中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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展望の鎌倉:鎌倉山・極楽寺の尾根道を楽しむ

2011年05月18日 22時31分23秒 | 鎌倉あれこれ

                                    <しのぶ塚付近からの眺望>

         展望の鎌倉:鎌倉山・極楽寺の尾根道を楽しむ
          (山旅スクール5期「鎌倉トレッキング会」)
              2011年5月15日(日)

<散策地図>





■山旅スクール同窓生と一緒に・・・
 私の鎌倉散策は5月13日から今日まで連続3日目である.
 今回は,山旅スクール5期鎌倉トレッキング会のメンバーと一緒に歩く.
 参加者は野菜漬物さん,ノシイカさん,N本さん,トドさん,それにFHこと私名である.こぢんまりとしたグループで,少々寂しいが,逆に,て歩きやすくもある.
 当初の計画では,天園ハイキングコース周辺の藪こぎを予定していたが,一昨日までの雨のため,登山道がぬかるんでいるので,急遽,展望を楽しむコースに変更する.
 9時30分,大船駅に集合する.ここから,適当歩きをして,夕方,しかるべき所まで戻るというおおざっぱな計画である.
 今回のグループは,登山の素人ながら,登山学校にきちんと通っていた方々ばかりで,全員が来たアルプスをはじめとする高山への登山経験者なので,技量,体力ともに何の問題もない方々ばかりである.案内する私も,この点では何の心配もいらないので,とても気楽である.
 定刻,9時30分に大船駅から歩き出す.

■頼朝の隠し湯跡
 今日のテーマは,新緑の展望を楽しむことである.
 展望を楽しむには標高が高い所まで登らなければならないので,山に取り付くまでは,平らな所をてくてく歩きをしなければならない.
 まずは,大船駅西口から,柏尾川沿いに少し下って,塩竃神社手前の踏切を渡る.交通量が多くて,道幅が狭い道を手広交差点方面に少し歩き,山崎跨線橋を過ぎたとこりから天神山の山裾を回る小径に入る.進行方向右手には三菱電機の工場が続く.その左手はこんもりとした天神山の山裾が続く.
 この天神山の西山麓に,第2次世界大戦前までは「山崎園」という温泉旅館があったという.昔からこのあたりに鉱泉が湧き出していたようである.今は残念ながら,痕跡を探すこともできない.
 「まあ・・大体,この辺りに隠し湯があったようですよ・・」
とあやふやな説明しかできない.

上町屋の泉光院と天満宮
 右手の見上げるような場所に湘南モノレールの線路が見える.湘南町屋の駅が近くにある.さらにその上の見上げるように高い所に富士塚が聳えている.ここも面白い所だが,今日は見学を差し控え,くねくねとした道を,道なりに進んで,上町屋の集落に入る.
 上町屋は古くからある集落である.そのためか,集落の中の道はやたらに曲がりくねっていて,なかなか分かりにくいが,まずは泉光院を訪れる.ここは,前回の散策でも訪れているので,軽く会釈をして通過する.そして,まっすぐ上町屋天満宮へ向かう.ここも一礼しただけで通過して,深沢運動公園に向かう.
 10時47分,深沢運動公園でトイレ休憩.
 運動公園では,小中学生ぐらいのチームが野球を楽しんでいる.駐車場には,子供たちの父兄の自家用車がずらりと並んでいて,大変な盛況である.

<泉光院>


<上町屋天満宮>

■等覚寺
 休憩後,人混みを避けるように寺分1丁目の裏道に入る.
 11時丁度に休場山等覚寺の前を通過する.ここは梶原景時ゆかりの寺である.このブログでも何回も取り上げた寺なので,寺の由来などは,ここでは省略する.


■忠魂碑
 深沢小学校の脇を通って,藤沢鎌倉道に突き当たる.
 相鉄ローゼン脇の道を南へ向かう.笛田川流域の平地で大久保と呼ばれる場所である.この平地のほぼ中央に来たから南へ一直線に進む道路がある.この道路の東側の集落を結ぶくねくね道を南へ向かう.
 くねくね道の入口から少し入った所に忠魂碑がある.昨日も「鎌っこ倉ぶ」の方々と,今日とは反対方向から歩いて通過した所である.
 ここで,見物のために立ち休憩を取る.


