中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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初冬の三浦アルプス(北尾根)縦走

2007年12月19日 19時03分44秒 | 関東・伊豆箱根・上信越
                   <田浦梅林にて:早春の息吹>

       温暖な三浦半島を横断する
           今が最も歩きやすい季節である

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         初冬の三浦アルプス北尾根縦走
           (トドさんチーム)
          2007年12月18日(火)


 初冬の三浦アルプス北尾根を散策した。絶好の好天気に恵まれた。
 参加者は,何れも山旅スクール5期卒業生。山歩きの力量は,皆,分かっている。だから,不要な心配をしなくても済むのが有り難い。
 大変気楽なハイキングを楽しむことができた。本日の参加者は,リーダーのトドさん,お馴染みカモメさん,湘南カラビナ隊のスケルトンさん,同じくドッジさん,および山欠菌。女性4人,アルカリ性1人,合計5人のパーティである。

■ドッジさんは,やっぱし・・ドッジさん
 私は8時30分に大船駅に到着する。駅前のコンビニで,昼食のオニギリなどを調達。序でに,三浦アルプスの地形図とプロフィールマップ若干枚数をコピーする。そして,大船発8時52分の横須賀線電車に乗車,9時15分,集合時間の15分前にJR田浦駅に到着する。
 定刻9時30分に本日の参加予定者が全員顔を揃える。間もなく歩き出す。
 今日,縦走する予定の三浦アルプス北尾根コースは,途中,道を間違いやすいところが結構多い。そこで,私は,参加予定者全員に地形図とコンパスを持参して,一緒にルートファインディングをして下さいと事前にお願いしていた。
 「私はガイドではありません。ただ私の後を付いてくるだけという方は参加お断り」
と毎度のことのようにネチネチと注意している。
 さらに,先日(15日),開催された山旅バザールでも,顔を合わせた参加予定の方々には,わざわざ三浦アルプスの地形図とプロフィールマップを差し上げてある。
 それにもかかわらず,ドッジ様は折角差し上げた地形図もプロフィールマップも,持ってこない。折角事前にお願いしているのに・・・私は,トホホ。心底から空しい気分になり,とても寂しくなる。正直なところ,もう怒る気にもならない。
 「この方がお相手なら,もう諦めるしかないな・・・」
 私は,今朝も,コンビニで,地図とプロフィールマップを若干枚数コピーしたが,あらかじめお渡しした方々の分はコピーしていない。余分なコピーなど,持ち合わせていないので,ドッジさんは地図なしで,ひたすら他人の後を付いていくことになる。正に自業自得。仕方ない。でも,ガイドでもない私が道を間違えたら,あるいは,途中,お一人ではぐれたら,地図なしで,一体,どうするお積もりなんだろう?
 さらには,ドッジさん,昼食の準備もしていないという。田浦付近にはコンビニはおろか適当な食料品店は一軒もないことを,ご自身がよくご存じなのに・・・
 何時ものことながら,ドッジさんと一緒だと,常に一抹の不安とハラハラ感に苛まれる。

  <田浦梅林入口の長い階段>             <田浦梅林の広場にて>


                <三浦アルプス北尾根地形図(再掲)>
                ※プリントすると綺麗に見えます。


                 <プロフィールマップ(再掲)>

■東尾根に登る
 田浦駅前から,自動車の騒音がとても煩いトンネルを越えて,田浦郵便局前の歩道橋を渡る。そのまま田舎道を東へ進み,京浜急行の線路を潜って,9時55分に田浦梅林入口に到着する。ここで身支度を整えるために5分ほど休憩を取る。その後,いきなり数百段の階段を一気に登って,田浦梅林の広場に出る。季節外れのためか,観光客の姿は全く見当たらない。
 10時24分,展望台に到着する。ここで衣服調整のために5分ほど休憩を取る。
 この辺りからスケルトンさんが先頭になって,いよいよ三浦アルプスに向けて歩き始める。スケルトンさんは,良く地図を見ているようである。このコースの最初のトリッキーな場所は,園内の道路から踏み跡のような道に左折するところである。ここもスケルトンさんが,難なくクリアーして,いよいよ登山道に入る。
 梅林の丘を下って,10時38分に横浜横須賀道路に架かる橋を渡る。直ぐにやや痩せた尾根道になる。小さな上り下りを繰り返しながら尾根道を進むと,突然目の前に急な登り坂が現れる。誰が取り付けたのか分からないが,少々怪しい虎ロープがぶら下がっている。私達山旅スクール卒業生は,このような訳の分からないロープは当初から頼りにせず,難なく急坂を登りきる。そして,10時56分,東尾根に登り詰める。登り詰めたところに小さなピークがある。場所は乳頭山の直ぐ北に位置している。
 
