coLinux日記

coLinuxはフリーソフトを種として、よろずのシステムとぞなれりける。

coLinux0.7.3でSlirpを使ってネットワーク

2009-05-17 20:55:56 | インストールと設定
coLinux0.7.3+Fedora10のインストールが終わったので、ネットワークを見てみます。
実は、前回の Fedora-10.bat で eth0=slirp,,tcp:5901:5900 と指定しているので、すでにネットワークにつながっています。

ここで、Slirp は、
Slirp, the PPP/SLIP-on-terminal emulator (http://slirp.sourceforge.net/)のことだと思います。ようするに、仮想的に coLinux と接続されたネットワークの口を作って、それに対して、実際のWindows 側のネットワークと PPP/SLIP でつなぎ、NAT を使って通信するわけですね。

このマニュアルの日本語訳 (http://www.pse.che.tohoku.ac.jp/~hoshi/slirp.txt)もありました。

これによると、Slirp は特殊アドレスというあらかじめ決められたIPアドレスがあります。

 10.0.2.0 Slirpのオンライン設定アドレス
 10.0.2.1 Slirpがプログラムを実行するときに使うアドレス
 10.0.2.2 リモートホストのエイリアス
 10.0.2.3 DNSのエイリアス
 10.0.2.15 SlirpがPCに使うことを推奨するアドレス

coLinux で不要な 10.0.2.0 と 10.0.2.1 は使用できなくなっています。

coLinux の Slirp では、この残りの3つのIPアドレスが、dhcp によって設定されるようになっているのですね。

ここでインストールした Fedora10 の設定も標準で、

# cat /etc/sysconfig/network
NETWORKING=yes
HOSTNAME=localhost.localdomain
#
# cat /etc/sysconfig/network-scripts/ifcfg-eth0
DEVICE=eth0
BOOTPROTO=dhcp
ONBOOT=yes
TYPE=Ethernet
#

になっており、実際 Slirp の提供する dhcp サーバによって以下のようになります。
# ifconfig eth0
eth0      Link encap:Ethernet  HWaddr 00:FF:38:40:00:00
          inet addr:10.0.2.15 Bcast:10.0.2.255 Mask:255.255.255.0
          ........................
# route -n
Kernel IP routing table
Destination     Gateway   Genmask         Flags ................ Iface
10.0.2.0        0.0.0.0   255.255.255.0   U                      eth0
169.254.0.0     0.0.0.0   255.255.0.0     U                      eth0
0.0.0.0         10.0.2.2  0.0.0.0         UG                     eth0
# cat /etc/resolv.conf
: generated by /sbin/dhclient-script
nameserver 10.0.2.3
#

またこの coLinux から ssh で別のマシンにログインした後、

# who
espiya pts/0 2009-05-17 20:20 (winvista)
#

となって、coLinux が動いている Windows Vista のマシンからログインしているように見えます。

Slirp の場合、外部から coLinux にアクセスするためには、ポートの対応付けが必要です。これを指定しない外部からのアクセスはすべて、coLinux には到達できません。対応付けの方法は、

 tcp|upd:外部から送り出すポート:coLinux側が受けるポート[:count]

で、複数指定する場合のセパレータは、/ です。例えば、coLinux で、sshd と httpd を動かして外部からアクセスさせるには、以下のよう指定します。

 eth0=slirp,,tcp:22:22/tcp:80:80

count は、連続番号指定の簡略表記のためのものです。例えば、

 4000:80:2 は、 4000:80 と 4001:81 を、

指定したことになります。サンプルで指定されている、tcp:5901:5900 は、VNC のためのものらしいので、ここでは使いません。

また、すでに Windows がポートを開いていると利用できないようです。

Slirp は、IPアドレスが登録制のところで coLinux を使う場合は最適な機能ですね。coLinux は自由自在に MACアドレスが設定できるので、こうした環境では許されないものですから。

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