しがない公務員の大阪通信

大阪在住、在職の公務員が大阪の過去、今、そして未来を考えます。

平成26年度人事考課自己評価

2015-01-18 | マイ人事考課
今年もこの時期がやってきました、
人事考課。

今年は変更点が特にないのですが、
とりあえず概要を。

大阪市では、
7年前から全職員に対して人事考課を実施し、
その結果を賞与や昇給、昇任等に反映させています。

それまでは、
旧4級職(主務:現3級職)以上の職員に対して勤務評定を行い、
昇任や人事異動に反映させていました。

ただ、
賞与は基本一定額、
昇給は年功に配慮したものになっていたということで、
民間とかけ離れているという上山教授等の指摘により、
職員全員に対する人事考課制度に変更し、
その成績によって賞与額や昇給幅、昇任の材料になっています。

また、
平成24年度までは9月末を基準日として10月に人事考課を行っていましたが、
平成25年度からは3月末を基準日として、
暫定評価として1月に行うことになりました。
(平成24年度は9月末と3月末の2回行いました。)

そのランク分けも、
平成24年度まではは課長代理以上で5段階、係長以下で4段階の絶対評価でしたが、
平成25年度から絶対評価の評価点を基に、
以下の相対評価に分かれます。

S 上位5%
A 次いで20%
B 次いで60%
C 次いで10%
D 下位5%

その人事考課には、まず自己評価を行います。

そこで、
私が今年受けている人事考課の項目と自己評価を紹介したいと思います。
(ここからは公にはなっていませんが、
考課項目については情報公開の対象ですし、
自分の自己評価は私のことなので特段差しさわりはないと思い公表します。)

私の評価をここで公表するのは3回目になります。
(平成24年度はこちら
 平成25年度はこちら

人事考課は、
各項目を5点満点で評価し、
その平均点でランク分けがされます。

点数の付け方は以下のとおりです。

5点:当該職務・職階の期待レベルをはるかに上回った(数値的指標150%以上)
   着眼点に示す行動が十分とられており、上位の職(級)においても十分対応可能な仕事ぶりである。
4点:期待レベルを上回った(数値的指標125~149%)
   着眼点に示す行動が的確にとられており、他職員の模範となっている。
3点:期待レベルに達した(数値的指標100~124%)
   着眼点に示す行動がとられており、業務を円滑に遂行している。
2点:期待レベルを下回った(数値的指標50~99%)
   着眼点に示す行動は見受けられるが、円滑な業務遂行に至っていない。
   上司が指導の機会を設けなければならない水準。
1点:期待レベルを大きく下回った(数値的指標49%以下)
   着眼点に示す行動をとられていないことが多く、業務に支障をきたしている。
   日常的に上司が指導の機会を設けなければならない水準。
(評価点間に属すると認められる場合については、
その中間点の点数(4.5点、3.5点、2.5点、1.5点)とすることができる。)

それでは考課項目と自己評価点を見てください。

○業績・仕事の成果(配分25%)
 <着眼点>担当業務を正確かつ効率よく処理し、業務目的の達成と円滑な遂行に貢献したか。
      疑問や問題意識を持ち、状況を把握するとともに、妥当な判断を下したか。
      常に仕事の手順や段取りを考えて行動し、一定時間内に対応することができたか。
      (この項目のみ、係長以上は目標管理制度の点数を記入します。)
 <自己評価>2.75
       目標管理制度の仕組みについてはこちらを見ていただくとして、
       同じ所属でも「変革」がある担当とない担当では、
       ここの評価点に差が生じ、
       その差が相対評価の区分にそのまま反映されるってことですので、
       ここで公平さが欠けるような気がしてなりませんが、
       これが今の市政方針ですのでしかたがないですね。

○業績・表彰実績(加算項目)
 <採点方法>市長表彰受賞(職員提案制度における最優秀・優秀・優良賞受賞等)→0.2
       所属内表彰制度に基づく所属長表彰受賞→0.1
 <自己評価>なし
       表彰制度についても、
       なんか公平さに欠ける気がしてなりません。
       正直言って賞与に反映させるのはいいとして、
       本給、つまり生涯賃金に影響させるのってどうなのっていうのもあるのですが、
       ただ、このことを深く考えると、
       ここで加点される業務について過度の評価をしなくてもいいってことにもなりますので、
       そこで評価者がきちんとバランスを取らないといけないってことなんでしょうね。

