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アカガメ号航海記

週末は、ヨットで気ままにどんぶらこ!

鹿島郁夫『コラーサ号の冒険』

2008年04月26日 | 海本コーナー
鹿島郁夫『コラーサ号の冒険』
1967年 朝日新聞社

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28 ヨットのいいところ、寝るところの心配をする必要がない、燃料代がただ、
29 フランスの海底探検家・クストーの映画を見て、海底の世界にも非常に興味をもった
31 大西洋を横断したヨットの最少記録、ソプラニーノ号、20フィート
33 横山晃、Y-15、スパロー、シーホース
38 蚊取り線香、風見
46 姫路・的形港を出発
47 堀江謙一君が僕のヨットへ訪ねてきた
50 「彼と僕の場合は、すべて考え方が違うのである。たとえば、水タンク一つ例にとっても、僕は、ステンレス製のガッチリしたのを特別に注文し、ヨットにぴっちり合うように作らせた。ところが堀江君が持っていった”タンク”は、、1枚10円で売っているビニール袋だ。」
83 外洋艇で一番事故の多いのは舵の故障
94 なにかまとまった金ができたら、レールの上に乗せてしまえばいい。あとは自然に走りだしてしまうものだ。黒潮丸の永田敏明さん
185 日本は海洋国家と言われておrながら、海を専門にした探検家がいない。
186 ノルウェーの有名な人物学者でコンチキ号の冒険をやったハイエルダール、「日本と言う国は不思議な国だ。日本の役人は冒険というものに対して偏見をもって弾圧しているように、私は思う。冒険は弾圧するものではない、むしろ奨励するものである。」
187 「綿密な計画と体験との上にたって、可能性の限界をおしひろげてゆくのが冒険である」
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鹿島さんは、自分では堀江謙一さんとタイプが違うといっているが、大きく見れば同じタイプだ。
だって、二人とも常人じゃないじゃん!

アミール・クリンク『大航海』

2008年04月26日 | 海本コーナー
アミール・クリンク『大航海』
~南極から北極へ 660日間 ヨットひとり旅~

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14 「その日、ぼくは自分の「時間」の主人だと気がついたんだ。どんな素晴らしいものをもってしても、自分が自分の時間を思うように支配できる喜びには替えがたいね」
33 アーネスト・シャクルトン
52 「45分ごとに起きて、計器類にさっと目をやり、セイルの具合を確かめ、水平線にありがたくない船などがいないかを見て、またもうひと眠りするために枕に頭を沈める。」
59 困難な高緯度地方の世界周航を初めて達成した超人ヴィト・デュマ、レグ二世号
60 「オートパイロットとウィンドベーンの二つは、長距離の単独航海には絶対に必要不可欠なものだ」
62 ワタリアホウドリ、僕が知る限り、もっとも美しく威厳に満ちた存在
70 ドレーク海峡、ジェームスクック、レゾリューション号、アドヴェンチャー号、ベリングスハウゼン提督、ボストーク号、ミールヌイ号、ジョン・ビスコー、トゥーラ号
87 極上のプイイ・フュイッセ、フランス・ブルゴーニュ地方のワイン
99 メルキオール群島、アンヴェール島とヴィンケ島の間のノイマイヤー海峡、ヴィンケ島にちいさなドリアン入り江がある
111 「「大航海」最大の危険は、(中略)、自分の思い通りになるまで、つまり、「完全」を求めて何度でもやり直す勇気とか、そういうものにかかっている。」
115 「意思を貫けるかどうかの最初の試練がこれだった。鉄鋼メーカーがアルミニウム製のヨットのプロジェクトに乗ってくれたのだ。実際のところ、大事なのは、やろうとする意志の中身であって、船の材料ではないはずなんだものね」
116 ノルウェー人、ロアルト・アムンゼン、ユーア号、ため息が出るほど美しい。フリットヨフ・ナンセン、フラム号、これはまたさらに美しい。
119 イプセンの「何事も徹底的にやりぬけ。中途半端や迷いながらではだめだ」という言葉に代表されるノルウェー人の精神
121 スコットの失敗の原因、イギリス流の優越感に基づく傲慢さ
121 スコット探検隊の生存者の一人、アスプレイ・チェリー・ガラードの書いた名著『世界最悪の旅』
122 「アムンゼンは、隊を編成するために借金で首が回らないほどになったが、完全に自分の思い通りにできた。なによりも、情熱に燃える航海者であり探検家であった。ピエール・ロティ著『氷島の漁夫』に登場する「偉大なヤン」のように(後略)」「スコットはと言えば、(後略)」
140 ナショナル・ジオグラフィック・アトラス・オヴ・サ・ワールド
141 天窓の結露、プラスチックフィルムを貼ることで解決
168 アイスバード号、まるっきりばかげたアドバイス
168 今日、南極大陸でヨット用に利用されている停泊地はすべて、この「ダミアンⅡ号」によって発見されたものなのだ
175 「僕たち人間は、用心深すぎたり、将来のためと思ったり、安定した生活を求めるあまり、何年も無駄に過ごしてしまうことがある。本当にやりたいことは何もしないうちに、少しずつ少しづつ死んで行ってるんじゃないだろうか。」
186 この日はぼくの35歳の誕生日。
235 セルジュ・ゲンズブールの曲、「生きながら死にたい」
286 手漕ぎボートによる大西洋横断航海記「CEM DIAS - ENTRE CEU E MAR(海と空のはざまの百日間)、ジョゼ・オリンピオ社、1985年」
287 1991年メルボルン-大阪ヨットレース、クラスB優勝の浅生重捷・梨里ご夫妻、フェルナンド・ペソアの詩、訳・小高利根子
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妥協せずに素晴らしいヨットを作り上げ、ひとりで南極の入り江に滞在。
世の中にはすごい人がいるもんですなぁ。
しかし「どうせ滞在するなら常夏の島のほうがいい」と思ってしまう私は、
やっぱり平凡???

