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空風

詩&小説や日常生活を書いたりしています。
只今短詩に挑戦中。
目標:一日一更新。

「あやまどり」と彼―お話

2009年04月03日 12時13分59秒 | 小説+絵
(小説というよりエッセイ?よりのお話)



「『あやまどり』と『あまやどり』ってどっちが正しかった?」

朝起きて一発目の奴の発言に俺は言葉を失った。
二階の寝室からリビングに降りてきて紅茶を温めておいた俺に対して、コイツは「おはよう」とか「ありがとう」とか挨拶やお礼の言葉をそっぽかして質問してきやがった。
しかも、どうでもいい上に意味不明の質問。

「・・・何のこと言ってんだお前」
「わからんか?あのー、えー・・・雨降ってさ、濡れんようにさ、雨防ぐ所」

やっぱり意味が分からない。
文として成り立っていない。
はあ?と俺がこぼすと慌ててまた言葉にしようとするものの、

「あれだよ・・・あれ、あれです、そ、そうだよそれ!そ、そこ!」

会話として成り立っていない。

「えっ・・・あ、ちょっと待って!待ってよそれ!待てってちょちょ!」

人として成り立っていない。

「俺ずっとここに立ちつくしてんだが」
「お前じゃないって。こ、言葉がどっか行っちゃって・・・」

てめーは宇宙人か、という何度も吐いてきた言葉を胸の奥に押し込んだ。
奴なりのヒントとして最初だけ参考(他はなかった事にする)にすれば、つまるところ『雨宿り(あまやどり)』をこいつの中で『あやまどり』という意味不明な言葉とごっちゃにしてしまったのだろう。

「わかった、もういい。結論、雨宿り」
「え!?そっちなの」

生まれ変わってこいと言いたくなってまた口を紡ぐ。
後で何度も『あやまどり』という言葉は存在しないと言うと

「あ・・・だから友にも失笑されたのかね」

もう駄目だコイツ。いつか失笑どころか病院いけって真顔で言われる。
そういえば前も『あじさい(紫陽花)』と『あさがお(朝顔)』をごっちゃにしたことがあった。
念のためにもう一度こいつに・・・・

「なあ、あの庭に埋めてある木になりかけの植物なんて名前だった?」
「何いきなり、『あさがお』に決まってんじゃん」


どっからどう見ても『あじさい(紫陽花)』にしか見えん。

「お前そんなことも知んねーのかよ、馬鹿じゃねーの(笑)」

俺はお前のその馬鹿さ加減に泣きたくなって思わず関節技かけたくなったぞ。
この後に何度も何度も『紫陽花な、あ じ さ い 。』と復唱したらやっとわかってくれたようだ。
奴曰く「『あじさい(紫陽花)』と『あさがお(朝顔)』って発音にてるじゃん」というわけで混合してしまうようだ。
・・・「あ」しか合ってねーよ、と叫びたくなったのは俺だけじゃないと思う(少なくともコイツの友も思っただろう。可哀想に)。


「・・・ごめん」
「なんでいきなり謝る」
「いや、だってさ。なんか凄い間違いまくりというか」
「まあそれはそうだが」
「本当にこのままでいいのかと思って」

凄く、今更だ。
しかし当の本人は真剣らしく細い眼がどんどん細くなっていく(初めはよく分からないがよく見ているとわかってくるからちょっと泣きたくなる)。
あんまりコイツをネガティブな方向にさせると後々厄介なので慰めることにする。

「大丈夫だっつってんだろ。少々あれだが・・・まあお前らしいってか」

言ってて少々死にたくなってきた。
何でこっちが鬱になってくるんだ。

「まあとにかく、早くパン食って飲んでパソコンすればいいじゃねーか」

それで俺の事を忘れてくれたらどんなに幸福か。
ここまでジャンプのキャラクターが大ゴマで言いそうな言葉を言えた自分に拍手・・・


「紅茶冷めとる」

いつの間にか椅子に座って眉間に皺を寄せるこいつに
まずは何技をかけようか。それが問題だ。

***

「そういえば何でいきなり『雨宿り』がどうやら言ってきたんだ?」
「え?知らん」

近づけば奴はぶんぶんと首を振り考えだした。
どうやら布団の中で考えた詩にいれようとしていたらしい。
そういえばコイツの書く詩は上達などしないもののポジティブな方向に変わってきた気がする。
いや、気のせいではないんだろう。最近、奴はそれを喜んでいる。
ポジティブなのは良い事だ。超ネガティブなコイツの傍にいるからそう思う・・・

「おいてめー!」
「何だ五月蠅い」
「なんでテーブルの上にマーガリンがないんだよ!」


コイツに空気を読むという部分がない事を改めて思い知らされた朝だった。

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大事なパーツが破損した人間と共にいると凄く不憫です。

sun―絵

2008年09月30日 12時44分39秒 | 小説+絵
どうも、月空です。

ちょっとスキャナで色々取り込んで遊んでました。

で、ここにも絵をUPしておこうかと思ってたんですけど

まともな絵が一枚だけで・・・




笑え!


