![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/46/ee/eae662a942a59dae678ca9dfdeafc0e2.jpg)
Phil Spector(Vorious Artists)
1963
・・・12月なのでクリスマス・アルバムを紹介します。
何とでも言って下さい。
今なお絶大な人気を誇る本アルバム、“最高のウォール・オブ・サウンド”どころか“最高のクリスマス・アルバム”という声も多いですね~![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
スペクターの持てる力を思う存分発揮したと言っていいのでしょう。一曲のオリジナルを除き、全てがスタンダードなクリスマス・ナンバー(ここで取り上げられたからスタンダードになった曲もあるとか)ですが、完璧にフィル・スペクター色に染められあげています。冬以外に聴いても味があります![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/good.gif)
何かの雑誌で“当時、クリスマス・アルバムは一流ポップ・アーティストのみ挑む権利があった”という記事を見たことがあります。
何にせよ、この“クリスマス・アルバム”という習慣には本当に感謝したい
もし、このスタイルがなかったら、“偏執狂”フィルのコンセプト・アルバム的なアプローチを耳にすることはできなかったでしょう。
何度も書いたように、やっぱこの時代はシングル優先ですからね。アルバム作りが凝りだす60年代後半、フィルは第一線にはいなかった上に、精神状態が良くなかったようです。
天才フィル・スペクターが、一枚のアルバムを腰を据えて作った、唯一の作品。そう考えると、彼の入門編としても良いかも知れませんね。
恐るべき量のパーカッションが、延々と繰り広げられる曲×12ってのは、初めての人は正直戸惑うかも![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
例によって、天才アレンジャー、ジャック・ニッチェを筆頭に、レオン・ラッセルやソニー・ボノ、アル・デロリーにハル・ブレイン、スティーヴ・ダグラスといった、錚々たる顔ぶれで、いつものゴールド・スターのスタジオで録ったようです。
後世への影響たるや、未だに賞味期限は切れていないのではないでしょうか?まずは翌年、ブライアン率いるビーチ・ボーイズが凄まじいのを出してくれますし。
あ、大事なこと。これを購入しようとした場合、何と今まで僕が紹介していた『バック・トゥ・モノ』でOKです
あれは4枚組みで、4枚目が本作になっております。(ボックスを広げた写真、一枚だけ色が違うでしょ?)
勿論、これだけでも購入できます。
なおセールス的には、シングル・カットをした⑪を含め、悲惨だったそうです
(情報を頂いた、たけなか様、ありがとうございます
)
その後調べてみると、70年代に6位になってるようですが、、、何かあったのか???その時はイギリスでも21位です![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
トラック・バイ・トラック
① Darlene Love White Christmas
まずは有名な「ホワイト・クリスマス」
しょっぱなから分厚いと言えば分厚いのですが、まずは穏やかにスタート、という見方の方が妥当でしょうかね。
冒頭の「I」を「A ha-i」と始めるダーリン・ラヴはやっぱ名ヴォーカリストだなぁって思う![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_hohoemi.gif)
② The Ronettes Frosty The Snowman
こんどはヴェロニカの唯一無比の粘っこいヴォーカルで![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/onpu.gif)
ストリングスも、ずっと鳴りつづけるパーカスも凄まじいです。それ以上に、ハル・ブレインのドラムですが、こんなに叩きまくる「フロスティ・ザ・スノーマン」は存在しないでしょう(笑)。
③ Bob B. Soxx & The Blue Jeans The Bells of St. Mary's
これはボブ・B・ソックスの声ですかね??僕はこれで初めて丁寧に聴きました~。大変魅力的なハイ・トーン・ボイスですね![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heratss_blue.gif)
それにしても、63年でこんな曲だもんな~。“音楽が進歩した
”って感じた人いたんじゃないかなー。とにかく演奏が厚くて深いデス。
④ The Crystals Santa Claus Is Coming To Town
どの曲も良いアルバムですが、僕はこれが一番好き
リードはラ・ラ・ブルックスでしょうか?
