fieldアイ研的日々

fieldアイルランド音楽研究会を主催する管理人の日々

07fieldアイ研合宿

2007-05-13 22:13:20 | Weblog





070503~070504 (木~金) '07 GWアイ研合宿 byうみさん

参加者/楽器

うみ/フエ
ポン酒(のすけ)/フエ
しずか/accordion
いるか/フエ
じぇーむず/fiddle
ジル/fiddle
大渕/fidde
あにめ/スタジオ番
シマ/fiddle
みずき/fiddle
こゆき/fiddle
ケイ/fiddle
温子/ウィスル
うんちゃん/ホイッスル
す/?
ニシノ/ホイッスル
マテオー/bodhran、fiddle、PUB ENGLISH
まんじゅー/fi、bodh
むーみん/fidd
かねこ/pipes
かねこしょうのしん
ゆうら


 今年も年に一度のGWがやってきた。GWといえばfieldアイルランド音楽研究会(通称fieldアイ研)の恒例、琵琶湖合宿!場所は去年に続いて民宿コムラさんからのご紹介、雄松館さんで行われる。あの『琵琶湖周航の歌』の発祥の宿と言われる旅館だ。今年はなんとウチの名物お騒がせフィドラー(笑)、まんじゅーがかんじちょーを務めるとの事。確か彼はここ最近、就職活動のまっただ中じゃなかったっけ?果たして無事に終わることが出来るのかどうか。一抹の不安を抱えつつ、ついに当日の朝を迎えるのであった・・・。

 05月03日木曜日。前夜の営業を終えたす氏、あにめさん、ワタシの3人で早朝から前乗り。最近めっきり日の出が早くなったなあとため息をつくも、見上げれば抜けるよーな青空。これは快晴の予感か?ま、とりあえずクルマで現地へ向かった。1時間と少し走ったのち、苦もなく目的地の滋賀県近江舞子、民宿雄松館に到着。さすが湖畔だけあって涼しい風が渡っており、辺りはすでにGWの定例行事『虹の市』の名で知られるフリーマーケット出店者たちが店の設営にとりかかってるぞ。今日もドカンと晴れそうだ。参加者の到着を待つ間、とりあえず宿の一室で3人、仮眠をとる。

 午前11時。携帯でセットしておいたアラームが鳴る。おを、すっかり昨夜の疲れが取れてるぞ。さすがリゾート地。耳を澄ますと外はすでにフリーマーケットが始まっているようだった。活気が静かな部屋まで伝わってくる。とりあえず誰か気の早い奴が来てるかもしれない。表に出てみた。フリマや観光客とおぼしき人たちを横目に見ながら夕食に予定してあるバーベキュースペースにいってみる。そこにはなんとすでに今回のかんじちょー、まんじゅーが相棒娘と伴に座っていた。。。ちょっと予想外。いやいや、感心ですぞ。軽く挨拶など交わしつつ、他の参加者の到着を待つ。
だいたい皆時間通り、続々と現れた。しょっちゅう会ってる人、久しぶりの人、そして初めてお目にかかる人。何しろ今回は遠く関東からも参加者が。お互いに軽く自己紹介。少し緊張気味の人もいらっさるようだ。しかしまあ、そのうちうち解けるだろうて。

 ほぼ全員集まり、荷物も移動したところでいよいよ今回の合宿スタート。まんじゅーかんじちょーによる挨拶に続いて、企画第一弾は・・・なんと浜辺でイス取りゲーム?イイ年コイた大人が20人も集まってイス取りゲームすか?しかも自己紹介込み?う~む(汗)、まあ、とりあえずやってみようか。遅れてやってきたジルとまて夫も巻き込み、ゲーム開始。ところが、これがいざ初めてみるとイガイと盛り上がる。基本的には昔懐かし、オーソドックスなイス取りゲーム。しかし負けた人から皆に囲まれて自己紹介をするようにとの事。最後まで勝ち残った人にはなんと豪華景品までついて来るという用意の良さ。やるなかんじちょー!次々とイスが減り、負けた人の自己紹介が続く。そして決勝まで残ったのはフエ吹き二人、うんちゃんとこのワタシ!ここまで来たら負けるわけにはゆかんのう。実はワタシ、この時一番ヒートアップしておりますた。こういった事にはアツくなるタチなんで。どんな手を使っても景品をイタダくつもりで、曲のストップのタイミングを計るまんじゅーの背中に蹴りを食らわす事を思いついた。まあまあ、ちょっとぐらいハメを外してもよかろうて。結論、人を呪わば穴二つ。モノの見事にタイミングを外し、あっさりと優勝を逃してしまった。あ~あ。くっそおお、まんじゅーめ!(←逆恨み)で、ちなみにその時の豪華景品とは『各種うまい棒詰め合わせ』。後ほど皆に配られていたようだった。

