ecmo に対しそもそも最初からアルガトロバン使っちゃおうぜ、というPSMの観察研究です
https://ccforum.biomedcentral.com/articles/10.1186/s13054-021-03581-x
自発呼吸がある時のDynamic Complianceは吸気努力を加味せず、肺のmechanicsを評価しないと考えられると思います。しかし、PSVにして吸気poseすればdynamic complianceでも意味のある値が出るじゃん!という文献です。https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00134-018-5311-9
解説をつけますとPanel AはPSVで吸気poseすると、吸気努力が終わった時のPplatがベースより上がり、現在の換気量を得るのに必要な真のdrivingP(吸気努力を含めたdrivingP)がわかります。Panel Bは同じ症例でサポートを増やして吸気努力が弱くなり結果として同じ換気量が得られた場合のケースです。やはり吸気poseするとPplatは同じ値となります。最後にPanelCはPanelAと同じ時の吸気努力で、呼吸器サポートはPanelBと同じ時の話です。
PanelCが一番換気量が多いのは、PanelBより自発呼吸が大きく、PanelAより呼吸器サポートが大きいからです。そこでPplatを測定すると、吸気努力が終了したタイミングのPplatはPanelAやPanelBよりも高く、実際のdrivingPは C>A,Bであることがわかります。先日のMeritでESICMコースを解説してくれた時のはなしで「Pplatは最後の平行線になったところを使わないといけない」、というのはこういうことだったんですね。
https://jamanetwork.com/journals/jama/fullarticle/2778813先日jsepticでやったrelaxへのletterがでました。jsepticのスライド中の意見とはまた違う観点で書かれてて勉強になります。ところで、VFD(呼吸器非装着生存期間)というアウトカムはICUの研究においては要注意な指標です。
https://www.atsjournals.org/doi/full/10.1164/rccm.201810-2050CP?url_ver=Z39.88-2003&rfr_id=ori%3Arid%3Acrossref.org&rfr_dat=cr_pub%3Dpubmed
https://insights.ovid.com/pubmed?pmid=29227369
EMAで面白かったdiscussion
現在、ahaはACS の否定にトロポニンを発症三時間あけてフォローすること、としていますが、「トロポニンの閾値をさげれば一回でよい」、という内容です。
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/33620444/
retrospective cohortにはなりますが、この研究によるとトロポニン値<0.02というだけで、陰性的中率:99.6%(100%-0.4%)という驚異の結果です。現在、トロポニン全盛時代となっていますが、「漏れなく患者を拾う」という観点ではもはや心電図やエコーは不要かもしれません。(京都大学の公衆衛生の先生の受け売りです。)
Ck mbなんかはもはや出すのは時代遅れ?なんて目で見られてしまいます。ちなみに、こういった分野にありがちな話ですが、日本におけるvalidationは不明です。ですので、日本でも京都大学のグループが多施設研究に動いているらしいです