■つがいの鴨が遊ぶ田んぼ
 さらに,くねくね道を南へ進む.途中に茅葺きの家が見えたりして,野趣豊かな道である.道の東側には亀山の尾根が続く.亀山の山裾には,昔ながらの農家風の家が点在している.道路の西側には田畑や農園が広がっている.
 急行中の田んぼの水たまりに,一つがいの鴨がノンビリと餌を啄んでいる.


■三嶋神社から笛田青少年広場へ
 やがて,萩郷住宅地入口で,先ほどの一直線の道と合流する.この道は,夫婦池公園に続くなだらかな登り坂になっている.
 11時37分,三嶋神社の前に到着する.
 この頃から,参加者の一人が,頻りに,
 「・・お腹が空いた・・」
を言い出す.私は内心で,
 「ご年配なのに,『お腹が空いた』っていうんだから・・この方は本当に健康だな・・」
と驚いている.
 
<三嶋神社>                            <工事現場>

■笛田山の斜面を登る
 まだ,12時まで少し時間があるが,予定を早めるために,夫婦池公園を周回する積もりだったのをやめて,笛田青少年広場から左折して,住宅地の中の急坂を登る.
 途中,左に笛田公園に向かう階段道と分岐するが,私たちは右側の道を登る.
 すぐに緑陰豊かな谷筋のみちになるが,進行方向右手には,大規模な護崖工事現場が現れる.現場脇の階段道を登りつめると,笛田公園の高い所にある入口に達する.入口付近の木陰では,中学生ぐらいの生徒が休憩を取っている.
 さらに登ると,砂利が一面に広がる荒れた台地にでる.この辺りから,展望が一段と良くなる.
 台地の縁に立って,萩郷や鎌倉山の眺望を楽しんでいると,どこからともなく現れた年配の品の良い女性が私たちに話しかける.暫くの間,この女性と世間話を楽しむ.
 「どちらにお住まいですか・・?」
と伺うと,
 「ここです・・」
と言いながら,すぐ脇に建つ閑静な家を指さす.まさに正真正銘の眺望絶佳のお宅である.

■眺望を楽しみながら昼食
 台地を通り過ぎると道幅が狭い上りの階段道になる.百段ほどの階段道を登るにつれて,展望がますます開ける.そして階段道は砂利道に突き当たって終わりになる.この砂利道を右手に進めば,すぐに「しのぶ塚」がある.
 私たちは,眺望の良い砂利道の路肩にマットを敷いて,眺望を楽しみながら,昼食を摂ることにする.
 私の勝手な判断だが,ここからの眺望は鎌倉では最高だと思っている.語弊があるかもしれないが,天園ハイキングコースや,衣張山,あるいは六国見山の眺望よりも,今私たちが居る所の眺望の方が素晴らしいと思う.
 ここからは,遠くに富士山,丹沢の山々,そして中景には藤沢周辺,近くには鎌倉山の緑が一望の下に見える.特に山桜が見頃な時期に,ここを訪れると,変えるのが嫌になるほど素晴らしい所である.


■野菜漬物さんの手料理
 例によって,野菜漬物さんの手料理が並ぶ.どれもこれも素晴らしい料理である.
 野菜漬物さんの負担になって申し訳ないけれども,この素晴らしい手料理が味わえるのが,このグループの最大の楽しみと言っても過言ではない.
 私たちは十二分に時間をとって,野菜漬物さんの手料理を楽しむ.


■男性に話しかけられる
 13時02分,ようやく昼食を終えて,午後の部を開始する.
 まずは,福島動物病院脇に出る.この病院の脇に少しばかりの畠がある.たまたま,畠で農作業をしていた初老の男性が,私たちに話しかける.
 私は一人で度々この辺りを散歩するが,辛気くさい私ごとき男性には話しかけないのに,年配とはいえ女性が一緒だと,話しかけてくるから不思議である.私は内心で,
 「男ってバカだな・・幾つになっても,女性には甘いんだから・・」
と憤慨している.
 「何で,あんなところで昼食を摂っていたんですか・・・ここへ来れば,ベンチもあるよ・・」
と男性が言う.私たちの誰かが,
 「でも,勝手にここを使って良いんですか・・」
と質問する.
 男性は,一瞬,ちょっと困ったような顔をして,
 「あんたたちの顔を良く覚えておくよ・・」
という.
 
