『家栽の人』 毛利甚八作/魚戸おさむ画
ビックコミックオリジナル連載 小学館(1988~1996)
◆あらすじ
最高裁判所長官を父に持ち、自身も優秀で将来を嘱望されている桑田判事だが、何度となく持ちかけられる栄転の話を蹴って、地方の家庭裁判所を回っている。そこで少年犯罪や家庭内のイザコザなどに関わる彼の姿を描きながら、生きていくうえで大切なものは何かを語りかける。
「どんなに長い処分を与えても、少年は社会に戻ってくるんです。誰かの隣に住むんですよ。そのときに彼が笑って暮らせる可能性を探すのが私たち裁判官の仕事じゃないでしょうか?」
この言葉が彼の信念を表している。1話1話には、桑田の好きな花や木の名前がタイトルとして付けられ、その植物のもつ特性が話の内容とリンクしている。
タイトルは、少女にいたずらして少年院に送られたある少年に宛てた桑田判事からの手紙の全文。
「誰も勝てとは言っていないのに・・・勝ちたいと思うから、弱いとか強いとか自分を評価して苦しむ。強くたって弱くたって、美しいものを見ることはできるんです」
わずか1行の文面には、桑田のこういう思いが込められている。(“トキワハゼ”より)
他にもたくさんのエピソードがある。本館のほうの日記にも何度も記事にするくらいの惚れこみよう。
“ゴデチア”
“クスノキ”
“冬芽”
少年に向けられた言葉もみんな自分に返ってくる。忘れてしまったものを思い出させてくれる漫画だ。
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ビックコミックオリジナル連載 小学館(1988~1996)
◆あらすじ
最高裁判所長官を父に持ち、自身も優秀で将来を嘱望されている桑田判事だが、何度となく持ちかけられる栄転の話を蹴って、地方の家庭裁判所を回っている。そこで少年犯罪や家庭内のイザコザなどに関わる彼の姿を描きながら、生きていくうえで大切なものは何かを語りかける。
「どんなに長い処分を与えても、少年は社会に戻ってくるんです。誰かの隣に住むんですよ。そのときに彼が笑って暮らせる可能性を探すのが私たち裁判官の仕事じゃないでしょうか?」
この言葉が彼の信念を表している。1話1話には、桑田の好きな花や木の名前がタイトルとして付けられ、その植物のもつ特性が話の内容とリンクしている。
タイトルは、少女にいたずらして少年院に送られたある少年に宛てた桑田判事からの手紙の全文。
「誰も勝てとは言っていないのに・・・勝ちたいと思うから、弱いとか強いとか自分を評価して苦しむ。強くたって弱くたって、美しいものを見ることはできるんです」
わずか1行の文面には、桑田のこういう思いが込められている。(“トキワハゼ”より)
他にもたくさんのエピソードがある。本館のほうの日記にも何度も記事にするくらいの惚れこみよう。
“ゴデチア”
“クスノキ”
“冬芽”
少年に向けられた言葉もみんな自分に返ってくる。忘れてしまったものを思い出させてくれる漫画だ。
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