緩やかな冒頭のトークから、一転激しすぎる「サンタが町にやってくる」に
ドラムや鈴も好きですが、ピアノ(?)が良い味出してますよね~。ウキウキさせられる![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyos.gif)
⑤ The Ronettes Sleigh Ride
コーラスが“ウォール・オブ・サウンド”してますね~。これまたストリングスのアレンジが良いよなーーー![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
数あるクリスマス・ソングの中で、僕はこれが最もお気に入りかも
部屋が一気にクリスマスな感じになる![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
⑥ Darlene Love Marshmallow World
前奏だと「サンタがママにキスをした」が始まりそうなんですけどね。
前奏が中身とズレた感じがある曲、他にもあるのですが、これはフィルの工夫でしょう。ってのも、やっぱ伝統クリスマス・ソングはどれもメロディが似てますからね。変化球使わないとポップス・アルバムには耐えられなかったりするかなぁと。
⑦ The Ronettes I Saw Mommy Kissing Santa Claus
こちらは本家「サンタがママにキスをした」
メロディの良さは、定番曲の中でピカイチではないでしょうか?日本も含め、本当に多くの歌手がレパートリーに入れてましたからね![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/onpu.gif)
ヴェロニカも、ロネッツの抜群のコーラスとストリングスを引き連れ、魅力的に歌ってます![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_pink.gif)
⑧ The Crystals Rudolph The Red-Nosed Reindeer
本当にクリスマス・ソングは互いに似まくっています。「赤鼻のトナカイ」って、②でも⑫でも同じように歌えそうって思った人いませんか?(笑)僕は昔、「フロスティ・ザ・スノーマン」ってこれの替え歌だと思ってた![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
これら酷似した曲を、上手くチラしているのも、変化球かなぁ、と。こういった、ささやかな工夫(?)が、一年中、そしていつまでも愛されるクリスマス・アルバムとしてのクオリティの実現に一役買ってる、そんな気がします![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_warai.gif)
⑨ Darlene Love Winter Wonderland
あぁ、これも良い
オープニングのピアノとコーラスでググッと引き込まれます。
・・・このコーラスだけで歌うような曲を、ダーリン・ラヴ名義にしなければならない理由は何なんだろう???
⑩ The Crystals Parade of the Wooden Soldiers
お馴染みの前奏
…この曲なんて名前でしたっけ?「おもちゃの行進」とかそんなんだったかと思ってますが![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
追っかけ式にコーラスしてるおかげで、普段目立たないクリスタルズの各メンバーの声が良く聴けます(笑)。
⑪ Darlene Love Christmas (Baby Please Come Home) P.Spector - J.Barry - E.Greenwich
唯一のオリジナルは前奏から魅力たっぷり
ベルとストリングスが素晴らしいムードを作ってますよね~
楽器の交じり合いってのがスペクター音楽の魅力ではありますが、これは割りと単品の目立ち具合が好きです。間奏のサックスや終盤のピアノ![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_warai.gif)
うーん、何だかんだ言ってきましたが、確かにこれの出来は秀逸過ぎますね![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
ダーリン・ラヴの情熱的にソウルフルなヴォーカルも聴きものです![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/good.gif)
これ、聴いたことあるって人多いと思います
近年最も人気のあった、マライヤ・キャリーのクリスマス・アルバムでカヴァーされていたんです![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
⑫ Bob B. Soxx & The Blue Jeans Here Comes Santa Claus
最後にもういっちょ楽しく盛り上がります
・・・確かにこの曲なしで、前曲の次に挨拶が来たらちょっぴり寂しいですよね![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/namida.gif)
⑬ Silent Night
御大フィル・スペクター直々のご挨拶![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
「きよしこの夜」ですね。最後のコーラスには参加アーティストが全員加わっているということです。
別に本当に全員がいなくてもちっとも不思議には思わないですが(笑)。
1963
・・・12月なのでクリスマス・アルバムを紹介します。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/arrow_l.gif)
今なお絶大な人気を誇る本アルバム、“最高のウォール・オブ・サウンド”どころか“最高のクリスマス・アルバム”という声も多いですね~
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
スペクターの持てる力を思う存分発揮したと言っていいのでしょう。一曲のオリジナルを除き、全てがスタンダードなクリスマス・ナンバー(ここで取り上げられたからスタンダードになった曲もあるとか)ですが、完璧にフィル・スペクター色に染められあげています。冬以外に聴いても味があります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/good.gif)
何かの雑誌で“当時、クリスマス・アルバムは一流ポップ・アーティストのみ挑む権利があった”という記事を見たことがあります。
何にせよ、この“クリスマス・アルバム”という習慣には本当に感謝したい
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ee_2.gif)
何度も書いたように、やっぱこの時代はシングル優先ですからね。アルバム作りが凝りだす60年代後半、フィルは第一線にはいなかった上に、精神状態が良くなかったようです。
天才フィル・スペクターが、一枚のアルバムを腰を据えて作った、唯一の作品。そう考えると、彼の入門編としても良いかも知れませんね。
恐るべき量のパーカッションが、延々と繰り広げられる曲×12ってのは、初めての人は正直戸惑うかも
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
例によって、天才アレンジャー、ジャック・ニッチェを筆頭に、レオン・ラッセルやソニー・ボノ、アル・デロリーにハル・ブレイン、スティーヴ・ダグラスといった、錚々たる顔ぶれで、いつものゴールド・スターのスタジオで録ったようです。
後世への影響たるや、未だに賞味期限は切れていないのではないでしょうか?まずは翌年、ブライアン率いるビーチ・ボーイズが凄まじいのを出してくれますし。
あ、大事なこと。これを購入しようとした場合、何と今まで僕が紹介していた『バック・トゥ・モノ』でOKです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/abanzai.gif)
勿論、これだけでも購入できます。
なおセールス的には、シングル・カットをした⑪を含め、悲惨だったそうです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_naki.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/dogeza.gif)