    <急坂を登る>             <展望台で一息:地形図で現在地を確かめる>

■送電線鉄塔に惑わされる
 地図とコンパスで,これから進む方向を見定める。さすがに山旅スクール卒業生である。地図を持たないドッジさんはともかく,全員が正しい方向を見定めている。さすがである。
 暫くの間は,やや痩せた東尾根に沿って北上する。東側には枯れ木の間から,横浜シーパラダイス周辺が良く見えている。小さな上り下りを繰り返しながら先へ進む。やがて,進行方向左手,つまり西側に並行して走っている送電線が近付いてくる。この送電線の鉄塔近くに,このコースで一番間違いやすい場所がある。素直に尾根道を進むと,この鉄塔で尾根道は途絶える。鉄塔直前で東に右折して,やや急な下り坂を下って,鉄塔の建っている山を迂回するようにして,この山の北側にでる。
 地形図を首っ引きにしているにもかかわらず,何の疑問も持たずに,全員が鉄塔道を直進してしまう(実は私も以前ここで間違えたことがある)。私が良く地形図を確かめて下さいと言っているにもかかわらず,怪訝そうな顔をして,なかなか納得しない。時間の余裕も余り無いので,私は,
 「兎に角,こちらまで戻って下さい・・・」
とお願いして,全員に三叉路まで戻ってもらう。そして地図を見ながら,ここは右折して,下らなければならないと説明する。

■地形図と違う道を進む
 こうして,鉄塔の建っている小山の東側を迂回する。ここからが,またややこしい。山を迂回すると,左手つまり西側に浅くて広い谷間が見えてくる。正面(北側)には,先ほどの送電線の西側を通るもう一本の送電線の鉄塔が建つ小山が見えている。地形図に示された道は,この小山の山頂を経由して,尾根沿いに西に向かうように書かれているが,実際にこの道を辿ると,山頂で道は途絶える。
 実際の登山道は,この小山の手前で左折(西へ向かう),谷に沿ってトラバースしている。私達は進行方向右手(つまり北側)に尾根があることを,常に意識しながらトラバース道を先へ進む。

■馬頭観音
 やがて,南西からやや大きな尾根が合流する。この合流点付近で尾根道を乗り越えて,尾根の反対側に出る。11時23分,突然「私有地につき入山禁止」と書いた看板に突き当たる。ここからまた地形図とは異なるトラバース道になる。標高158メートル峰に近付くと,鉄塔が見えてくる。この鉄塔を左廻りに大きく迂回するように,トラバースしながら通過する。迂回する直前の三叉路は,地図をよく確かめないと,そのまま直進してしまう。もし直進すれば,沼間方面に抜けてしまう。この辺りも地形図とコンパスを使って,進行方向をよく確かめないと,道を間違えてしまう。 11時35分,私有地から158メートル峰を抜けてきた登山道と合流する。この合流点にも「入山禁止」の立て看板がある。
 左手から大きな尾根が再び合流する。中尾根から,この尾根を経由して登ってくる登山道と,再び三叉路になる。この三叉路を鋭角に回り込むようにして北側に進み,11時40分に三叉路近くに祀られている馬頭観音に到着する。この辺りの地形もトリッキーである。

       <馬頭観音>              <上二子山展望ヤグラからの眺望>

■上二子山で昼食
 この辺りから登山道は左右にクネクネと曲がり続ける。
 11時49分,イトーピア団地に抜ける三叉路に到着する。先頭を歩いているカモメさんが,地図を見ないまま成り行きでイトーピア団地の方へ向かおうとする。ここで大きく左へカーブして,進路を西に変える。なだらかな尾根道になる。
 やがて,やや急な登り坂になる。12時07分,森戸林道から登ってきた登山道と合流する。ここからさらにやや急な登り坂を進み,12時08分に砲台道に突き当たる。
 ここからは,舗装はしてないものの,広い道路になる。無事に砲台道に出たので,私は内心で「ホッ」とする。私は,
 「この道を登り詰めると,上二子山ですよ・・・どうぞご自分のスピードで先へ上がって下さい・・・」
と一同をけしかける。しかし,やや疲労しているためか,飛びだす人は居ない。
 12時18分,私達は揃って上二子山(208m)に到着する。山頂は,20名ほどの老人男性ばかりのパーティが先客で居る。皆,お仲間らしくて大変賑わっている。
 山頂の展望ヤグラに登って,暫く景色を堪能した後,山頂直下の広場で昼食を摂る。 参加者が女性だったこともあって,次から次へと色々な食べ物が提供される。有り難いことである。

■下二子山
 12時57分に上二子山を出発する。これから尾根道に沿って,下二子山に向かう。このルートを辿るハイカーは数が少ないらしくて,登山道は一段と荒れはじめる。暫くは穏やかな尾根道が続くが,すぐに急な下り坂になる。私達は足元に注意しながら,慎重に下り続ける。
 そして,再び急な登り坂を登り詰める。やがて照葉樹林帯に覆われた下二子山山頂(205m)に到着する(13時15分)。ここで集合写真を撮る。
 下二子山山頂付近もトリッキーな地形になっている。広い踏み跡に惑わされて,北に進むと,道は途絶える。無理に進むと,嶮しく危険な箇所を通過しなければならなくなる。正式な登山道の入口は藪に覆われていて,注意しなければ見当たらない。
 登山道に沿って西に進む。下二子山からの登山道は,踏み跡程度の頼りない道になる。少し進むと,突然,かなり急な下り坂に突き当たる。至る所に木の根が横切っている急な下り坂を進むと,すぐに急な登り返しになる。