堀江謙一『歩いて海を渡りたい』

2008年04月16日 | 海本コーナー
堀江謙一『歩いて海を渡りたい』
~ペダルを踏んで太平洋ひとりぼっち~

あの堀江謙一さんが、足こぎボートで太平洋を横断!

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16 アポロ11号の月面着陸、その前日にジョン・フェアファックスという32歳のイギリス人が手漕ぎボートで大西洋横断を成し遂げた
22 「足漕ぎボートの設計は高井理さんにお願いした」、飛梅、ベンガル三世の設計者
29 自転車博士、鳥山新一先生
33 「プロペラは、…ナカシマ・プロペラに依頼した。潜水艦のスクリューも請け負うという日本一の専門メーカーだ」
38 「メカはシンプルなほどいい、というのが僕の信条だ」
40 「「航海の安全は、航海をする人の安全に対する知識の量に比例する」というのが高井さんの考えだ。」
46 ボートを不沈構造にした、具体的には船体の前部と後部に発泡プラスチックをつめている
47 ボートの制作は株式会社洋行、手作りのコンクリート製ヨット「秋津洲」
49 手漕ぎボートで太平洋単独横断、ジェラルド・ダボウィル、46歳のフランス人
63 今給黎教子さんのヨット「海連」
64 ハワイ・ヨットクラブ、定宿はイリカイホテル、アラワイ・ヨットハーバー
69 日本初のセイルトレーニングシップ「海星」
71 たか号、武市さんのデザイン事務所で働いていたのが高井さん、「たった一人の生還
75 「牛肉の大和煮は僕の大好物のひとつ」
76 海水造水器
92 ハム(アマチュア無線)
94 「どんなときにも良いイメージを描きつづけることが大切な気がする」
96 アラスカ大学の大滝教授、天気予報のエキスパート
97 ヤカンアイロン
109 畠中さんはヨットの「オケラ号」で有名な多田雄幸さんの「友人で、横浜のほうでオケラという造船会社を経営し、ヨットなどの設計・制作をしていた、畠中さんが亡くなった
111 卵は最低一ヶ月もつ
114 『キャプテン・クックの航海』、何度読んでも面白い
117 『カリブの海賊ヘンリー・モーガン』
121 持ってきたカセットテープは、石原裕次郎、堺正章、井上陽水、越路吹雪、ヒデとロザンナ
133 白石さんは「オケラ号」の多田雄幸さんの弟子
144 リンゴは腐りにくいだけでなく、じゃがいもの保存にも役立つ
156 もってきた本は、「海よ、友よ」(森繫久弥)、「カリブの海賊ヘンリー・モーガン」、「宇宙よ」(立花隆/秋山豊寛)、「海にまつわる物語」(ジュゼッペ・コッポラ)、「路上の視野」(沢木耕太郎)、「ひるめしのもんだい」(椎名誠)、「たった一人の生還」(佐野三治)、「キャプテンクックの航海」、「森先生は本日休校」
157 三十年前の「太平洋ひとりぼっち」のとき、ぼくはアラン・ボンボワールの「実験漂流記」を何度も読み返した。
163 スティーブン・キャラハン「大西洋漂流76日」
173 大阪のヨット「なると」のサカイさん、「ヨットを住まいにして世界各地をゆっくり回るというのは、僕の最後の夢だ」
175 行ってみたい無人島がある。ハワイからずっと南に下った、赤道のちょっと上にクリスマス島という島がある。その近くにその無人島がある。ヨットクラブがあるので、たくさんのヨットがその島に寄っている。…なにかヨットを愛する人の聖地のようで、…
193 昔愛読していた「老人と海」
234(解説 高井理)「あきらめてしまった人は何も得られません」と堀江さんはいう
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やっぱり堀江謙一さんはすごい。
気負わないけど、自分のやりたいことを突き詰めて、
準備して、実行して、やり遂げちゃう。

堀江さんに限らず、ヨットに限らず、
大事なことは同じなんだろうなぁ。

…いくらかでも見習わねば!!!
とりあえずは海本の読書、今年は毎週一冊以上を目標!



松村賢治『見直しへの旅』

2008年04月09日 | 海本コーナー
副題は「ヨット・テケ3世、文明から原始への航海記」。
竹中工務店の設計者であった著者が、同志と2名で、建築や街の本来あるべき姿を模索すべく、ヨットで世界を回った話。
デンマークから運河を通ってヨーロッパを縦断したり、南太平洋の未開の島々をホッピングしたり、とてもユニークな航海記。
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20 「建築の勉強は、われわれにとって一生続くものである。…たった2年間だが、一生のうちで今しかできないチャンスをつかもうとしているのだ。退職休職などちいさなことだ。」
23 「我々は地図やコースの説明図を加えて、なぜヨットでしかも北欧から十環境調査の旅を始めようとしているかを関係者に理解していただくために、かなり大がかりな企画書を作った。」
29 ビアンカヨットの工場は、ランゲランド島の中心地、ラドコービングにある。
36 …何気なく小柳ルミ子のテープを入れた。…涙があふれてとまらない。
40 キール運河はバルト海と北海を結ぶ重要な水路
43 柏村勲、トンガ友の会、
47 ロイヤル・ネーザランド・ローボート・アンド・ヨットクラブ、オランダで最も由緒あるヨットクラブ
48 マイデン、古城の下の運河、16,7世紀頃そのままの顔
58 「運河による旅を一度経験するだけで、あなたは別の交通機関による何カ月もの旅以上に本当のフランスを知ることであろう。」
66 柏村勲『素晴らしきヨット旅行』
68 リヨンまであと150キロのところにあるトレボックという街、KRITERという地のシャンパン
73 アルルの町
77 「団地計画の参考にと欧州各地のニュータウンや大都市の再開発地区のみを回り歩いても、なかなかその奥に隠された何ものかを見つけだすことは難しい。」
81 「もともとヨットというのは、ヒューマンなものである。粗末な施設をみんなで守り、譲り合い助け合って、自分たちの手で管理されているヒューマンスケールのハーバーにこそ、ヨットマンは心の安らぎを得るのである。」
95 「デンマークの居酒屋、ビール「ツボルク」「カールスベア」。デュッセルドルフの「キルシュウヴァッサー」には独特の風味がある。南へ下ってフランクフルト、ミュンヘンへ行けば書ききれぬほどのビールがあるから省略して、ライン川もおブレンツに近くなるとワインが多くなる。…コブレンツのビール「ケニングスヴァッヒア」の味も忘れられない。」
184 「トリニダートの河野さん一家は日本のオーシャンゴーイングヨットにとって、カリブの補給基地のような役目を果たしておられる」
202 クジラ、21フィートJOG「パイオニア号」の天尾さん、「コラーサ号」の鹿島さん、「白雲号」の榊原さん、「シナラ号」の天尾・武市氏のグループ、「そらとぶあひる号」。
206 「ひねもす2号」の林・本荘・国重さん、「あほうどり2世号」の青木さん、ガラパゴス諸島のサンクリストバル
215 「これからヨットで地球を回ってみようと計画なさる方に忠告したいのは、少なくとも三年はかけてくださいということだ。」
231 ジョンギルバート『探検の世界史』
234 タヒチの西方三十キロのモーレア島、映画 南太平洋の舞台
251 とにかくスバの街は活気にみなぎっている。
260 「わがテケ3世では野菜の保存に素晴らしいアイデアを見つけた。朝のドンゴロスに入れ、風通しの良いデッキに吊るしたのである。もちろん陽も当たるし海水もかかる。しかしその中で新聞紙にくるんだキャベツは一か月持ち、ダイコンはしなびても「一夜漬」の味で結構食べることができた。生卵もあの熱帯地方で一か月は何もせずに保存できた。」
」270 「リブ号」の小林則子さん、運河の情報集めなどでお世話になっていた懐かしい声

