アクセサリー&イラスト作家・悦のブログ

水と空気のきれいな神奈川県秦野から発信!銀・真鍮アクセサリー&イラスト作家『etsuspoon 』です。

空摺って知ってた?

2020年08月12日 | 版画
版画をやりたいのか
版画でなくてもいいのか
ちょっと方向性を考えたくて
1年ぶりくらいに作品の整理をしてみました

ほとんどの版画の作品は
A4サイズの入る茶封筒に
エディション順に入れてあるのですが
ちょっとしたところから
試摺りとか
イメージスケッチとかが出てくる

しばらくみていないと
客観的に見れる気がする

感想は
「結構頑張ってたな、私」

ああ、この頃は半の重ねにハマっていたな、とか
形の面白さだけを色に任せて刷っていたな、とか
ペンでどこまで線が引けるか墨の具合に命をかけていたな、とか
楽しんでいるのがよくわかる

うまいとか下手とか以前の大切な気持ちがいっぱい入ってる

結婚式の時の席次表もプレス機を使って仕上げました

それがこれ↓


わー、影入っちゃった

中側がこんな感じ



こういう、形だけを版で刷るのを「空摺(からずり)」というのだそうです。

当時はそんなの知りませんけど
「エンボス加工」っていっていましたよね。
版画業界でなく印刷業界ですと多分エンボス加工の言い方が優勢

空摺のやり方はいろいろあるようですけれど
木版ではもう江戸時代にも使われていた技法のようです

掘ったところに紙を当てて
硬いバレンや木などでグリグリして
形を写しとったようです

私のこのポットと茶筅は
厚紙で形を切り抜いて
それをもう一枚の大きな厚紙に貼り
エッチングプレス機で刷ったものです

厚紙エンボスの良いところは
強すぎてもあてた紙が破れないこと
紙を濡らさなくても
カラーのケント紙が破れずに
よく形が出ました

写真のものはもう16年ぐらい昔のものなんですけどね
少し形が緩んだ気もするけど
それでも凸凹しているのって楽しい

また作ろうかな・・・