家具修理&リメイクの、京都市【家具クリニック】のブログ

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家具のお勉強vol.2~マットレスのタイプ~

2006年05月26日 | 新着情報
スタッフで持ちまわることになって、盛り上がっていったらいいなあ、というか正直ほっ、としとります。これからは金曜日を担当します服部です。でも内容はやっぱりマイペース、今日は「マットレスのタイプ」について、一緒にお勉強しましょう。
マットレスの構造は表面から順番にこのような3重構造になっております。


・ソフト層---柔らかな肌触り、吸収性
・支持層---荷重の分散と支持
・クッション層---ショックの吸収
ソフト層はソフトな感触で、汗を吸う、温度を保つ、空気を通すといった役割を持っています。支持層は体圧を分散させ、身体の落ち込みを防止する役割を持っています。そしてクッション層はスプリングなどでしっかりと身体を支える役割をします。スプリングマットレスの場合は、通常、このクッション層のスプリング形状で種類分けがされています。よく耳にされることと思いますが、ボンネルスプリング、連結コイルスプリング、ポケットコイルスプリングなどがそうです

では、代表的なスプリングの種類は・・以下の3つとなります。


1.ボンネルコイルスプリング

つづみ型に鋼線を巻いたスプリングでもっともポピュラーなスプリングです。鋼線の太さや巻数によって耐久性が変わり、線径2.5mm前後の鋼線がよく使われます。コイル数は、シングルサイズで約200個、セミダブルサイズで約260個、ダブルサイズで約300個、クイーンサイズでは約330個となっています。

2.連結コイルスプリング

1.6から2.0mmの線径の鋼線を連続的に編み上げてつくるタイプです。コイル数はボンネルの2から4倍と高密度で、振動吸収・復元力が優れています。シングルサイズで約460個、セミダブルサイズで約550個、ダブルサイズで約650個、クイーンサイズでは約700個となっています。

3.ポケットコイルスプリング

コイルを1個ずつ布製の袋で包んだ構造で、それぞれのコイルが独立して動き、体圧を分散させるため、寝返りも減少するといわれています。独立スプリング構造なのでとなりの人の眠りを妨げません。また、コイルスプリングがひとつひとつポケットに包まれているので、コイルスプリング同士が直接接触しないので、異音の発生がなく、ぐっすりとお休みいただけます。



このほかにも、ダブルスプリング(スプリングが上下にダブルで入った構造)などもあります。
スプリング以外のものもご紹介します。

4.低反発マットレス

低反発ウレタン素材は もともとNASAの宇宙飛行士の為に開発された素材です。
スペースシャトル発射時に、宇宙飛行士のカラダにかかる多大な衝撃を緩和するため、低反発ウレタン素材が宇宙船内の座席に使われました。
それを改良してマットレスや枕に転用した結果、いままでにない体圧分散効果がえられ、カラダに負担をかけることがなく、一番人気の寝具素材になったのです。
耐久性にも優れ、機能性を持続することで長くご使用いただける素材です。

↑とは、メーカーサイドの弁ですが、実際には、「湿気がこもって夏は暑い」や、「しっとりした感触がちょっと・・」とのお声も聞きます。個人差がありそう。

これ以外に、ジェルタイプ、高反発、ウォーターマット、こんにゃく(嘘です)
などなど、本当に様々なタイプが氾濫しており、正直私も混乱気味ですが・・

要はやっぱり、

とことん実物に寝て、一番ご自分に合う硬さを選んでいただく
通気性を確保するフレームを選ぶ

に尽きると思います。一生の3分の1を過ごす場所です、真剣にお選びくださいね。



家具のお勉強~vol.1~マットレス

2006年05月06日 | 家具について
突然ですが、日頃の不勉強を解消するために、少しずつ家具について勉強していったことを、この場でまとめていこうと思います。
ずっと生活に関わることですので、皆さんも興味がございましたら一緒に勉強していきましょう。

まずは、マットレスについて。

意外にみなさん、寝心地について深く追求されてないのでは??
人生の3分の1を過ごす場所なので、じっくり考えてみてはいかがでしょう?とゆうわけで、まずはフレームよりマットレスが肝心。

サイズはJIS(日本工業規格)で決められております。

SS スモールシングル W85×L195  クイーンサイズの分割、医療用
S  シングルサイズ  W97×L195  お一人の通常サイズ
M  セミダブル    W122×195  一人でゆったり、肩幅3つ分
D  ダブルサイズ   W140×L195 お二人の通常サイズ
WD ワイドダブル   W154×L195 ダブルのゆったり
Q  クイーン(分割) W170×L195 SS二つ並べたサイズ
K  キング      W194×L195 ほぼスクエア。シングル二つ分!

ちなみに、長さもロングサイズというのがあります。(203~210cmくらいまで)

それから、良いマットレスの条件を大きく分けてあげます。

その1:正しい寝姿勢を保てる
横寝になったときに、人間の体は曲線になります。それから重力もお尻を中心にかかり方が変わります。受け止めるマットレスは曲線に沿って点で支える、そして比重の違いに対応するような独立型が理想的。

その2:体圧分散が適当であること
身体を流れる毛細血管(血液)の流れを圧迫すると、「しびれ」「寝違い」「寝返り」の原因となり、熟睡につながりません。
へたりが少なく、圧迫を最小限に抑える仕様が理想的です。

その3:保温性の良いこと
寒いと眠れません。保温性は欠かせないですね。

その4:通気性、吸湿性が良いこと
一晩でコップ1杯の汗をかく事実は皆さんご存知ですよね?ですのでたまった汗をうまく発散(通過)させないと、汗が冷えて冷たいマットレスになります。また、カビの原因にもなりかねません。
また、マットレスは通気性があっても、フレームがすのこ状になっていないと意味がありません。気をつけてチェックしてみてください。

今日はこれまで。次回はマットレスの構造についてです。