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ヨットの技術的なこと、嵐のことがほとんど出てこない。
こんな風にヨットを「交通手段」として使って、いろんな街を見物したい。
ヨーロッパではいろんなビールも呑めそうだし、南太平洋では素潜り三昧の生活が遅れそう。
こんな旅が理想!


K.アドラード・コールズ『ヘビー・ウエザー・セーリング Vol.1』

2008年04月04日 | 海本コーナー
なんともストレートでワイルドな書名!
ヨーロッパでは「荒天下のシーマンシップのバイブル」といわれる名著らしい。
とりあえず、読書欲をそそられたので読んでみました。
が…

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4 ヨット雑誌「Yachting World」「The Yachtsman」
7 ヨット雑誌「Yachting Monthly」
8 ヨット雑誌「Mortor Boat and Yachting」「Oceanus」
18 フランスのクルージングヨットマン、ベルナンド・モアティッシェー著「Cape Horn:The Logical Route」
19 ヴィト・ドゥマス著「Alone Through the Roaring Forties」
26 RORC、ロイヤル・オーシャン・レーシング・クラブ
27 アラン・ワッツ著「Wind and Sailing Boats」
28 サー・アレックス・ローズ、サー・フランシス・チェチェスター
37 「ヘビー・ウエザー」とは、ブローを交えたゲールで、風力が50ノットを超えるもの
45 「ゲール」とは、平均風速でいって、30から40ノットというところが一様に保たれる強風
46 28~33ノット:ニヤー・ゲール(英)、モダレイド・ゲール(米)
46 34~40ノット:ゲール(英)、フレッシュ・ゲール(米)
46 41~47ノット:ストロング・ゲール(英)、ストロング・ゲール(米)
46 48~55ノット:ストーム(英)、ホール・ゲール(米)
52 ヒーブ・ツー
74 「時間の不足と艇をできるだけ早くホーム・ポートへ持って行きたいという二つのことが、無理をして悪天候にとらえられるクルージング・ヨットマンの最も多い原因となっている。」
99 「プーピング」:波が船尾の上に覆いかぶさる場合、波が船をプープしたという
103 「プーピングを回避するには、艇は、そのスターンに大きな浮力を持っていなければならない」
103「この例でも、再び実証されたのが、強風に捕捉される原因のうちで、もっとも頻繁に見られるものは、休暇の終わりを目前にしての、時間の不足というやつである。」
126 「ライ・ア・ハル」:セールを降ろし、ベアー・ポールにして、ティラーを風下側にラッシングして流す"ライ・ア・ハル"の状態
146 ヨット雑誌「Yachts and Yachting」 
208 「ライング・ア・ハル」:セールをすべて降ろしてキャビン内にしまい、ティラーを風上側へ縛って強風荒天を漂いながらやり過ごす方法
211 「絶対に避けるべきは落水であり、この点から考えれば、パーソナル・ライフ・ラインとハーネスは、有効な危険防止策である」
232 「イン・アイアン」:艇がラフィングして、風位にたってしまい、左右どちらのタックにもうつれない状態
522 訳者 鈴木雄彦
524 著者 K.Adlard Coles、Cohoe、CohoeⅢ、CohoeⅣ

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読んでみたら、書名のとおり「嵐」「嵐」「嵐」…。
文と言う文がすべて「嵐」のアラシなので、途中からこっちまで疲れてきた。

「名著」のはずだったけど、「猫に小判」状態でした!
5年後には、「バイブル」になるかな???


