goo blog サービス終了のお知らせ 

垂れ流す部ログ

色々なことについてぶつくさ言う、垂れ流す部ログ。
コメント・トラックバックは受け付けておりません。悪しからず。

『blue』魚喃キリコ マガジンハウス

2005年11月13日 22時47分36秒 | 漫画
「…ぎょなん?うおなん?」「なななんと!」みたいな。
とりあえず絵が好きな感じだったので読んでみたんですが、良かったです。テーマやストーリーが良いというより、その表現・展開の仕方といった物語の語り方が素晴らしいと思います。話は逸れますが、物語の語り方が上手いと言えば岩明均もそうですね。
「女子校に通う、桐島カヤ子と遠藤雅美の間の恋」と大雑把にストーリーを説明してしまうのがもったいない。正座して読んで、読み終わったら一人でおでん食べなきゃだめでしょう?
ってか水内とかハギオとかなんなの?

『臥夢螺館』福山庸治 講談社

2005年11月09日 23時53分57秒 | 漫画
モーニングで連載、中断。後にオンラインマガジンで復活。上下巻。「がむらかん」と読みます。
素晴らしい完成度のホラー漫画。立ち読みしたら止まらなくなって買うことにしました。
ストーリーは…説明しづらいです。「天使」と呼ばれる、人間に取り憑く化け物が出てきます。この「天使」が怖いんです…。

『地獄甲子園』漫F画太郎 集英社

2005年11月06日 23時46分58秒 | 漫画
月刊少年ジャンプにて連載。全三巻。
他の漫画等のパロディ・コピーを駆使した繰り返しなど、独自の漫画技巧を確立したカリスマ漫画家による、見事にくだらない作品。挿入される必要性を見出せないサイドストーリーや、主役のはずの登場人物が二巻・三巻合わせてもわずか数ページしか登場しないこと、本編の展開が収拾不能になった末の壮絶なオチなど、ある意味「漫画の常識」を裏切ってます。
こんな作品を作りたいッス!

『CUE』村上かつら 小学館

2005年11月02日 23時43分08秒 | 漫画
ビッグコミックスピリッツで連載、全三巻。今「ビック」じゃなくて「ビッグ」だと気づきました。こいつはビッグな間違いだ、今までごめんなさい。
ひょんなことから演劇部に入部することになった中学三年生「竹田健太」の演劇的青春物語。「ひょん」ってなんだぁ?!
自分の演ずる役に完全に入り込むことを「CUEが入る」と言うらしいのですが、CUEが入らなくなって苦悩する新進気鋭の役者「岩本向」が芝居中に白昼夢をみる部分が好きです。

『THE END』真鍋昌平 講談社

2005年10月28日 00時08分30秒 | 漫画
アフタヌーンで連載。全四巻。
設定としてはSFと言っていいと思いますが、「科学的裏付け」のような説明部分はほとんどありませんし実際たいして必要でもありません。「居場所」を探す若者たちの話です。
とある朝、主人公「シロウ」のもとに空から裸の女が降ってきます。「ルーシー」という名の得体の知れないその女に惹かれ、一緒にいるだけで満たされた気分になる「シロウ」ですが、そんな幸せな時間も長く続きません。「シロウ」が「ルーシー」に出会った次の日の晩、「シロウ」はアパートに戻ると友人である住人たちが惨殺されているのを発見します。そして惨殺現場に立っている一人の男。男は「(おれと一緒に)来い」と「シロウ」に言いますが…と、冒頭はこんな感じです。
個人的には「鸚鵡」が「第二の敵」と戦って破れるシーンが好きです。キャラクターでは「ギプス(チャパ)」も好きですね。
この人の作品は(『SMUGGLER』にしても『闇金ウシジマくん』にしても)どこか「青臭さ」みたいなものがあります。
ちなみに連載時と単行本ではラストが違います。たしか連載時は単行本の最後のページはありませんでした。この一ページがあるかないかでけっこう違いますね。

『無 FOR SALE』小田島等 晶文社

2005年10月23日 12時22分43秒 | 漫画
短編漫画集。前回の「気になってた漫画家」とはこの人のことでして。
たしかに『情熱のペンギンごはん』と通じるものもなくはないですが、『情熱の~』が徹底したナンセンス志向だったのに対してこちらはそうではないです。なんというか、徒然としたそこはかとない短編で構成されています。人によっては「何が言いたいのかはっきりしない漫画だなオイ!」となるかもしれません。
帯に『「お母さん、東京でおれよりも頭がへんな人見つけました!!」長尾謙一郎(漫画家)』とあったのに笑いました。

『ペット』三宅乱丈 小学館

2005年10月17日 23時15分21秒 | 漫画
ビックコミックスピリッツで連載。全五巻。
他人にシンクロしその人の記憶を操作できる能力者という設定とその能力のヴィジュアル化が抜群に面白かった作品。特に記憶操作そのものの前提となる「記憶」と、加えて人格に関する設定が類を見ないと思います。
具体的にどういう設定かというと、まず人は「ヤマ」と「タニ」と呼ばれる記憶を持ち、「ヤマ」とはその人を支える記憶であり、すなわち人生最良の思い出のことで、「タニ」とはその人を痛めつける記憶すなわち人生最悪の思い出のこと。そして「ヤマ」と「タニ」は必ずセットであって、「ヤマ」だけしか持たない人や「タニ」だけしか持たない人は(特殊な場合を除き)存在しません。そして「ヤマ」か「タニ」が壊されると人格そのものも崩壊してしまいます。というのも「ヤマ」と「タニ」がその人の人格の礎となっているからです。そして能力者たちは「ヤマ」や「タニ」といった「記憶の場所」に「イメージ」を使って出入りします。
「ヤマ」と「タニ」という記憶の存在を設定することも面白いですが、記憶と人格の間に明確な繋がりがあるとしている点が現実的で良いと思います。
ストーリーは、「林」という能力者と「林」に育てられた「司」と「悟」、さらに「司」に育てられた「ヒロキ」を中心に進んでいきます。「司」「悟」「ヒロキ」も能力者で、「林」も含め全員が「会社」(=中国マフィア)に飼われ、その能力を活かした仕事をさせられています。そして「会社」のやり方に嫌気がさした「林」が「会社」から逃げ出そうとして…となっています。
登場人物の中では「司」が一番気に入っています。複雑な人物で、しかし生々しい。

『正義隊』後藤友香 青林工藝社

2005年10月15日 00時24分22秒 | 漫画
「映画・映像」はあまりネタがなくなってきたのでしばらく休みます。しばらくは好きな漫画についてだらだらと。では一冊目。
「性燐光芸者」となぜか一発変換される青林工藝社。そのことに何の意味もありません。
「アックス」なる(多分)隔月誌で連載中。肝心の中身はと言えば、「正義隊」なる組織が数々の「敵」を倒すという粗筋ですが、絵柄・展開とも圧倒的と言う他ない作品。読む者に有無を言わせぬ迫力。この作品の存在に憧れすら感じます。