○能力・市民志向(配分10%)
 <着眼点>法令を遵守するとともに、「市民の要請(市民のニーズ)」を正しく理解し、
      これに応えるよう日々の業務にあたっていたか。
      来庁者や市民に対して丁寧かつ公正・公平、誠実な態度で応接していたか。
      常にコスト意識とコンプライアンス意識を持ち、時間・経費面での効率性を意識し、
      かつ公正な職務を遂行できていたか。
 <自己評価>2.0(達成度65%)
       正直言って、窓口業務をするようになって5年目にもなりますし、
       公務員歴21年目だというのに、いまだに相手の感情に感化されることがあるんですよね。
       そこを直さないといけないと思いつつ、今年はこの自己評価としました。

○能力・企画立案力(配分10%)
 <着眼点>様々な情報分析のもと的確に課題を掌握し、問題解決に向けた実現性ある提案をすることができたか。
      与えられた課題について問題点を分析・把握し、定められた期間内に計画を策定することができたか。
      市民の目線・全庁横断的視点・費用対効果等、広範的で独自の観点から企画立案することができたか。
 <自己評価>2.5(達成度75%)
       日々の業務の改善がこの能力にかかわるかは微妙なところなんですが、
       仕事を円滑に進め、市民の不利益をなるべく少なくするようなことを考えていくことも、
       この能力の一つなのかなと思いつつ自己評価をつけています。

○能力・理解説明力(配分10%)
 <着眼点>物事の意味を正しく理解するとともに、新しい事柄についてもその意味を正確に理解できていたか。
      業務の目的、内容、自己の役割を的確に認識・把握し、適切な説明を行えていたか。
      組織の方針や目的等を論理的に説明するなど、相手方の理解・納得を得るような折衝を行えていたか。
 <自己評価>2.5(達成度80%)
       ここは市民に対するものと部下や同僚に対するものがあると思います。
       市民に対するものについては、
       法令をきっちり説明したうえで認識していただければいいと思いますので、
       まぁやっているかなって思っています。
       (必ずしも納得させる必要はないですからね。)
       そういう意味ではまあできているかなと思いますが、
       部下に対するものは、きっちり納得させる必要がありますので、
       その辺はちょっといただけないかなと個人的に思うところはあります。

○能力・知識等の習得活用(配分15%)
 <着眼点>担当業務に関する知識・技能(関連法規や機器操作等)を十分に理解し、仕事に活用していたか。
      研修等を通じ、必要な情報を収集・調査・研究し、業務に対する理解度を高めていたか。
      市の運営方針や運営状況を理解し、職務を遂行していたか。
 <自己評価>3.0(達成度100%)
       一般的な知識はしっかり身に着けているつもりですし、
       それを生かせていると思っていますので、甘めにこの評価としました。

○組織運営・管理力(配分5%)
 <着眼点>担当業務の進捗状況を常に把握し、状況に応じて的確な指示が出せていたか。
      部下からの提案・意見を引き出し、柔軟に活用することができていたか。
      組織目標と目標達成に向けた具体的な方針等について、組織又は関係職員に浸透させることができたか。
 <自己評価>2.5(達成度75%)
       今年は1年間を通じてやってきましたので、基本的にはできているんじゃないかと思い、
       この評価に落ち着きました。
       ただ、部下のマネジメントがきっちりできているかというと、
       どうなんだろうって思うのですが、この評価じゃなくってことかなと思います。

○組織運営・指導育成力(配分10%)
 <着眼点>人材育成の重要性を認識し、職務遂行を通じた指導等(OJT)による人材育成に主体的に取り組んだか。
      後輩や部下職員の能力・適性に応じた指導・助言等を行い、人材を育てる職場づくりに取り組んでいたか。
      不祥事根絶の強い意思のもと、部下職員の公務員倫理の保持・徹底を図っていたか。(係長以上)
      部下職員の勤務実績について公正かつ客観的に評価し、その結果についてできていたか。(係長以上)
 <自己評価>2.0(達成度60%)
       なんでいまだに4点目があるのかがわからないのですが、
       そこを除いての評価となると結局こうなります。
       ツイッターでも度々登場している「先輩部下」のマネジメントができていないので、
       自己評価としてはこうせざるを得ないでしょうね。
       その部分をどうするかは、上司である評価者の考え方一つで変わるでしょうけど...。

