
この旅でここが一番割高、と思ったレストランでしたね。

コーヒーカップはかわいい。
ということでまぁ色々な意味で勉強になりました、とさ。

そして食事を終えていざアレーナへ。

開幕15分くらい前・・・空席目立ちますね。

金曜日なんですけどね。

これは1幕終わったところかな?
この日の演目はフランコ・ゼッフィレッリの演出の”カルメン”
カルメンはもう10年以上前、妹と観に来た事があります。
あの時は、まだリラの時代で、チケットも安く、下の席だったのに最終幕始まるくらいから雨が振り出し、途中で中止になってしまいました。
Veronaは雨が降るとすぐ中止になるので有名らしいです。
一度巻くが上がってしまえば払い戻しはなしですからねぇ。
今年は天候不順で中止になることも多かったのか、ホテルの受付のところに、どういう場合中止が決まるのか書いた紙が置いてありました。

終わったのはもちろん12時過ぎ。
ゼフィレッリの演出はさすがです、すごく良かった。
彼は残された数少ない巨匠の一人ですが、最近テレビで見かけるときはすごく年取ったなぁという感が否めません。
確か昨年だか今年だか彼の資料館がここFirenzeに出来たはずです。

母はよく寝ていましたが、偶然前にいた日本人カップルの男性の方も同じような場面で寝ていました。
この日は風もなく、普段だと11時くらいから寒くなるのでず~と蒸し暑く、日本から来る人は時差ぼけの影響もあるので、寝てしまうのは仕方がないですね。
かく言う私も100%起きていたとは言いがたいですからね。

ホテルはアレーナから比較的近い場所に取っていたので、12時半にはホテルに戻っていました。
この時期ホテルの料金跳ね上がりますからねぇ・・・
正直あの部屋であの料金?という感じでした。
写真を見たときはすごく綺麗だったのに、なんか部屋がじめっとしていて・・・
絨毯が・・・
バスタブ付きの部屋だったのに、私が入る頃にはお湯の出が余りよくなくなっていて・・・
それでも2時過ぎには何とか転がり落ちそうなソファベットに寝たんですけどね。

いよいよ次回は最終日。
ガルダ湖畔の小さな街Sirmione(シルミオーネ)へと向かいます。



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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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盛り沢山な1日でしたね。 (ultramonte0601)
2014-08-25 21:25:52
fontanaさん こんばんは。
Verona編、拝読しました。トリノからの移動では大変でしたね。
私なぞ英語もよくわからないので同じ目に遇っていたら大パニック
です。
一昨年夏、Veronaから北イタリアの旅をスタートしたのですが、
オペラ見ておけば良かったな~と後悔。ご両親、よい想い出に
なられたことでしょう。
私も一昨年ガルーダ湖へ行きました。
なので次回の旅行記も楽しみにしております!
返信する
ありがとうございます (fontana)
2014-08-26 07:02:48
ultramonte0601さん
早速ありがとうございます。
Sirmione編も載せましたが、食事がメインになってしまいました。
夏のオペラは格別ですよ。次の機会には是非!!
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