山下健一『太平洋は学校だ』

2008年04月01日 | 海本コーナー
副題は、いたって平穏な「家族四人ヨット太平洋一周 3年2ヶ月の記録」。
無名?の著者は、もちろん冒険家でもヨットレーサーでもないし、装丁も地味な感じ。
で、最初は何気なく読み始めた。
しかし、しかし…。

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10 「十年本気で準備する気でやれば、遠くて見えなかった夢も、ときに早足で近づいてくることを、僕たちは知った。」
11 「貿易風や海流に逆らわず、ハリケーンと台風シーズンを避けることなどを念頭に計画を立てると、だいたい三年くらいの期間で太平洋をぐるっと一周することになる。」
21 「日本を代表するヨットウーマンの今給黎教子さんのやり方を参考にキッチンタイマーをセットして、十五分に一回他の船がいないか外をチェックし続けた。 」
29 「結果的に……君は海に出る。僕はそう思うよ。」
29 「熱々のカニ鍋をごちそうになりながら、片嶋さんやかれの仲間たちと語り合った。南太平洋で腰痛のため動けなくなり何ヶ月も見知らぬ現地の人に助けてもらったケンチャンこと山脇さんや、日本人女性として初の太平洋単独往復航海に成功した今給黎教子さん、そして僕と同時期にアラスカへ向けて出航を予定しているデビットさんファミリーとも会うことができた。」
33 「へんなデカイ波を食らう前にメインセールを完全に下ろし、一番安全な方向に進路を変えなければ、今度はどんな衝撃を食らうかわからない。」
36 「僕はストームジブを張ったまま、波のタイミングを見て舵を返し、ヒーブーツーと呼ばれる教科書どおりの荒天運用の態勢に入った。すると船は、柳に風で大波をやり過ごし、格段に楽になった。」
49 インサイドパッセージ、「ここからカナダのバンクーバーまで、延々1600キロに渡り、複雑な他島海と峡水道からなる”野生生物の宝庫”のような海の旅が、始まろうとしている。」
51 グレーシャーベイ国立公園の管理事務所のあるバートレッドコーブ
58 「星野道夫さんの著書『旅をする木』のなかに、「赤い絶壁の入り江」という物語がある。」、赤い絶壁のあるバラノフ島。
64 ケーキという小さな村の桟橋、フランク&リンダ
70 大都会からロッキー山脈の原野へ移住した一家の生活を描いた『アドベンチャーファミリー』、『クストーの海底世界』シリーズ、フランス映画の『子熊物語』、
『七つの海のティコ』
79 ランゲル島、小さいけれど清潔な感じの街。
89 「夢は語れ…。」
91 オリハルコン、ジャヌー35ワンデザイン
91 手塚治虫『海のトリトン』
92 広島のヨット造船所「風の子」
93 廿日市セーリングクラブ
96 クライミングの大師匠、林泰英
100 「自分には何が向いているのか…」「自分には何ができるのか…」、「人間は中途半端だからこそ、強い思いや憧れがわき上がる。」
127 「もし海に嵐がなかったら、君は海にでないでしょう」
132 ミスティーフィヨルドのウォーカーコーブ、一気に海から1500m立ち上がっている。
134 「ランゲルもだけど、星野道夫さんのゆかりの人とよく縁がある。」、ウィリー、映画『地球交響曲(ガイアシンフォニー)』
134 星野さんの本『森と氷河と鯨』
149 「それにメキシコは素晴らしいクルージングエリアというのを知らないのか?」
151 外洋航海のパイオニア、ブッシュネルさん
158 「…年間140日以上山に入っていたため、旅費や道具代がまったくついていかず、学校の弁当代をそのままへそくりし、クラスメイトたちの弁当のおかずで腹をふくらませていた。親からもらった洋服代はもちろん、修学旅行もキャンセルし、積立金は新しい登山靴に化けた。帰りの切符代がないまま、二度ほど北九州から大山行きの夜行列車に飛び乗ったこともあった。腹は減っていたが、山の門はいつも僕にひらいていてくれた。」
162 「学校の教室では、感性の柔らかい時期に生徒を「夢の代わりにテストの点数を、わき目も振らず追いかけなければならない」というレールに乗せていく。そして、卒業するころには、これが当たり前の社会で、そして地球全体の常識であるとと頭で理解する土台ができる。」
163 「もしお前の心から夢が生まれたら、大切に育てるんだよ」
168 メキシコのエンセンダ、フィッシュマーケット、マリスコス
188 ラパスの沖合に浮かぶ、エスピリトゥサントというワイルドな無人島、ヨットで訪れるには第一級の無人島、シーライオンと泳ぐことができる
197 パラダイスビレッジ、寄港先での空手
198 「パラダイスビレッジは、典型的なリゾートにもかかわらず、長距離ヨット乗りの間で評判の高い安心できるしっかりしたハーバーだ。」、「…このマリーナから3000マイル先のマルケサスへ、ここで準備を整えてから旅立ってゆく。」
203 「いや~、一回財布が空になってごらんよ、楽になるよ」
211 「雨が来ると体にもやい結びをしてシャンプーを持ってコックピットに出ます。」
243 「日本では世界や太平洋を回るヨットはとても少ないが、それは日本が特殊だといってもよいだろう。」
244 「タヒチの環礁の内側で、いろいろな国旗を掲げた自分と同じような外洋ヨットをある日数えてみたことがあった。僕の眼の届く範囲で400隻以上。」「…家族づれのヨットも珍しくない。行く先々で、国際色豊かな子供同士の交流も盛んだ。泊地ではVHF無線でのロールコールで、子供とハイキングだの、洞窟探検だのと、いろいろなヨットが代わる代わるレクリエーションを企画している。」
250 「僕たちがニュージーランドまで来た理由は、「アラウンドアローン」という単独世界一周レースの途中でニュージーランドのタウロンガに一か月寄港する船と人を、子の目で実際に見たかったからにほかならない。」
262 「…船体には<スピリットオブユーコー>の文字、日本から唯一参加している白石康次郎さんの艇だ。」
265 「う~ん、でもうちはお金もちじゃないの」「強い思いがあれば、お金はついてくるんだよ!!」
273 シーガルネットやオケラネット
285 山下健一 1963年生まれ、広島県の三倉岳の麓に住む
2006年4月、初版第一刷発行
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この本を読んでよかった!