<畑の一角から常磐緑地が良く見える>

■しのぶ塚
 数分雑談をしたあと,再び歩き出す.
 12時10分,しのぶ塚に到着する.昨日もここを訪れたばかりなので,連日の訪問である.特に時間をとることもなく,梶原景季の奥さん「信夫」の塚であることだけ説明して,通過する.


■路地のような道を抜けて林間病院入り口へ
 住宅地を抜けて,鎌倉山さくら通りに出る.桜通を50メートルほど笛田方面に歩いて,最初の三叉路を右折する.
 暫くの間,曲がりくねった舗装道路沿いの住宅が続く.
 進行方向左手には常磐山緑地の稜線が見え隠れする.素晴らしい散策路である.
 やがて,歩道道路が途絶えて,草むした踏み跡道になる.草ぼうぼうの階段を登ると,高い石垣に突き当たる.ここから石垣沿いに,草ぼうぼうの踏み跡をたどると,林間病院に向かう道に,ポコンという感じで飛び出る.
 ここを右折すると,笛田方面から七里ヶ浜への抜け道に突き当たる.

■肉弾三勇士碑から鎌倉山神社へ
 自動車の往来に気をつけながら抜け道を5分ほど歩くと,鎌倉山2丁目24番地付近の三叉路に到着する.この三叉路を七里ヶ浜住宅地の方向に,ほんの50メートルほど歩いた所に,また三叉路がある.この三叉路の角に,肉弾三勇士碑がある.
 ここは,当ブログでも時々登場しているので説明は省略するが,数分,見学する.
 
<爆弾三勇士碑>                        <鎌倉山神社>

■鎌倉山神社
 ふたたび先ほどに三叉路に戻る.ここから,先が行き止まりになっている道路を東南東に進む.
 13時36分,鎌倉山神社に到着する.ここは笛田の三嶋神社の分社である.お社は小さいが由緒ある神社である.
 参道入口で軽く会釈して通過する.

■眺望絶佳のビューポイント
 鎌倉山神社から200~300メートルほど歩くと,舗装道路は途絶える.
 ここから,鎌倉市内,材木座海岸,逗子マリーナ,二子山方面の視界が開ける.まさに眺望絶佳のビューポイントである.


■陣鐘山の尾根から月影地蔵へ
 舗装道路の突き当たりから,陣鐘山の尾根道に入る.途端に山道になる.まだ,多少,クラクラ感が残っている私には苦手な道である.
 ここの尾根道は,いつ通っても気持ちが良い.地元の方々が手を入れているようで.所々から由比ヶ浜が見下ろせる.
 尾根道の途中にある十字路を左折して,極楽寺4丁目の谷間に下山する.そして,13時52分,月影地蔵に到着する.ここで,10分ほど休憩を取る.
 ここの地蔵さまは,有り難いことに,お堂の扉が何時も開放されているので,直接,お地蔵様を拝むことができる.とても親しみが持てる地蔵様である.

<月影地蔵>

■トンネル上の眺望を楽しむ
 14時02分,月影地蔵を出発する.地蔵前の道をまっすぐ北へ向かう.
 14時12分,鎌倉山1丁目の下を潜って笛田に抜けるトンネルに到着する.トンネルの手前の三叉路を右折する.やや険しい階段道を登ると民家に突き当たる.
 ここを左に進むと,道幅が狭くて長い階段道がくねくねと続く.
 この階段道を登り切ると,極楽寺4丁目9番地の住宅地に突き当たる.ここを左折して坂道を登ると,笛田の東外れへの尾根上に出る.この尾根の東側は大仏坂近くの馬場ヶ谷になる. 尾根道を道なりに北へ進む.前方には常磐緑地が見えている.この辺りも山桜の季節には素晴らしい長めになる所である.

<眺望を楽しみながら急坂を下る>

■急な坂道を下る
 5分ほど尾根道を北に歩くと,下り坂になる.舗装された2車線の立派な道路だが,かなりの急勾配である.道路から崖上に建てられた家屋に向かって,長い階段道がつけられている家が何軒かある.もし,毎日,この階段を上り下りするとなると,これは大変である.
 道路は大きくカーブしながら谷底を通る道に向かって下り続ける.この谷底の道は,先ほどのトンネルを潜ってから続いている.やがて,私たちが下っている道路も,谷底の道路に突き当たる.ここで右折して谷底の道路を北に向けて下り続ける.

