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本と音楽とねこと

墜落遺体

 日航123便墜落事故から20年のこの日、特別番組数本が放映される。民放の2本は、ドキュメントとドラマの二本立てであったが、思いのほか良い番組だったように思う。(つーか、うち1つはいま見てる最中なんだが。)
 変な話題の振り方ではあるけれども、見てて感じたことの一つは、ここ20年間での、事故や災害被害者の取り扱われ方の変化だ。日航機墜落時は、写真週刊誌数誌が、拳を握りしめ座席に座った姿勢のまま黒焦げになった若い女性とおぼしき遺体をはじめ、墜落現場の生々しい写真の数々を堂々と掲載していた。いまでは、考えられないことだろう。911テロのときも、あれだけの惨事でありながら、遺体の写真はほとんど出回らなかった。取材規制の強化に加えて、被害者(の遺体)を怖いもの見たさも含めた好奇心で冒涜してはならないという倫理が定着したこともあるのではないだろうか。ogrish.com(見ない方が良いです、わたしも香田さんの斬首シーンを見て気分が悪くなって以来アクセスしてません。)ではあいかわらずグロ画像・映像が流されているが、先進産業社会での事故・災害被害者の遺体はほとんど出ていないと思う。
 数年前に流出したボイスレコーダーも本書の内容も生々しいが、さらしものになる遺体写真よりも、被害者への追悼の意をかき立ててくれる。そんなふうに考えていたら、ヒロシマ、ナガサキの被害者遺体の取り扱われ方への違和感が余計に強くなってきた。

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