今回ご紹介するリメイクは、
「テーブルの角をまるくしてほしい」というご相談です。
通常、無垢板(厚みのある板)ならば、
どこを削っても同じ木が顔を出しますので、角を削って塗装を仕上げるのですが、
今回ご相談いただいたテーブルは突板でした。
突板というのは、表面に薄くスライスした板を貼ったもので、
内側は積層合板などで構成されています。
無垢板に比べて反りが少ないことから、
たくさんの家具で使われている板の構造です。
そして、今回のご相談のテーブルで一番頭を悩ませたのは、
全周のフチにR(カーブ)が取られていることでした。
突板の角を削ると内側の素材が現れてしまうため、
周りと違和感なくどう復元するか?
そこで、天板の上にもう一枚板を載せて、
それと一緒に角のRを削り出す方法を取ることにしたのです。
こうすれば、いっしょにご相談いただいていた天板の再塗装も
進めることができるので、とてもきれいになります。
というわけで、さっそく施工に取りかかります。
まずは木工職人たまさんの工程から。
まずは天板を取り外し、角のRを下書きして慎重に機械で削っていきます。
次に天板と同じ形に切り出した板を、天板の表面に張り合わせていきます。
もとの角にはRがあり、上に載せる板との間に隙間ができてしまいますので、
そこにはパテを埋めていきました。
土台が仕上がれば塗装職人・フジハラさんのいる3F塗装場へ。
仕上げの角のRを手触りよく仕上げて、塗装に入ります。
2段になっているセンタテーブルでしたので、
2枚の色が違わないように、塗装は並行して進めていきます。
光沢のある塗装のため、何度も塗り重ねて、完成しました!
角のRはとろりとしたなめらかさ。
木工と塗装の職人の息が合ったからこその仕上がりです。
お客様に喜んでいただけるとうれしいです!
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