著者の山下さんのようなダイナミックな選択はできないと思うけど、
それでも、そのシンプルで正直な生き方に感動。

「感動は、自分が変わることで人に伝わる」。
長年、Myヒーロー?でありつづける「星野道夫」さんの本にあったこの言葉が、もう一人のMyヒーローである「白石康次郎」さんと、この本の中でつながった。
なにか、世界が開けていくような気がしました。はい。
ヨットやっててよかったなぁ~。

朝日新聞社会部「いのちの海」取材班『ヨットが呑まれた』

2008年03月27日 | 海本コーナー
外洋ヨットレースに出場した「たか号」が遭難し、。
乗組員7人のうち1名が25日後に救助された。
この事故について、朝日新聞紙上に掲載された特集記事をまとめた本です。
新聞記者がまとめただけあって、事故の状況が、広い視点で、客観的に書かれています。

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7 トーヨコカップ ジャパン→グアムヨットレース’92、「たか」号、佐野三治
17 野本謙作「春一番」、厳しい海でも安全を保ちうる復原力消失角は「140-150度は必要」と目安を立てている。
20 気象庁によると、海では100波に1つは1.6倍の大波が、1000波に1つは2倍近い「一発大波」が打ち寄せるという。
56 NORC副会長の大儀見薫さんは「一般的には船を捨てるのは最後の手段。水船になっても水をかき出して復旧を図るべき」という。
108 松田宏也『ミニヤコンカ 奇跡の生還』
148 漁師の間では「八丈の東はおっかない」といわれているという。「潮の流れと違う風が吹くと、波が立つ。考えられない波になる。」
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事故って、他人事。
普通は、まさか自分が当事者になるなんて考えないもの。
でも、その油断が事故の種。
海は怖い。
この本を読んで、最近ちょっと海を甘く見てるかな?と、
気が引き締まりました。

小林則子『リブ号の航海』

2008年03月26日 | 海本コーナー
ヨット経験の少ない女性が、職場でもあるヨット業界誌仲間の後押しで太平洋横断レースに参加し、完走した話。
こっちも外洋航海の知識がない(あたりまえだ)ので、親近感がわくなぁ。
では、本書のキーワードメモです。

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8 戸塚宏、ウイング・オブ・ヤマハ号、マーメイド号、堀江謙一、サンバードⅥ世号の武市俊
12 ここサンフランシスコ港付近では、東に17度もの偏差がある。つまり、コンパスの指す「北」は、じつは北極よりも東に17度もふれているわけだ。
24 わたしの所属しているヨット・グループ「ケロニア」のメンバー、矢島和夫が差し入れてくれたもの、化学暖房剤
27 …船がない。「何とかなる。俺が捜してやる。」・・・お金もない。「船さえ見つかれば、何とかなる。」…航海術も知らない。「すぐできる。おれが教えてやる。」・・・太平洋なんて、とても走れない。「ラクなもんだよ。貿易風帯の航海、こんな快適なものはないんだぜ。」・・・シングルハンドなんて、経験もないし。「平気、平気。だれだってやってるじゃないか。大丈夫。」
74 横須賀の焼き鳥屋「その」の臼井ママ
77 オケラグループが親しくしている金田湾
77 第一。体を冷やさないこと。第二。デッキでは必ずヘルメットをかぶること。第三。作業中は必ずライフ・ベルトを使用すること。柴又ウェア。
89 アメリカで買い込んだコアという名のビール、味のうすいさわやかな感じがとてもいい。
90 オケラの多田さんも同類で、ビールを網に入れて船尾から海に沈めて冷やし、その時の適温が水深何メートルであるかを無線で知らせてくれる約束になっている。
91 武田陽信さんの「簡易天測法」
94 ベートーベンの「月光」
97 自作の小型ヨット、ガメツヤⅡ世号で太平洋を単独横断してアメリカのヨット向上で修業を始めた竹内三好さん、アラメダ
103 クロイツェル「ソナタ」
104 北杜夫「どくとるまんぼう航海記」
105 ドラム缶ヨットで太平洋横断を試みたプランクトンの金子健太郎さんも、簡易天測法を学んだ一人だ。
107 三浦・金田湾の福寿寺の杉山住職
109 シーボニアの桟橋といえば、日本のクルーザーにとって望みうる最高の場所である。
109 ニュージャパン・ヨットの瓜生昭一さん兄弟は、ハーバーへ工具箱を持ちこんでウインド・ベーンを取り付け、船体の一部を切り取り、計器類やウインチの取り付けを引き受けてくれた。
110 つまり、ヨットのトイレほど使い物にならないものはない。
112 「海上の道」、ベルヌ「海底二万マイル」
115 信天翁Ⅱ世号で世界一周した青木洋さん、おおすみ号で日本一周した鶴背昇さん、マーメイドⅢ号の堀江謙一さん、銀狼号で世界一周の牛島龍介さん、そらとぶあひる号で世界一周をした能崎知文さんたち、テケⅢ世号で欧州~日本を公開した松村賢二さんたち。
125 ドビュッシーの「海」。彼の音楽は官能的だ。
135 コンラッドの「青春」
139 何という骨惜しみのない、手数の多さだろう。彼らには、海に対するとき、つまらない仕事というものはないのだ、ということを感じる。
145  新美南吉の詩「島」
158 志ん生の語りで「らくだ」をきいた。バースに腰かけて、一人で大声をたてて笑った。
167 田端義夫のマドロス歌謡集をかけている。こういうときには、クラッシックなどよりピタリと決まる音楽だ。
185 倍賞千恵子の歌で日本の歌曲を20曲くらい聞く。…「城ヶ島の雨」の歌を聞いていると、出港前の準備の時を思い出した。
193 南鳥島…ジョン万次郎たちが土佐から漂流し、あほう鳥をとらえて生命をながらえた島だ。
199 ラロのスペイン交響曲
218 シー・シャープ号で、1967年に横浜からサンディエゴに渡った米国のシャーロン・アダムス夫人
225 亀谷彰夫さんから「ヨットの上でものを食べるには、お酢を持って行きなさい。変化がつくし、食欲と健康に万能ですから。」と勧められたからだ。新橋の北海道料理酒場「石狩」を経営
233 ドボルザークのチェロ・コンチェルト
239 湘南の江の島~自作の小型クルーザーで郷里の沖縄まで帰郷した地元の青年、安次富正春さんのことだ。15フィート、郷里の故郷をめぐる社会的な状況
253 (後記)小島敦夫、オーシャンプレス社
資料 1975太平洋横断単独レース成績 1戸塚宏、2武市俊、3堀江謙一、4多田雄幸、5D・ホワイト、6小林則子、7Kヘイナー、-J.M.ビダル

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小林さんは私の両親と同年代。
まだヨットに乗っているのかなぁ。

先週、ヨット関係の飲み会に行ったとき、クルーザーに乗っている大先輩から、「(高齢で)いつまで乗れるかわからん。せっかくのフネとバースがもったいない。クルーザーの乗り方を仕込むから、ゆくゆくは後を継がんかね」という、ありがたくもヘビーな申し出を受けた。
…これまでいろんなヨット本を読んできて、自分のなかで「いつかはクルーザーに乗る」と漠然と思っていた。直感的に「いつか」が「いま」だと思った。
が、こんなにも早くその時がくるとは…。
しかも、小林則子さんのグループと同じハーバー、小林さんに会えるかも!(まだヨットに乗っていれば)
大袈裟にいえば、これが「運命的出会い」かなぁ???

