集中治療関連論文の個人的メモ

論文をすぐに取り出せるようにメモ

driving pressure

2021-10-23 13:12:08 | 日記

自発呼吸がある時のDynamic Complianceは吸気努力を加味せず、肺のmechanicsを評価しないと考えられると思います。しかし、PSVにして吸気poseすればdynamic complianceでも意味のある値が出るじゃん!という文献です。https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs00134-018-5311-9

解説をつけますとPanel AはPSVで吸気poseすると、吸気努力が終わった時のPplatがベースより上がり、現在の換気量を得るのに必要な真のdrivingP(吸気努力を含めたdrivingP)がわかります。Panel Bは同じ症例でサポートを増やして吸気努力が弱くなり結果として同じ換気量が得られた場合のケースです。やはり吸気poseするとPplatは同じ値となります。最後にPanelCはPanelAと同じ時の吸気努力で、呼吸器サポートはPanelBと同じ時の話です。
PanelCが一番換気量が多いのは、PanelBより自発呼吸が大きく、PanelAより呼吸器サポートが大きいからです。そこでPplatを測定すると、吸気努力が終了したタイミングのPplatはPanelAやPanelBよりも高く、実際のdrivingPは C>A,Bであることがわかります。先日のMeritでESICMコースを解説してくれた時のはなしで「Pplatは最後の平行線になったところを使わないといけない」、というのはこういうことだったんですね。 



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