中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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歩いて巡る甲州道中四十四次(第6回);第1日目(5);大月から初狩へ

2013年10月10日 16時30分11秒 | 甲州道中四十五宿

                                   <草道を行く>

  歩いて巡る甲州道中四十四次(第6回);第1日目(5);大月から初狩へ
            (五十三次洛遊会)
       2013年9月28日(土)~30日(月)

第1日目;2013年9月28日(土)(つづき
 

<ルート地図>


※再掲



<下花咲宿と上花咲宿>

■下花咲宿と上花咲宿の概要
 資料2(p.pp.311-132)によれば,下花咲宿の宿内人口は374人.内,男202人,女172人.宿内惣家数77軒.内,本陣1軒,脇本陣2軒,旅籠22軒であった.また,上花咲宿の宿内人口は304人.内,男150人,女154人.宿内惣家数71軒.内,本陣1軒,脇本陣2軒,旅籠13軒であった.

■下花咲一里塚跡
 15時14分,バス停北都留合同庁舎前を通過する.そろそろ下花崎宿である.
 15時20分,下花咲一里塚辺りを通過するが,どこに一里塚跡があるのか,正確に確かめられないうちに,それらしい場所を通過してしまう.
 ただ,進行方向左手に沢山の石塔群が立ち並んでいる所がある.ひょっとしたらこの中に一里塚跡を示す何かがあるのかもしれないと思って,念のため,写真を撮る.石塔群の中に大きな庚申塔があることだけは確認する.
 下花咲一里塚は江戸日本橋から23里目の一里塚である.
 資料1によると,この一里塚の近くに芭蕉句碑が立っていて,そこには,
   しばらくは
     花の上なる
        月夜かな
という芭蕉の句が刻まれているという.
 なお,資料1によると,芭蕉句碑の側に庚申塔があると記述されているので,この写真のどこかに芭蕉句碑が写っているに違いない.

<石塔群を見ながら通過する>

コンビニで一休み
 15時25分,たまたま見掛けたコンビニで,トイレ休憩を取る.それにしても,今日は季節外れの蒸し暑さである.
 私も,コンビニに立ち寄ったついでに,ペットボトルのお茶を購入する.
 レジで,店員が,
 「XXXXポイントカードお持ちですか?」
 「えっ…Tポイントカードですか?」
 「はい,そうです」
 私は,変だなとは思いながら,Tポイントカードを差し出す.
 「いえ…XXXXポイントカードですが…?」
私は,このXXXXカードは持っていない…という訳で,無駄な会話をしてしまう.

<ローソンでトイレ休憩>

■下花咲宿本陣
 15時30分,下花崎宿本陣に到着する.
 風格のある大きな建物である.鬼瓦葺き切り妻造りの母屋を見学する.
 資料1によると,名主であった星野家が問屋とともに所有していたという.また,ここは国指定文化財である.


<下花咲宿本陣>

明治天皇花崎御小休所碑
 本陣母屋前に明治天皇花崎御小休所碑が立っている.その脇に「本陣」と刻字された大きな石碑が並んでいる.
 時間は大分押しているが,折角なので,暫くの間,本陣の見学を続ける.

<明治天皇の碑>

■上花咲宿のかしく茶屋と本陣跡
 15時37分,大月インター入口を通過する.
 いよいよ上花咲宿に入る.
 進行方向左手に,かしく茶屋と本陣跡があるはずだが,どこにあるのか確かめられないうちに,それらしい場所を通過してしまう.残念だが仕方がない.
 資料1によると,かしく茶屋は大塚家が経営していた,ここで広重も休憩を取ったという.
 15時47分,バス停花折を通過する.頭上を中央高速道路の高架線が走っている.
 15時50分,もう1本の中央高速度道路の高架線の下に到着する.高架線の日陰を利用して,給水のために数分休憩を取る.

■真木橋を渡る
 自動車道路に沿って,トボトボと歩き続ける.やがて大月警察署の前を通過する.
 “随分と立派な警察署だな…”
と思いながら通過する.
 暫くの間,見所も何もない自動車道路沿いを歩き続ける.
 16時08分,真木橋を渡る.笹子川である.橋の上から川を覗き込む.綺麗な水が流れている.子供達が数名魚釣りをしている.

<真木橋を渡る>

■大きな石塔が2基
 16時13分,路傍に大きな石塔が2基あるのを見つける.
 左の写真の石塔には「親鸞上人・・・・」という刻字が見えているが,その下が私には読めない.また,右の写真の石塔には「仁徳之士平井喜(?)齋先生」と書いてあるようである.
 どちらの石塔も,私には,今のところ,由来などは全く分からない.
 