でも、クルーザーとディンギー、両方はできないなぁ。
ミサキグチへいくと、エノシマにいけない。
ここへきて、愛艇アカガメ号危うし。
行く末はいかに!!!

大島幸夫『勇気に風を』

2008年03月20日 | 海本コーナー
1987年の毎日新聞に載った、新聞連載ノンフィクションをまとめた単行本。
1987年3月21日から5月にかけて行われた世界初の太平洋横断ダブルハンドヨットレースにかかわったセーラーの話。
その中に、憧れ?のセーラー「多田雄幸」をはじめ、どこかで名前をみたような・・・という方々が載っている。
そのなかに、数年前に私がたまたま沖縄で開かれた「島嶼学会」に参加したときに名刺をもらった、楽しいおじさん「やっちゃん」⇒「鍬方志郎」さんも載っていた!こんなすごいヨットマンだなんて知らなかったなぁ。

几帳面な人、おおらかな人。いろいろ。
ヨットは懐が深い!

またキーワードを忘れないよう書いておきます。
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7 シレナ 大儀見薫、1987年ヤマハ大阪カップ・メルボルン~大阪ダブルハンドヨットレース、波切大王
8 「人生は一度きりです。自分のテーマを大事にしたほうがいい。」
21 ニュージーランド指折のヨットデザイナー、ブルース・ファー
23 三重県大王崎の波切漁港
48 「「忙しい」は、心を亡くすと書くぐらいですから」
54 オークランドは南太平洋とタスマン海にそれぞれ通じる入り江に挟まれたニュージーランドの表玄関である。
62 「素晴らしきヒコーキ野郎」
64 タサキシンジュ・やっちゃん、鍬方志郎
64 多田雄幸、斉藤茂夫、コーデン・オケラⅦ
64 外科医、岡本瀬、渡真利将博、ドクター・ライ
70 堀江謙一、ベンガルⅢ
71 エドワード・ヒース 『ヨットと我が人生』大儀見薫訳
72 フランシス・チェチェスター、ジプシー・モスⅣ「人生が充実するから」
80 堀江が出発する3か月前の同じ年二月、こちらも単独で太平洋を渡ろうと、九十九里浜の片貝海岸から沖に出たもう一人の冒険青年がいた。ドラム缶と角材の組み合わせによるイカダ船「ムー」に乗った東京の金子健太郎である。
85 ハリー・ビジョン『アイランダー号』
102 岡本篤『ぼくの太平洋大航海』、チャップリンの名画「街の灯」「ライムライト」
128 デニス・コナー『カムバック・復権への闘い』
129 1975年太平洋横断シングルハンドレース、小林則子、リブ号
129 1987年タニア・アビーが史上最年少の世界一周単独航海を達成
130 1988年ケイ・コティー、女性初の世界一周単独無寄港航海、ブラックモアズ・ファースト・レディー」
140 やっちゃん、鍬方志郎、瀬戸内の「母と子の島」島長
155 チタ、ジョン・フォード監督の海洋スペクタクル映画「ハリケーン」
180 どんがめⅧ、渡辺修治
186 酒呑童子、斉藤実
208 多田雄幸、オケラ・グループ、グレンミラーの「ムーンライト・セレナーデ」
210 音楽映画「真夏の夜のジャズ」、セロニアス・モンク「ブルー・モンク」、ニューポートの色鮮やかなヨット風景
214 「どこまでも誠実な人だったねぇ。」と、今は亡き植村を惜しむ多田は、エスキモーに愛されていた植村から、まず目で話ができるようでなければだめですよ、と聞いた言葉が忘れられない。
216 駒澤大学参禅の会
217 彼が奏するサキソフォンの一曲は、R・ロジャースの「南太平洋」から「魅惑の宵」、海上生活者「斉藤茂夫」
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鍬方志郎さんにもらった名刺には「海の旅人」とあった。
その意味?背景?がわかっただけで、この本を読んでよかった。
つぎは海で会いたいなぁ。




ロバート・グールド『北極圏ヨットの旅』

2008年03月08日 | 海本コーナー
今回は、
アメリカの医師が、長期休暇をとって家族と大西洋を巡る航海記でーす!

◆ロバート・グールド『北極圏ヨットの旅』~大西洋一周帆走記~
 North Atlantic Odyssey
 山村宜子訳(心交社)


