二つの道。

パソコンが壊れていて、主人のパソコンを使っている。主人の部屋なので、久しぶりに主人の写真を見ていた。結婚して１０年目だが、子供はいないし、親もそれぞれ離れているので、本当に二人の生活。

初めて会ったときの印象を今でも覚えている。「自分のタイプとは違うけど、こういう人と結婚したら幸せになれるんだろうな～」と思った事。結婚する前も、結婚してすぐも体調を壊し、あの時は「茨の道」を歩いていたようだった。けれど、私の第一印象は当たっていた。私は結婚して幸せになった。二人のタイプが違うので、意見の合わないこともあるけど、二人で乗り越えて来たと思う。

結婚とは別に自分自身の道として音楽がある。どんなにひっそりとしていても、それはまさしく自分のもう一つの道。そこには、道故、葛藤があり、何かあると自分の中での気持ちの折り合いが大事になってくる。只今も少し葛藤中。ここを越えれば、というか、自分の執着を手放せば本当に楽になるとわかっている。でも、自分が抱えてきたものを手放すのは、やはり勇気がいるし痛みを伴う。

「個から公へ」という言葉を、新聞の本の公告で見つけた。自分は二の次でいいと思えるようになりたいなあ。なんて思っている時に主人の結婚する前の写真を見た。今までサラリーマンとして生きてきた足跡が見えるようだった。出会う前の写真、出会って結婚するまでの写真。結婚してからの写真。結婚は、この人の人生も背負うということだなあと改めて感じた。

まだ独身の頃、いつも思っていたこと「もしいい結婚ができれば、私の人生の目標の半分は叶ったことになる」そのくらい、私に取って結婚は難しかった。けれど、おかげさまでこうして仲良く暮らせている、このことには本当に感謝。そしてもう半分の目標をこつこつと続けて行こう。活かせる場所が増えて行くことを願って…見つめ直した二つの大切な道。