<親鸞の碑>                                           <平井先生の碑>

■真木諏訪神社
 16時15分,真木諏訪神社参道入口に到着する.長い石段の上に鳥居が見えている.
 地図でこの神社の位置を確かめると,上に見えている鳥居から,まだ先へ200メートルほど歩かないと拝殿に到着しないようである.
 もう,時間は既に16時を廻っている.残念ながら,ここの参拝,見学も省略しなければならない.

<真木諏訪神社>

■初月橋を渡る
 16時16分,真木川に架かる初月橋を渡る.
 山沿いの緩やかな登り坂を少し登った所で,JAクレイン笹子川支店に到着する.2階建ての洒落た建物である.
 何となく閑散とした感じがする.特に立ち寄ることもないので,そのまま通過する.
 ここまで来れば,本日の終点,下初狩宿まで,あと僅かである.

<JAクレイン笹子川支店>

源氏橋を渡る
 暫くの間,進行方向右手に山,左手に笹子川を眺めながら単調な舗装道路が突く.緩やかな上り勾配が続く.
 16時38分,笹子川と中央本線を跨ぐ源氏橋を渡る.
 橋を渡って,直ぐに右折して,中央本線の線路沿いの草道に入る.なだらかながら長い上り勾配の道が続く(冒頭の写真).
 「源氏橋というからには,鎌倉となにか関係があるんでしょうね…」
と同行者の1人が私に質問する.
 たまたま私は鎌倉に住んでいるが,そんな難しいことは全く分からない.
 間もなく,下初狩宿である.

<源氏橋を渡る>

<下初狩宿>

■下初狩宿の概要
 資料2(p.313)によれば,宿内人口616人,内,男308人,女306人.宿内惣家数156軒.内,本陣2軒,脇本陣2軒,旅籠12軒の規模であった.

■試岩の近くを通る
 資料1によれば,今,私たちが歩いている場所から南に200メートルほどの所に試岩がある.私たちは立ち寄ることはできないが…
 昔,初狩五郎という人の屋敷が試岩の辺りにあった.彼はこの岩を的にして,矢を打って,弓の張りを試したと言われる.

■石塔
 16時41分頃,立派な石塔の前を通過する.道祖神かな? この石塔が何か良く分からないが,ちょっと変わっているので,デジカメに収める.
 石塔のすぐ先で,中央本線の第七甲州街道踏切を渡る.

<石塔の前を通過する>

■聖護院道興歌碑
 16時43分,聖護院道興歌碑に到着する.
 聖護院道興歌碑?
 浅学の私には,良く分からないが,近くに立っている案内文をデジカメに収める.

<聖護院道興歌碑>


<聖護院道興歌碑の説明文>

■初狩駅に到着
 16時52分,中央本線初狩駅に到着する.
 ここで第1日目の行程は無事終了する.歩行距離「20.5キロメートル,累積登攀高度669メートル,累積下降高度57キロメートルの長旅がやっと終わった.
 今日は西光寺前を9時17分に歩き出した.そして,初狩駅に16時52分に到着した,したがって,休憩時間込みで所要時間7時間35分の長旅であったが,とにかく,1人の落伍者もなく,全員が無事目的地まで打擲した.これが何よりの幸いである.

<初狩駅に到着>

<宿泊ホテルへ移動>

■初狩駅を発車
 タイミング良く,初狩駅16時55分発高尾行普通電車が来る.薄紫と青のストライプが入った見馴れない6両編成の電車である.
 電車は結構混雑している.一同,バラバラの席に座る.

<初狩駅を発車>

ホテルルートインコート相模湖上野原
 私たちが宿泊するホテルは,四方津駅から少し離れた所にあるホテルルートインコート相模湖上野原である,
 17時25分,電車は上野原駅に到着する.
 上野原駅からホテルルートインコート相模湖上野原までは,下の地図の通り,大分遠い岳でなく,かなりの登り坂である.歩いて行くのはシンドイ.

<ホテルルートインコート相模湖上野原の所在地>

■路線バスで本町2丁目まで
 上野原駅17時37分発荒井行の路線バスに乗車する.結構沢山の人が乗車している.
 バスは,駅前から大きく蛇行しながら高度を稼ぐ.その後は一直線に坂道を登る.
 バスは国道20号線との交差点で左折する.そして,17時45分,バス停本町2丁目に到着する.

<上野原駅から路線バスに乗車>

ホテルルートインコート相模湖上野原>

■ホテルルートインコート相模湖上野原に到着
 バス停本町2丁目からほんの少し戻って,17時47分,ホテルルートインコート相模湖上野原に到着する.ここで今日明日の2日間連泊である.
 各自1人ずつチェックイン手続を取る.私の部屋か608号室.ここは小規模なホテルで6階が最上階である.