その後調べてみると、70年代に6位になってるようですが、、、何かあったのか???その時はイギリスでも21位です
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
トラック・バイ・トラック
① Darlene Love White Christmas
まずは有名な「ホワイト・クリスマス」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_blue.gif)
冒頭の「I」を「A ha-i」と始めるダーリン・ラヴはやっぱ名ヴォーカリストだなぁって思う
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_hohoemi.gif)
② The Ronettes Frosty The Snowman
こんどはヴェロニカの唯一無比の粘っこいヴォーカルで
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/onpu.gif)
ストリングスも、ずっと鳴りつづけるパーカスも凄まじいです。それ以上に、ハル・ブレインのドラムですが、こんなに叩きまくる「フロスティ・ザ・スノーマン」は存在しないでしょう(笑)。
③ Bob B. Soxx & The Blue Jeans The Bells of St. Mary's
これはボブ・B・ソックスの声ですかね??僕はこれで初めて丁寧に聴きました~。大変魅力的なハイ・トーン・ボイスですね
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heratss_blue.gif)
それにしても、63年でこんな曲だもんな~。“音楽が進歩した
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/atten.gif)
④ The Crystals Santa Claus Is Coming To Town
どの曲も良いアルバムですが、僕はこれが一番好き
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_en2.gif)
緩やかな冒頭のトークから、一転激しすぎる「サンタが町にやってくる」に
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyos.gif)
⑤ The Ronettes Sleigh Ride
コーラスが“ウォール・オブ・サウンド”してますね~。これまたストリングスのアレンジが良いよなーーー
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
数あるクリスマス・ソングの中で、僕はこれが最もお気に入りかも
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/kirakira.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/star.gif)
⑥ Darlene Love Marshmallow World
前奏だと「サンタがママにキスをした」が始まりそうなんですけどね。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/arrow_l.gif)
⑦ The Ronettes I Saw Mommy Kissing Santa Claus
こちらは本家「サンタがママにキスをした」
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hearts_red.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/onpu.gif)
ヴェロニカも、ロネッツの抜群のコーラスとストリングスを引き連れ、魅力的に歌ってます
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hikari_pink.gif)
⑧ The Crystals Rudolph The Red-Nosed Reindeer
本当にクリスマス・ソングは互いに似まくっています。「赤鼻のトナカイ」って、②でも⑫でも同じように歌えそうって思った人いませんか?(笑)僕は昔、「フロスティ・ザ・スノーマン」ってこれの替え歌だと思ってた
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
これら酷似した曲を、上手くチラしているのも、変化球かなぁ、と。こういった、ささやかな工夫(?)が、一年中、そしていつまでも愛されるクリスマス・アルバムとしてのクオリティの実現に一役買ってる、そんな気がします
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_warai.gif)
⑨ Darlene Love Winter Wonderland
あぁ、これも良い
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_cry2.gif)
・・・このコーラスだけで歌うような曲を、ダーリン・ラヴ名義にしなければならない理由は何なんだろう???
⑩ The Crystals Parade of the Wooden Soldiers
お馴染みの前奏
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/onpu.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
追っかけ式にコーラスしてるおかげで、普段目立たないクリスタルズの各メンバーの声が良く聴けます(笑)。
⑪ Darlene Love Christmas (Baby Please Come Home) P.Spector - J.Barry - E.Greenwich
唯一のオリジナルは前奏から魅力たっぷり
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyo_cry2.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/heartss_pink.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_warai.gif)
うーん、何だかんだ言ってきましたが、確かにこれの出来は秀逸過ぎますね
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/ase.gif)
ダーリン・ラヴの情熱的にソウルフルなヴォーカルも聴きものです
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/good.gif)
これ、聴いたことあるって人多いと思います
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/onpu.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
⑫ Bob B. Soxx & The Blue Jeans Here Comes Santa Claus
最後にもういっちょ楽しく盛り上がります
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hiyob_en.gif)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/namida.gif)
⑬ Silent Night
御大フィル・スペクター直々のご挨拶
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/hakushu.gif)
「きよしこの夜」ですね。最後のコーラスには参加アーティストが全員加わっているということです。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/arrow_l.gif)
こうしたソフトロック系ポップスを語ってくれるブロガーさんが少ないもので、こうしてブログ上での情報交換は非常に有難いですね。
また来年も宜しくお願い申し上げます。
「音楽の杜」に書き込ませていただきましたが、昨年は本当にありがとうございました。
本年もいろんな情報いただきに、お伺いさせていただきます