■深沢でお開き
 バス停打越近くから,藤沢鎌倉道路の裏道を西へ向かって歩く.長くて単調な道が続く.歩いていても,ちっとも面白くない.10分ほど単調道をスタスタと歩き続ける.そして,バス停梶原口で道路を渡る.
 今度は,深沢小学校川の裏道を西へ向かう.
 途中,泣きっ面橋跡を通って,15時16分に深沢の喫茶店コメダに到着する.
 「コメダのコーヒーが飲みたい・・」
という参加者の声があるので,コメダでコーヒーブレーク.
 話が弾んで,1杯のコーヒーで,2時間近くも雑談を続ける.
 17時02分,ようやく,重い腰を上げて,コーヒー店を出る.
 大半の皆さんは,ここからバスで藤沢に出るという.お一人だけ湘南深沢駅から湘南モノレールで大船に出る.私は,これらの方々をお見送りしてから,徒歩で自宅に向かう.17時15分に無事帰宅する.
 私の新しい携帯電話によると,今日の総歩行距離は17.8km,24,137歩,消費カロリーは537kcalであった.
 クラクラ病の方は,大分落ち着いてきた.

<ラップタイム>

 9:31  大船駅歩き出し
10:28  泉光院
10:31  上町屋天満宮
10:47  深沢運動公園(10:55までトイレ休憩)
11:00  等覚寺
11:15  忠魂碑
11:37  三嶋神社
11:50  鎌倉山山麓(13:02まで昼食)
13:04  高台の畑(13;08まで雑談)
13:10  しのぶ塚
13:32  肉弾三勇士碑
13:36  鎌倉山神社
13:52  月影地蔵(14:02まで休憩)
14:12  おばけトンネル入口
14:52  笛田トマト公園
15:16  深沢こめだ(14:02までお茶)
17:15  帰着

[トレッキング記録]

■水平歩行距離
   11.5km

■累積登攀高度   278m

■累積下降高度    232m

■所要時間(休憩時間込み)
 大船駅 発        9:31
 自宅 帰着        17:15
 (所要時間)        6時間44分(6.73h)
 水平歩行速度     11.5km/6.73h=1.71km/h
                                        (おわり)

「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/42401e98b60e0d21f64a99f7716d8873
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4dbcbe50818ebdd0906df408e0c36922

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[編集後記]

2011年5月18日(水)
  曇

 5月17日は,第43回神奈川美術協会公募展の初日であった.五十三次洛遊会の方々や,元三菱の方が展覧会にお見えになるので,私も午後から展覧会場に張り付いていた.そして,今日,5月18日は,自宅に籠もって,平素,疎かにしている部屋の掃除や資料整理に精を出すつもりだった.
 ところが,家内と長女が展覧会を見に行くという.それでは当の本人が会場に赴かないわけには行かなくなる.私は,昼前に雑務を終えて,ソソクサと会場へ向かう.
 会場で,偶然,Iさんにばったり会う.Iさんは,私の絵の先輩であり,京都の学生時代に同じ研究室に属していた方である.
 まずは,Iさんの絵を拝見する.鎌倉の散在ヶ池をテーマにした若々しい絵である.すてきな絵を描かれるなと感心する.
 会場を一回りした頃,家内と長女が会場に到着する.再び一緒に会場を一回りする.
 その後,展覧会場と同じビルの6階にあるレストランで,コーヒーブレーク.
 帰途,中華街を散策する.その内に方角がわからなくなるが,迷いながらも,JR石川町に無事到着.根岸線とバスを乗り継いで,無事帰宅する.
 明日も,明後日も,各方面の知人が展覧会場に来るので,私も毎日会場に待機していなければならない.結構大変である.でも,とにかく会場まで足を運んでいただけるのは,なんといっても嬉しいし,感謝,感謝である.
 したがって,今日も愚痴はこぼさずにおこう.
 ちなみに,携帯電話の情報によると,本日の歩行距離は7.3キロメートル,9,932歩,消費エネルギー217kcalであった.消費エネルギーは,にぎりめし1個ぐらいかな.
                                    (愚痴おわり)



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