<ホテルルートインコート相模湖上野原に到着>

■部屋の様子
 下の図は,私に割り当てられた部屋の平面図である.
 部屋に入った第一印象は,
 “随分狭いな…”
である.ほとんど部屋一杯にシングルベッドが置いてある.リュックを下ろすと,もう歩くスペースもあまりない感じである.
 …というのも,つい先日,ノルウェーの旅で,オスロのホテルに連泊したときの印象が残っているからである.とはいえ,これが日本のビジネスホテルの標準だとすぐに思い直す.
 ただ,ビジネスホテルの良い所は,設備や備品が完璧で,なによりも清潔,しっかりとした掃除が行き届いている.この点は何と言っても素晴らしい.
 夕食は19時からである.まだ,十分に時間がある.
 とにかく汗を流そう.
 ホテル1階には大きな風呂があることは分かっているが,わざわざ1階まで降りるのが面倒である.そこで部屋にある湯船を使うことにする.蛇口をひねると熱いお湯も迸るように出てくる.すぐにバスタブはお湯で一杯になる.十分なお湯が出るのも嬉しい.
 さらに,ウオッシュレット付きのトイレも日本ならではである.
 湯船に浸かったついでに,今日着ていた下着類を洗濯してしまう.
 風呂から上がっても,まだ,時間がある.そこでテレビを見ながら時間を潰す.
 そういえば,オスロのホテルのテレビは,LG製だったが,ここのテレビは,日本製である.なんとなくホッとする.



広間でストレッチ
 19時に1階に降りる.私たちは人数が多いので,和室で食事をすることになる.
 まずはリーダーから明日のスケジュールについて説明がある.
 明日は,笹子峠という難所がある.今日の疲れを明日まで残してはいけない.そこで,不肖私が音頭を取って,夕食前に,身体全体のクールダウンストレッチを念入りに行う,
 その後,楽しい夕食である.
 なお,メニューは,リーダーが事前に全員の希望を取って,あらかじめホテルのレストランに予約していた.

<夕食;まずはリーダーの音頭で乾杯>

■私のメニュー
 私のメニューはフライの盛り合わせである,
 いや…これは…お世辞抜きに,実にヘルシーで美味しい.
 1人悦に入る.

<私のメニュー>

■心地よく就寝
 20時過ぎに,夕食会はお開きになり解散.
 部屋に戻って,明日の準備をする.ここに連泊するので,着替えなどは部屋に置いておけるのでありがたい.
 暫くテレビを眺めた後(見たのではない),21時頃就寝する.
 今日も良かった! 良かった!

<ラップタイム>

 8:52  四方津発(タクシー相乗り)
 9:05  西芳寺着(9:17歩き出し)
 9:29  萩野一里塚
 9:34  バス停荻野
 9:51  武甕槌神社
10:25  犬目宿直売所
10:27  奈良与兵助生家
10:30  法勝寺
10:36  白馬不動尊鳥居
10:40  君恋坂入口
10:47  君恋温泉
10:54  君恋一里塚
10:58  山住社
11:03  馬頭観音
11:52  福地八幡入口
11:52  鳥沢駅(12:02まで休憩)
14:50  常夜灯
12:55  猿橋(13:30まで昼食)
14:05  阿弥陀寺入口
14:23  厄王大権現
14:23  コンビニ(14:33まで休憩)
14:49  大月駅
15:20  下花崎一里塚
15:25  コンビニ(15:30頃まで休憩)
16:15  真木諏訪神社
16:43  聖護院道興歌碑
16:52  初狩駅(16:55発)(中央本線)
17:25  上野原駅着(17:37発)(路線バス)
17:45  本町2丁目
17:47  ホテルルートインコート相模湖上野原着

[山行記録]

■水平歩行距離     20.5km

■累積登攀高度     669m

■累積下降高度     574m

■所要時間(休憩時間込み)
  西光寺発       9:17
  初狩駅着      16:52
 (所要時間)   7時間35分(7.58h)
 水平歩行速度  20.5km/7.58h=2.70km/h

[参考資料]

資料1;完全踏査街道マップシリーズ「ちゃんと歩ける甲州道中四拾四次」五街道ウォーク事務局
資料2;今井金吾,1998,『今昔三道中独案内 日光・奥州・甲州』日本交通公社

                                         (つづく)

「甲州道中」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/08866dcadd93c13181a71da0646a204e
「甲州道中」の次回の記事
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