○組織運営・協調性(配分5%)
 <着眼点>周りの職員と十分なコミュニケーションを図り、円滑な組織運営に貢献できていたか。
      担当以外の業務であっても、組織の現状やその業務の状況を理解し、協力できていたか。
      周りの職員とお互いの業務に関連する情報や意見の交換を行うなど、組織内の状況把握に努めていたか。
 <自己評価>2.0(達成度70%)
       きっちり仕事の連携ができているかってことなんですが、微妙ですね。
       昨年に比べると連携がきっちりできていない部分が増えている気がします。
       そんな感じの達成度をつけてみました。

○組織運営・規律性(配分10%)
 <着眼点>職員としての自覚と認識を持ち、服務規律を遵守するとともに、
      上司の指示・命令に従い誠実に業務を遂行していたか。
      職員のモラル向上を図るなど、職場秩序の維持・向上に努めていたか。
      自らが全体の奉仕者であることを常に念頭に置き、公務員としての信頼を失うことのないよう、
      社会規範に従った規律ある行動をとっていたか。
 <自己評価>2.5(達成度80%)
       3点目がきっちりできているかでここの評価が決まるような気がします。
       「市民志向」と内容的にかぶってしまうので、
       その評価が低いとこの評価も下がってしまいますね。
       ただ、服務規律は基本守っているつもりですのでちょっと高めです。
       (ツイッターの言動がどうやねんって言われそうなんですけどね。)

●自己評価による評点 2.5125

まあなんちゅう小数点以下の数なんでしょうね。

ただ、
これが順位をつけるときにかなり重要になるわけですから、
侮れなくなってきますね。

そんなことは置いといて、
昨年より高い自己評価になりました。

今にして思うのですが、
同じ2.5点でも、
達成度99%と75%ではえらい違いなのですが、
そこんところはあまり関係ないんですよね。

そこんところもきっちりしないと、
公平性っていう意味で納得できなくなるんじゃないのかなって、
個人的に思いますが、
これが今の大阪市政の方針ですから仕方がないですよね。

これで提出しまして、
課長級が1次評価者として採点し、
課長級の採点を基に部長級が2次評価者として採点します。

ここからが相対評価に移る前の作業として、
所属長(人事担当)が各課・グループの業績等から2次評価者の評点を調整したうえで、
人事担当がランク分けをして決定します。

そのため、
各課の評価のバランスが悪かったりしたとしても、
所属長が調整するのでより公平になりってことになります。
(まぁ人事担当課は高めになりそうな気がしますが...。)

あと、
業績を見るということで、
区役所の場合はいわゆる「ミシュラン調査」の星もかかわってきます。
(特に課長級以上は副市長調整なので、星の数での差が如実に出ることなんでしょう。)

今年も自己評価は終わりなのですが、
評価者の仕事が来週やってきます。

部下の自己評価をもらって、
自己評価の面談をし、
1次評価をするのですが、
仕事をしながらこのことをするのもまた大変です。

実は、
人事考課も仕事のうちですが、
普段の仕事をしながら作ったり、
評価したりしないといけないわけで、
人事考課の作業のための超過勤務手当はありません。

だから私の場合は、
自己評価は家にシートをメールで送って、
作っているわけなのですが、
さすがに部下の評価シート(自己評価が入ったもの)をメールで送るわけにはいきません。
(それこそ個人情報流出につながります。)

かといって、
時間中に、
目の前や横に部下がいてる中で評価シートをカチャカチャとするわけにもいきませんので、
残業代は出ませんが、
仕方なく部下が帰った後にやることになります。
(民間では当たり前なのかもしれませんが...。)

そんな愚痴を言いつつ、
明日から部下の評価作業に入ります。

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