記事の一番下に置いておきます。

大きいので画像では小さく見えますがクリックすると原寸で見れます。

ちなみに絵の女の子は詩や小説でたまーに登場してたり・・・

あ、いらない説明でしたか;

(↓直リンクです。ご注意ください)


手―絵

2008年05月17日 18時26分38秒 | 小説+絵



意図がわからない

だから僕は何もしない

水の中に手を突っ込もうとも思わない

助けようとも思わない


何がしたいのか僕にはわからないから



深海に落ちていきたいのか

それとも息の出来るこの地に立ちたいのか

笑いたくないのか

笑いたいのか

一人がいいのか

二人がいいのか

闇がいいのか

光がいいのか



君の考えはいつも矛盾してる

あべこべだ、何もかも

したいことがわからない、伝わらない

面倒なことは嫌いだ

だから僕は何もしない

君は何がしたいというの、っていっても

君は首を左右に振るだけで

何も言わない


深海奥深くにいるからなのか

言いたくないだけなのか


わからないから

なにもしない




それとも

この選択肢以外に

なにか、あるの?



尋ねても何も言わない

目を丸くするだけで



深海に、手を突っ込んだ

深く深くに沈ませて

その体、出してあげる



君の手が、上がる



(聞こうか、あとで、  君が何をしたいのかを)

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矛盾した考えは嫌いだ、選択肢があるならちゃんと出して

(僕は、そういう人間だから)


印―絵

2008年05月17日 18時04分52秒 | 小説+絵


あたしはいるんだよ

深い深い、自分の、深海のような、深く青い思考に

心沈ませてるだけ、で

体はちゃんとそっちにあるんだよ


愛し方が分かんないんだよ

愛されたことすらなかったから、ね

笑顔の仮面作るのは簡単、なのに

いざ本物の笑顔作るとなると

顔、引きつっちゃってね

無表情になっちゃうんだよ


このまま、この深海の底へ落ちていこうかって

考えてるの、って言ったら

君は、どうする?

この手、引っ張ってくれる?

引っ張ってくれたら、嬉しいな

いてくれなきゃいやだって、言ってくれてるみたいで


なにもしなかった、ら?

そのまま落ちていこうかな




手、引っ張ってくれる?

(もしかしたら、本当に、笑えるかもしれないから、ね、ぇ)

*************************


賭けをしてみたんだ、自分に(君の答えは?)


旅人

2008年04月13日 10時59分39秒 | 小説+絵
どうも、月空です。

相変わらずスランプ状態です。

「シンプルな(ピアノとかオルゴール等)曲でも聴いたらネタ浮かぶかな」

と思ってフリーBGMサイトで試曲したりしてたんです。



浮かびました。



詩のネタじゃなくて

絵のネタが。



駄目じゃないか!(BY.彼)

というわけで自分で自分に文句言っても仕方ないので

絵をUPしておきます。見る価値ないけどね!






(二つともウィンドウズについてるソフト「ペイント」で描いた物)


「旅人さんシリーズ」です(何それ


昔書いた駄目駄目な小説の中にたまに出てくる旅人さんです。

知らなくていいですよ。読まなくていいですよ。

というより読まない方がいいですよ(だったら隠せよ



一応言っておきます。「空風」はブログです。

以上、月空でした。

2008年03月20日 14時32分25秒 | 小説+絵


存在が消えればまっさかさまに落ちるのだお前は。

ここにいることを感謝するべきなのだお前は。

聞いているのかお前は。


(聞いてあげる存在がここにいる事に気付かないのかこの月は)



何も言わないから消してやろうかと思ったがやめだ

(消しても利益がないからね)

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月と観察者の静かなる攻防戦


P.S.あるサイト様の詩を見てなんとなく書いたもの。
  書いててよくわからなくなってきました。

  なんでここの月は傲慢で上目線で赤いんだ(BY.彼)
  知らない(BY.月空)

孤独Moon―絵

2008年02月04日 18時45分18秒 | 小説+絵

さびしいのなら、一緒にいてあげる。

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実は優衣香さんの書いた「白い月」という詩を思い浮かべて描いてました・・・

って、こんなにポップじゃないはずなのに

そもそも趣向が変わってるよ!

関連性薄いよ!



と自分に突っ込みを入れてました(ごめんなさい優衣香さん orz

(ちなみにその「白い月」という詩は優衣香さんのサイトにあります)



久々の絵に根気入れすぎて目が痛くなってきた・・・うう

実はマウス描き。ペンタブ?何それ美味しいの?



以上、月空でした。