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48 英国海軍省発行『世界の海路 ocean passages for the world』には、帆船に適した各種ルートが載っている。
57 (ヨットに関連する本)ロビンソン、スチュマー、ストリート、ヒスコックなどの作品
57 リトル・ダブ、ロビン・リー・グレアム
63 (納期を守らない造船所に対して)「私はその時穏やかな催促の仕方を覚えた。造船所に住みこんで、帆を早く完成させるためになにか手伝うことはありませんか、とひっきりなしにたずねるのだ。」
68 (目的の港の方向を見失った際)「この失敗を避けるには、わざと一方向に少しそれる形で進路を取るのもよい方法だ」
70 「長年そのデザインに憧れていたブリストル32を買った」
87 天測航法につかうなら、H.0.249換算表はH.O. 229より簡単
91 ニュー・ハンプシャー州イースト・ロチェスターのマリナーヨット社が建造したマリナー47
92 O.C.40、アルデン44、ブリストル45.5
126 「昔バイキングの隠れ家だったソグネフィヨルド、ゲイランゲルフィヨルド、ロムスダルスフィヨルドなどは、現代においても冒険と探検の峡谷だ。今日このような奥地に住む人々の多くは漁業や農耕による質素な生活を営んでいる。」
126 「アメリカ国内で手に入れた酔い止め薬はすべて効果がないことがわかった。…しかし、ボルチモア港で初めてスチュローゲン(シナリジン15mg)のことを聞いたのである。イギリスのジャンセン製薬で製造販売されているこの抗ヒスタミン剤は、乗り物酔いの薬としてヨーロッパ中に出回っている。…1800kmの間、誰も気分が悪くならなかった。まるで奇跡だった。」
135 古代バイキングの都、トロンヘイム
138 エドバルド・グリーグ、「ペールギュント組曲」「ノルウェーのメロディ」
151 「クリスチャンスンで知り合いになった人々は私たちが訪れるべき場所として、口々にゲイランゲルフィヨルドやソグネフィヨルドの名を挙げた。」
158 「外国の港に入ったとき、いちばんうれしいのは地元の人に街を案内してもらうことだから、私たちにもそれをしてあげたいのだという。」
161 「この沿岸で主流だった芝屋根の丸太小屋」
162 「クランセカケと呼ばれる何層にもなったノルウェーの伝統的なケーキ」
164 ゲイランゲルフィヨルド、荘大、すばらしい
168 ドン・ストリートの古典『大海原を走るヨット』The Ocean Sailing Yacht
193 ベルゲンの魚市場は特筆に値する
217 カウズ・ウィーク
217 有名な海洋写真家ベキン・オブ・カウズ
221 ブルターニュ地方沿岸のコンカルノーの近くの中世の要塞の町・ビル・クロ…この中世の城塞に入ると、たちまち中世の世界に浸ってしまう
224 典型的なスペイン風のたたずまいを見せるバヨナは、近代建築の装飾はほとんどないが、にぎやかな街だった。人々の生活は、19世紀末からほとんど変化していないように見えた。
225 リスボン…世界中のどの都市と比べても遜色なかった。
227 ウェッブ・チャイルズ、18feetのヨットで世界一周
231 ヨットでの冒険旅行記で知られるドン・ストリート
255 10代の子どもたちと両親の間の不信感は流行病と言ってよいほどの広がりを見せている
258 (附録)外洋航海用のヨットは安定性を第一に考えるべきだ。…(フネ、器具についての様々なアドバイスあり。)
290(訳者後書き)笹岡耕平『クルージング読本』、小島淳夫『たのしいヨッティング』、無寄港世界一周ヨットの一人旅に挑戦するという鹿児島県出身の女性

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この本も、夢のような旅日記では、ある。
しかし、仕事をしながら長期休暇を取って、家族を連れていくというのは、
いままでの本と違ってかなり現実的!

冷蔵庫、ヒーター、電子機器を満載した大型豪華ヨットを使っているところで
夢から覚めるけど、全体的に「もしかしたらわたしも・・・」と思わせる。
よーし、「信天翁24」を手に入れて、いや、その前にアカガメ号(13フィートのディンギー)でエボシ岩かな!
うーん、やっぱりまだディンギーが好きかも。


◆グールドさんが長年憧れた「ブリストル32」は、クラッシックでイカシテました。
http://www.bristolowners.org/32/bristol32.html


青木洋『海と僕の「信天翁」』

2008年03月07日 | 海本コーナー
今回の海本は、
◆青木洋『海と僕の「信天翁」』(PHP研究所)
ピンときた箇所のメモ&感想でーす。


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20 石津の大衆食堂タツヤ。「カンバンには「大阪一うまいメシ。まずかったらタダ」」
26 『ヨット工作法』
27 「建造資金は、修学旅行へ行くのをやめてその費用を蓄えてあった。」
29 「お金は全然なかったが、そんな事を考えていたら、できることも出来なくなってしまう。」
63 チェチェスター『帆船航路物語』、ジョン ゴールドウェル『ムチャクチャ航海記』
68 ガラパゴス フロレアーナ島の世界一古い郵便ポスト
73 「…チェチェスターがジプシー・モスでホーン岬を回ったくだりを…」
99 ホーン岬を単独で超えた人とヨットの一覧表「アル・ハンセン、ビド・ドゥマス、マルセル・バルディオ、ビル・ナンス、エドワード・アルカード、フランシス・チェチェスター、アレック・ローズ、ロビン・ノックスジョンストン、ベルナール・モワテシェ、ナイジェル・テトリー、チェイ・ブライズ、ビル・キング、青木洋」
133 メルビル『白鯨』
139 「アムンゼン、アラン・ジェルボーの本にも、そしてたいていの探検家、冒険家はみな同じ結論に達している。だれでも、自然の優しさに一度でも触れたなら、現代文明の矛盾に気づかぬはずはない。」
141 「…ヨットなら少なくとも、マストや舵が折れたくらいでは自分の力で近くの港にたどりつくべきで、そのような努力をしない人や、そのようなチャチな艇は冒険に出る資格がないと僕は思う。」
141 チェチェスター『アロング・ザ・クリッパーウェイ』
146 「食べたいだけ食べられるのは本当に良いことだ。ずっと気分が楽になる。」
153 ロイヤルケープヨットクラブ
162 「アラン・ジェルボーの著作を読んでいて感動した。彼のような、素朴なひと時代前の本当の船乗りの姿のほうに、ぼくはずっと共感を覚える。」
163 「玉子は冷蔵庫に入れておかなくても、一ヶ月も腐らずに置いておける…」
165 セントポールとアステルダムの二つの孤島には難船用の食料あり
166 「『ゲバラ日記』を読み返していて、またいろいろ考えさせられる個所を見つけた。彼こそ骨の髄まで冒険家だ。」
170 ロングスプライス、ウォールクラウンノット
184 「…反流をつかまえ、沿岸から3マイル以内を保って…」
187 シドニー近く? カイアマハーバー ブライトンホテル
195 シドニー湾な北隣、ピットウォーターという静かな湾の、そのまた奥にあるソールトパン入江
197 ケープホナーズ、ジェイムズ・ゲイビー船長名誉会長
216 岩田豊雄『海軍』
221 ロイヤル石津ヨットクラブ
223 解説・藤木高嶺 探検家
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なんと純粋な航海!
まさに青年の鏡。
またしても心洗われました。
手作りのフネで、電子機器もなく、打算もなく、そして記録のためでもなく、
純粋に楽しみながら、命がけの航海。
死にそうになったときにも「後悔なし」と思えた青木さんの考え方と行動力に拍手。
また読み返したい本です。