                 <下二子山山頂にて:山旅スクール第5期生>
            ※参加者の了承を得て,解像度を下げずに掲載しています。
             写真を撮っているflower-hillはこの写真には写っていません。

■阿部倉山
 さらに,踏み跡のような登山道を進む。進行方向左手(つまり南側)には阿部倉山(161m)の山頂が見えている。暫くの間,阿部倉山の北側斜面をトラバースしつづける。そして,13時45分に阿部倉山山頂へ向かう踏み跡道との分岐点に到着する。私は,
 「ここから,ほんの数分で阿部倉山の山頂へ登れます。どうしますか・・?」
と全員に伺う。さすがに山旅スクールの方々である。どうせここまで来たのだから阿部倉山の山頂まで行きましょうということになる。
 やや藪の道を登って,13時46分に阿部倉山山頂に到着する。
 山頂は雑木林に覆われていて眺望は全くない。ちょっとした空間があるだけである。傍らに「阿部倉山山頂」と書いた木の板が木の幹に取り付けてある。この前で集合写真を撮る。
 突然,男性が1人,山頂に現れる。ビックリする。多分,山頂から聞こえる「おばさま」達女性群の話し声を聞きつけて,色香の惑わされた男性が,わざわざ登ってきたのだろう。

                    <阿部倉山山頂にて>
              ※全員の了承を得て,解像度を下げずに掲載します。

■葉山桜山団地
 13時51分に阿部倉山山頂から引き返して,もとの分岐点に戻る。そこから更に西に向かう。やがて,急なジグザクな下り道になる。道幅が広くなる。道には枯れ落葉が厚く降り積もっている。ガサガサと落ち葉を踏みしめながら急坂を下り続ける。そして,14時05分,長徳寺登山口に到着する。ついでに,登山口付近に安置されている六地蔵を拝む。
 ここから大山という集落を抜けて,川久保交差点で逗葉新道を横断する。そして長柄の裏道を西へ進む。途中から右折して路地に入り北へ向かう。急斜面の登り坂になる。坂道には,所々,階段がある。城壁のような高い絶壁の下の窮屈な所を通過する。
 14時20分,葉山桜山団地に通じる長い階段の下に到着する。ここから数百段の階段を登って,14時24分に葉山桜山団地内の小さな公園の脇に出る。一同,「はあ,はあ」と息が上がっているようである。

                <登山口近くの六地蔵>

■逗子へ
 長い階段の上で,一息入れてから,団地を北へ横断する。そして,団地の北西の角から,再び山道に入る。下り坂の山道が続く。途中三叉路を右折し,さらに木立に覆われて薄暗い山道を下り続ける。そして,14時39分,逗子市桜山7丁目に出る。ここから,逗子市内を抜けて,16時08分,予定通り,無事,京急逗子駅に到着する。
 京急逗子駅前で,ひとまず解散。
 希望者だけ,駅ビル1階の喫茶店で,小一時間,お茶。
 その後,私は,横須賀線で大船を経由して,16時53分,無事,帰宅する。

[ルートマップ]
 25,000分の1地形図 『横須賀』『鎌倉』
 エアリアマップ『逗子市・葉山町』昭文社
 『三浦アルプストレッキングMAP』京浜急行

[山行記録]
■ラップタイム

 9:30  田浦駅歩き出し
 9:55  田浦梅林入口(10:03まで休憩)
10:24  展望台(10:31まで休憩)
10:38  横横道路跨線橋
10:56  東尾根展望台(11:01まで休憩)
11:14  鉄塔手前を右折
11:18  鉄塔下をトラバース
11:22  左手からの尾根を通過
11:23  入山禁止の看板前を通過
11:26  鉄塔を回り込む
11:35  入山禁止の看板を通過
11:36  尾根に乗る
11:40  馬頭観音
11:49  イトーピアへの分岐
12:07  森戸林道への分岐
12:08  砲台道に合流
12:18  上二子山山頂(208m)(12:57まで昼食)
13:15  下二子山山頂
13:46  阿部倉山分岐<<往路>>
13:48  阿部倉山山頂(161m)(13:51まで休憩)
13:53  <<復路>>阿部倉山分岐
14:05  登山道入口
14:20  長柄階段下
14:24  長柄階段上(葉山桜山団地)
14:32  山道に入る
12:39  桜山7丁目12番に出る
14:55  京急逗子駅(解散)

■ハイキングデータ
 累積登攀高度
    550m
 累積下降高度    550m
 水平距離     10.5km
 所要時間(休憩時間込み)
   田浦発    9:30
   京急逗子着 14:55
   (所要時間)5時間25分(5.42h)
 歩行速度   10.5km/5.42h=1.94km/h
                         (おわり)


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