ストーカー行為等の規制等に関する法律(通称、ストーカー規制法)違反被告事件
平成13年6月、ストーカー規制法違反で逮捕され罪に問われた被告人が、ストーカー規制法第2条、第13条1項は、憲法第13条、同法第21条1項を侵害すると主張して合憲性を争った事件である。(最判平成15年12月11日刑集57巻11号1471頁)
最高裁は、ストーカー規制法は「個人の身体、自由及び名誉に対する危害の発生を防止し、あわせて国民の生活の安全と平穏に資することを目的としており」
この目的を達成するために「恋愛感情その他好意の感情等を表明するなどの行為のうち、相手方の身体の安全、住居等の平穏若しくは名誉が害され、又は行動の自由が著しく害される不安を覚えさせるような方法により行われる社会的に逸脱したつきまとい等の行為を規制の対象とした上で、その中でも相手方に対する法益侵害に基づき刑罰を科すこととしたものであり、しかも、これに違反した者に対する法定刑は、刑法、軽犯罪法等関係法令と比較しても過酷ではない」
と判示し、同法を合憲とし、被告人の主張を斥けた。