◆関連HP
・著者青木さんは、ヨットの仕事をしているようです。
 スクールもあるみたい。
  http://www.aokiyacht.com/
・信天翁24いいな。でもカッコが…。
・なんとこの航海のHPもありました。
 信天翁Ⅱ世が大阪万博公園に保存されているって。行きたい!
  http://www.aokiyacht.com/aoki/sekai.htm

アラン・ボンバール『実験漂流記』

2008年03月04日 | 海本コーナー
最近なかなか海にいけないので、憂さ晴らしに海本を読んでいる。
その中には、世界各地の港のこと、面白そうな本、ガンチクのある
言葉などがイッパイ!
こりゃ、いつか行ってみよう、読んでみよう、実践してみよう、と思います。

でもでも、
残念ながら、翌日には海の藻屑?と完全に忘れ去っています。
そこで、気になった単語などをメモしてみました。
これでいつでも見れるノウ。

…今回は名著『実験漂流記』。
白石康次郎さんの本をはじめ、いろいろな本で触れられています。
読みたくて、ずいぶん捜しました。そしてようやく発見!
では、いってみよー。

◆アラン・ボンバール『実験漂流記』白水社、1954.7.10初版発行

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p8 エルゾーグ『処女峰アンナプルナ』
p8 極地探検家ポール・エミール・ビクトール『大飢餓』
p8 クストー『沈黙の世界』
p8 アンデス山中に不時着、雪山脱出の名飛行家ギヨメの言葉『僕がやったことは、動物だったらできなかっただろう』
p13 ブライ船長の航海、ガンジーの断食…『生理学者は精神の力とこれが肉体に及ぼす影響を考慮しないことが多い』
p23 モナコの海洋博物館
p36 ジャン・メリアン『単独航海者たち』Jean Merrien:Les Navigateurs solitaires
p71 バッハ ニ短調トッカータ「無音の素晴らしい調子」
p121 「僕は責任をとって一人で出発する。成功するには成功を確信する必要がある。・・・」
p141 カナリア諸島の主都ラス・パルマス、港ピュエルト・ド・ラ・リュズ
p163 「人間がおのれの行為を支配するということは極めて重要なことであり、事件に彼がひっぱられて動いてはいけないと思う」
p164 パリの海洋博物館に「異端者号」が保管されている
p160 「僕は出発前、一番つらいのは飲み食いの問題だと考えた。とんでもない、「道具への気遣い」だ。」
p171 シューベルト 第7シンフォニー
p179 「貴君が数ヶ月一人きりとなるならどんな書物を携行なさるか?」「モリエール1冊、ラブレー著作集を1冊、セルバンテス1冊、二―チェ1冊、アイスキュレス対訳付の戯曲、スピノザ、モンテーニュ選抄、または楽譜としてはバッハの2つのオラトリオとベートーベンの四重奏」
p199 「漂流者よ、決して絶望してはならないことがこれでお分りだろう。」
p223 「…晩餐会のメニューを作った」「ジャム入りオムレツ」「シャンペンで冷やした果物」・・・
p227 バッハのブランデンブルグ・コンチェルト
p238 アクシデントの90パーセントは上陸時に発生する
p239 一番危険なのは七番目のと十六番目の波
p245 バルバドスの王室ヨットクラブ、「バルバドスで過ごした一週間は、またくうっとりした日々であった」
p247 「ニューヨーク サグ・ハーバーの「白鯨亭」で過ごした…」
p252 「一人の男が1952年に同じことを成し遂げたことを思い出せ」
巻頭写真 L'HERETIQUE ZODIAC(異端者号、ゾディアック社製ゴムボート)
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なんとも志の高い航海だろう!
心が洗われたカンジ。
著者は海の男の鏡です。
この本に書かれている「遭難した際のノウハウ」は活かしたくないけど、
ちっとはボンバールさんのように、人さまのために行動したいものだ、と読了直後のいまは感じています。
…明日は忘れていると思います。



斉藤実『太平洋漂流実験50日』フォア文庫

2007年02月12日 | 海本コーナー
斉藤実『太平洋漂流実験50日』フォア文庫

もしあなたが遭難して、漂流したとする。
死にそうにのどが渇いた。水はない。
どうする?

→答え「海水を飲む」!

海水を飲むと、それ以上の水分が使用されるので、海水は飲んじゃダメ!というのが
定説だけど、この斉藤実さんは、文字どおり体を張って、「海水は飲める!」と証明した人。(まだ一般的ではないとおもうが・・・)
できれば水割りがいいらしい。

ヨット物ではないけど、
この航海、とにかく気合入ってます!

浅沼良男『はるかなる海の唄』

2007年01月11日 | 海本コーナー
サラリーマンである著者が、ニュージーランドで買った船を68日かけて横須賀へ単独回航する話。
メカに弱く、几帳面?なサラリーマンというところに親近感が湧く。
密かな夢である世界一周航海への希望も湧いてきた!

(この本で気になったキーワード)
・横須賀のフォックスグローブ号(30fちょっと?)
・アマチュア無線:できたほうがよさそう
・エンジン修理:ある程度は自分でできたほうがよさそう
・大島に住む高間和明さん:ハムが得意
・来間島(宮古):の砂川恵敷(けいふ)さん
・タヒチのポナペ:寄港。ジョイ食堂
・グアムのアプラハーバー:寄港。