 その後は夕食までとりあえずの自由時間。突然のスコールにも関わらず早速寝にゆく者、いきなり楽器を取り出し個人練習を始める者、浜辺で遊び始める者、その他諸々。この辺の統率の無さはさすがfieldアイ研合宿といったところか。ワタシは浜辺で水遊びの方に参加していた。これまた向かし懐かしの石切り(平べったい石を投げて水上をバウンドさせ、距離を競う遊び)、金子一家による砂上の楼閣建立、かんじちょーの持参した水鉄砲など、皆年齢を忘れて遊びまくる。空は快晴、適度に涼しく、波の音も心地よい。まあその辺は無理もないやね。しかしこの浜辺の開放感に、ついに精神崩壊を起こした猛者が登場。まんじゅーかんじちょーの相棒、あっちゃんが服を着たまま琵琶湖突入を敢行したのだ。早くも彼氏に失望して入水か?と思われたが、どうやら背後のフリマで既に着替えを購入済みだという。ためらう事もなく悠々と泳ぎ回っては振り返ってポーズ。はしゃぐ姿は正直、ちょっと羨ましかった。しかしなんだか・・・服が透けちゃってまス。(汗)

 ひとしきり遊び倒したあとはやっぱり腹が減ってくる。という事でそろそろ夕食の時間。かんじちょーによる席決めも滞り無く進んで・・・あれ?滞ってるぞ。席をジャンケンで決めるかアミダクジで決めるかでもめているようだ。どっちでもよいから早く決めてくれ!業を煮やしたムーミン兄貴がヘルプに入り、全員着席したのはなんと30分後。をいをいかんじちょー。まあしかし、何はともあれこれでやっと夕食にありつける。食事は定番中の定番、焼き肉。気持ちのよい夕焼け空に上手そうな肉がよく映える。どのテーブルもいつの間にかすっかりうち解けたようで、よい感じに盛り上がっていた。もちろん、肉も野菜もあっという間になくなる。個人的にはあと倍は食えたような気がした。

 さあ、飯も食ったし、いよいよ酒だ酒!という事で、有志を募って速攻で部屋に移動。誘いに乗ったのは名古屋から今年も参加のケイさんとシマさん、東京からはるばる今年も日本酒を持ってきてくれたのすけさん、ムーミン兄貴にニシノ君、インチキアイリッシュマンまて夫という、なんかわりと平均年齢の高そうなメンバーだった。この辺がまたわかりやすいというか・・・。とくにシマさんがやたらと張り切ってるぞ。同士よ、まずは飲み干そう!で、内容は忘れたが結構ジジむさい話をしているところへ湯上がり金子三入道のご登場。絶好の酒のツマミである。早速ムーミンおじさんが口火を切った。『君たちは普段どんなんが好きなん?』ふむふむ、しょうのしん君もゆうら君も、最近はウルトラマンがお好きなのだそうだ。しかも結構昔のやつ。『なに?ウルトラマン?』目の色が変わるムーミンおじさん。実は彼もウルトラマンには詳しいのだそうだ。ちょっとイガイだ・・・。そこへさらにケイおじさんも乱入。こっちもかい!ちびっこたちと話が合うのがよほど嬉しかったのか、小学生2人とおじさん2人、計4人のマニヤによるウルトラマン・カルト会議がひとしきり盛り上がる。ハッキリいって、ものすごくレベルの高いヲタ・・・いやマニヤトーク。後に残される残り数名は、この様子をただ呆然と見守るのであった。この間一人ニコニコとシャッターを押し続けたまて夫に拍手を送りたい。

