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ワーキングプア時代、家族難民 中流と下流

 「パラサイト・シングル」、「希望格差」、「家族ペット」、「婚活」、そして、「家族難民」と、山田せんせ(と編集者)のキャッチコピーはなかなかのものである。煽る煽る。笑
 「パラサイト・シングル」で、親元に居続ける若者に対し、(結婚して世帯をかまえないため)住宅、耐久消費財の需要減を招来して不景気の元凶となっていると批判したところ、のちに、不景気というより就職難やら労働条件の悪化で、親元に居続けざるをえないんだよ!とあちこちから反論され、いやいや、「パラサイト・シングルの時代」はまだ不景気が深刻化していなかった1990年代前半の若者を対象として書いたんだよ、と苦しい言い訳をする山田せんせ。笑
 『ワーキングプア時代』で、若者の生活困窮の原因を、労働条件の悪化だけでなく、1980年代まで標準的とされていたライフコースの崩壊にもとめているのは、正しい。


山田昌弘,2009,ワーキングプア時代──底抜けセーフティーネットを再構築せよ,文藝春秋.(9.9.2020)



山田昌弘,2016,家族難民 中流と下流──二極化する日本人の老後,朝日新聞出版.(9.9.2020)

万が一、家族に頼れなくなった時、私たちはどうすればいいのか?今の社会保障では、年間20万人以上が孤立死する可能性がある。社会の基盤を揺さぶるレベルにまで未婚化・単身化が進んだ日本の未来に警鐘をならし、家族中心の社会制度が生む弊害と対策を明らかにする。

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