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カルチャー・ショック!!!

映画等々絵付き感想文!

映画『トガニ 幼き瞳の告発』(ネタバレ有)2011年・韓国

2012-09-07 11:35:56 | 映画
実在の児童性虐待事件がモデル。
フツーの人、イノたちの「世界に変えられないため」の闘い!
(ファン・ドンヒョク監督)




容赦なき世界が真っ白な霧で真実を覆っている!んだからこそ観てよかった!
たまにはこんなふうに、せんたっきに思いっきり心を突っ込んで洗われるのも
いいものです。

「蘭の鉢植え」のシーンは現代版『人間の条件』的名場面かと。
一方には権力者たちが手招きする「安寧」、もう一方には虐げられている者
たちを助けるイバラ道…これが「ヒーロー顔」の仲代達矢なら必ず後者に進
むことを期待できるんですが、こちらの主人公イノの呆然とした顔には最後
までハラハラさせられました。
だって彼は見て見ぬふりをしかねないから。それほどまでにイノは実在感の
ある「普通の人」なんです。多くの観客と同じように、「善悪が分からない
わけじゃないけど、生活がある」。だからこそあの選択には喝采を送りたい
と思いました。コビを売るために用意された鉢植えを、あろうことか正義の
鉄槌として使用って(笑)助けられたミンスはこの時からイノを信頼したん
じゃないかな…


その後の展開は法廷劇として非常に面白く、人間ドラマとして痛烈でした。
印象的な画も多くて飽きさせません。最後の手紙も名文句でしたね、
「この闘いは私たちが世界を変えるためのものではなく、世界が私たちを
変えないためのもの」


どうでもいいけど異様に存在感のあるユン・ジャエが、ソ幹事のセリフの
とおりに校長を洗濯機に突っ込んでいる画を観たかった…







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