 金子一家がネグラを求めて旅立ったのと入れ替わりに、今度は湯上がりのお姉さま方がご登場。一気にテンションが上がる!あ~、なんだかよいニホヒが・・・。という事で、このあたりからいよいよ本格的に飲み会突入。残りのメンバーの入浴も済んで、次なる企画、『まて夫のPub English教室』が厳粛に執り行われた。
実はホンモノ(笑)のネイティヴアイリッシュマン、マテオにアイルランドのパブにおける日常会話を習ってしまおうという、何ともファンタスティックな企画。ある意味fieldアイ研の年間活動を通して一番マトモな企画かも知れない。例えば店に入ったとき、仲間に対する挨拶はこうだ。『How's goin'?(もーかりまっか?)』 『It's goin' grand!(ボチボチでんなぁ!)』先に帰るときは『Good luck!(ほなまた!)』『Right lads!I'm goin' home!(おーきに、ほなほな!)』などなど。普段のセッション時にも思わず使いそうになってしまう(のはワタシだけ?)、本当ににタメになる教室なのである。まさにSavage Lesson!!さらに本国・アイルランドで行われるというトランプを使ったゲームも披露された。これまた大いに盛り上がる。

 続くす氏によるアイ研セッション練習会・主張版。普段は月曜日21時から店の三階スタジオの一角を占拠して行われるこの練習会。その中での中核となる『ビート』という概念の基本中の基本を体験してもらおうという試みだ。ここです氏が普段愛用しているメトロノームを忘れてきた事が発覚、のすけさんがたまたま持っていたメトロノームを拝借して、なんとか事なきを得たようだ。ここでのすけさんに伴ってのご参加で関東でも屈指のフィドラー、アイコ様が非常に興味を示していたとの事。素晴らしい。ワタシはといえば、スミマセン、酒ばっかり飲んでおりますた。

 このあたりでケイさんとシマさんがお帰りとの事。せっかくだから最後に何かやってってくれ!という事で、一年ぶりにムーミン&ケイのフィドルデュオの復活。このユニットは昨年のGWアイ研合宿のライヴで観衆の度肝を抜く超絶なコラボレーションを叩き出した伝説のデュオなのである。一年前と同じく、リハーサル無しのぶっつけ本番。しかし今年はムーミンに酒が入ってるぞ。大丈夫か?その場でテキトーにセットを作り、イソイソと始める二人。しかしこれが全員の注目をかっさらう。この二人にユニット名をつけるとしたら、ぜひウルトラマンの怪獣の名前を名乗って欲しいものである。ちなみにこの時、ケイさんとワタシによるちょっと肥え気味のウィスル&フィドル&腹踊りユニット、ダブリナーズならぬ『デブリナーズ』が密かに産声を上げた事も、この際ここに記しておこう。うはは。

 ところで、実は今回の合宿ではワタシ、徹底的に遊んでばっかりで暮らそうと画策していたのだ。これまでの合宿等のアイ研イベントではわりと仕切り役をやることが多かったのだが、今回はなにしろまんじゅーかんじちょーが全てとり仕切る事になっている。久々に羽を伸ばせるチャンス!企画事も率先して参加するのではなく、一歩下がったスタンスを保つ方向でゆこうと思っていたのだ。実際今回の合宿も、酒を飲んで写真ばっかり撮っていた。あとで数えてみたら、その数およそ250枚以上。我ながらよく撮ったものだ。おかげでこの後の飲み会も写真を撮ったり他の人にカラんだり、好きなように過ごすことが出来た。

 実際、初日のイベントが終了してからの飲み会はスゴかった。中にはとてもこの場に書けるようなものではない内容も含まれる。とにかく濃ゆい一夜だった。詳しくは当日の参加者から聞き出していただきたい。ただこの夜のハイライトとも言うべき一件は、やはり今年もこの人、あにめさんの演出による。嗚呼、また新たな伝説が生まれたようだ。その名も『あにめさんのラーメン伝説』という。この話、本当に爆笑モノの事件なので、是非各自ご確認いただきたい。あにめさんのモノスゴさがよくわかるから。で、最後の脱落者、じぇーむずを見送って結局最後まで生き残ったのはナカザワ嬢、うんちゃん、ワタシ、そしてあにめさんという、ある意味非常に納得のゆくメンバーだった。最後は全員、かなりコワれていたようだったが・・・とにかく就寝。あとで確認したら、たったの20分しか寝ていなかったらしい。体力的にかなり無茶をした感も否めないが、まあ、よし。

 明けて05月04日金曜日。全員の起床を確認して、朝食を浜辺のバーベキュースペースにていただいた。朝イチからよく食う者、飲み疲れで箸の進まない者、相変わらず写真ばっかり撮ってる者(ワタシだ)など、よく見ると非常にバラエティに富んでいる。メニューはオーソドックスな和食ながら、朝日を浴びて食べる朝食は格別にうまかった。個人的には普段朝食を食べる習慣がないだけに、かなり感動的な体験だった。

 食後に、これまた合宿恒例のあにめ体操が行われた。浜辺で清々しい朝日を浴びながら虚ろな表情でおもむろにラヂヲ体操を始めるアヤしい集団。しかもBGMまでなんだかヘンだ。それもそのはず、fieldスタジオのサウンドエンジニア・あにめさんのサンプリングによる不可解な合いの手が、CDを通して随所に聞こえる・・・。端から見たらそうとうコワい光景であろう。朝食の後かたづけをしてくれている宿のお姉さん達の、見てはいけないモノを見てしまった時のような何とも言えない表情が忘れられない。

 食後に軽く運動をしたことで、ようやく皆の目も覚めてきたらしい。次はいよいよアイ研合宿最後のイベント、野外ライヴに向けての練習時間である。フィドル隊は既にユニットを組みつつあるらしい。ワタシはのすけさんの提案に乗り、フエ吹きの連中を集めて曲を練習することになった。メンバーはワタシ、のすけさん、あっちゃん、うんちゃん、ニシノ君、いるかちゃん。途中所在なげにしていたフィドラーのみずきちゃんを加え、結構な大所帯となった。これだけの人が集まるとやはり上達にも差が出る。出来るだけ皆が覚えられるようにじっくり時間をかけた。気がつけばもう正午近く。出番をあとの方に回してもらい、各自呼吸を整える。

 都合で早退のこゆきちゃんとムーミン兄貴を見送り、残ったメンバーで舞台設営、ライヴ開始。さすがに真昼は日差しが強い。皆日陰の方でダレていたが、まんじゅーとジルのフィドルユニットを筆頭に、ライヴは順調に進んだ。フリマの人や観光客もちらほらと見物に来ており、それなりに拍手もいただいたようだ。我々フエ部隊もテンポが暴走しないよう、ゆっくりと演奏できた。ライヴ全体で言えば拙い部分もたくさんあったが、そこはあまり大した問題ではない。ちゃんと練習して、ステージで演奏した事自体に意味があるのだ。これを機にそれぞれが発表した曲をもっと練習して、いつか自分のモノにしてゆけたら、それはそれでステキな事である。そのためのきっかけになればよいと思う。

 無事ライヴも終了。荷物をまとめていよいよ最後の締めである。ここでまんじゅーかんじちょーが最後までしっかりと仕切った。最後の挨拶を終え、無事に閉幕。そしてなんと、今回の合宿には閉幕後に超スペシャルゲストが登場した。す家の一人娘、まりちゃんがミナミさんを伴って(逆か?)駆け込み参加。皆でかわるがわる抱き上げる。生まれて初めての遠出でまりちゃんもごきげんさんだったらしく、終始ニコニコしていた。そして最後の撮影会、しばしの歓談ののち、最後まで清々しい夕焼けの空の下、それぞれ家への帰途についたのであった。


 今回のfieldアイ研合宿、ワタシにとってとても印象的なモノとなった。それにはやはりまんじゅーがかんじちょー役を買って出てくれたことが大きいだろう。おかげでかなり自由に、イチ参加者として居る事が出来た。実に楽しく過ごさせてもらった。
 企画自体も今までのアイ研合宿の定型パターンをよい意味でブチ壊す新たな試みが盛り込まれており、それでいて音楽的なアプローチもしっかりあった。今回の合宿テーマ『初めまして、こんにちは』に沿って人と人との出会いにも皆が積極的に関わっており、各自新たな友達を作る事が出来たようだ。なかなか内容の詰まった合宿だったのではないかと思う。
 中にはまだまだ改善できるポイントもあるだろうが、とりあえず無事に終わった事を喜ぼう。そしてこの合宿の成果を今後のfieldアイ研の活動にどんどん還元してゆければ最高である。
 まんじゅーかんじちょー、彼をサポートした面々、そして全ての参加者に、拍手を送りたい。