emitanの心にうつりゆくもの

日常のこと、テレビドラマのことなどを中心に・・・

ペテロの葬列 最終話

2014-09-16 17:11:59 | 2014夏ドラマ
最終話(第11話) 「最後に罪を犯すのは?衝撃の秘密」

・・・あれはちょっとしたハプニングにすぎない。
 バスジャックという非日常が産み落した、非日常のものだ・・・

坂本啓(細田善彦)が起こしたバスジャック事件により、羽田光昭(長塚京三)が人質たちに送った慰謝料について警察が知るところとなり、人質たちは警察の取り調べを受けることとなり、人質たちはネットで酷い中傷を受ける。
今多コンツェルン・グループ広報室副編集長・杉村三郎(小泉孝太郎)も警察で取り調べを受け、帰る時に警察署内で間野京子(長谷川京子)とすれ違う。
間野が弁護士・清田由樹央(野間口徹)の事を気にしているので、三郎は「僕もみんなも間野さんを信じています。でも、一度ちゃんと話した方がいいと思います」と声を掛け、なぜバスジャックされた時に三郎の妻・菜穂子(国仲涼子)の名前を名乗ったのか尋ねると、間野は「多分…羨ましいって思ってたからでしょうね」と話して去っていく。
菜穂子は父であり今多コンツェルン会長・今多嘉親(平幹二朗)のお見舞いに行き、病院にいた広報部会長秘書室付・橋本真佐彦(高橋一生)に対して「いつかは父も死ぬのよね…」とつぶやく。
橋本が「大丈夫です、菜穂子さんは強い人ですから」と声を掛けると、菜穂子は「そういってくれるのは橋本さんだけよ。私、桃子を強く育てよう。女の子は強くなきゃ。父はね、私が困らないようにあらゆることをしてくれたの。でも、一人で生きてくれるようにしてはくれなかった。私、今までと違う自分になりたいんです。だから…」と話すため、橋本は「分かってます。最初、私には打算がありました。私は本来そういう男なんですよ。でもすぐに足元をすくわれました」と言い残して去っていく。
グループ広報室に出勤してきた間野は広報室のみんなに、5年前に離婚した後に夫がストーカーになって清田弁護士に相談したこと、数年たっても嫌がらせは続いたが夫は既に死亡していることを知ったこと、ストーカー行為は清田がしていたこと、警察に相談したが相手が弁護士だと知ったらまともに相手してくれなかったこと、お金を清田から借りた事は事実であることを打ち明ける。
すると編集長・園田瑛子(室井滋)が「警察でもどこでもいっしょに行こうよ!出るとこ出よう!あなたさ、他人の子と信用できなくなっているでしょう。頼る時はさ、頼ったっていいのよ」と声を掛けて、二人で解決に向けて動くことになる。
三郎が家で寛いでいると、井手正男(千葉哲也)から電話がかかってきて、元常務・森信宏(柴俊夫)の家にすぐ来るようにと怒鳴られる。
森の家に行くと、森は妻と共に心中していて、井手は「俺が社長室付になってから、オヤジは俺がシャンと立ち直るのを見たいって言った。マメに電話して様子聞かせろって。今日何度電話しても出ないから来てみたら…」と話し、森の最期が心中であるのを何とか隠したいとして失踪したように見せる偽装工作をしようと三郎に持ちかける。
三郎は「どんな最期であろうと、森さん自身が決断して選んだ道です。それをあなたが気に入らないからって!尊重すべきです、森さんの事を本当に尊敬していたのなら!」と怒鳴り、自分への遺書がなかったと号泣する井手に対して「立ち直るのが見たいっていう言葉が遺書ですよ」と声を掛けると、井手は「アンタ、いつでもそうだな。綺麗ごとばかりだ。あれから間野とはどうした?女房が怖いか?アンタが今多コンツェルンにいられるのは、会長の娘をたらし込んだおかげだもんな。でも、あんたも終わりだ。気づいてないだけだ。証拠があるんだよ。見たらあんた驚くだろうな。さすがの俺も腰を抜かしそうになったよ」と言ってデジカメ写真を見せようとするが、三郎は見ずに去っていく。
しかし、三郎と橋本のケータイに写真が送られ、橋本と菜穂子が手を繋いでホテルにチェックインする写真を見た三郎は愕然とする。
帰宅した三郎は菜穂子に尋ねると、菜穂子は「私、橋本さんと罪を犯しました。(橋本を愛しているかは)分からない。でも、あなたと桃子ほどは…。不安だった。いつかあなたがこの生活から逃げていってしまうんじゃないかって。悪いのは私。ごめんなさい。いつだって私は、何をするにも心臓が、体がって…。私だって夢があった。思いっきりスポーツしたり、バリバリ働いたり…私がわがままを通したのは、桃子を産んだ時だけ」と話す。
三郎が「それとこれは全然違う話だろ!」と怒鳴ると、菜穂子は「でも私の中では繋がっているの!自分を変えたいというのと、犠牲を払っているあなたを開放したいっていうのと全部繋がっているの。あなた、私を許せる?私はあなたを裏切った。そんな私を許せる?」と尋ねる。
三郎は自分が菜穂子を裏切ったことはないとは断言できなかったが、菜穂子は「あなたは踏みとどまれたのね。私にはそれができなかったの。お互いの人生を取り戻しましょ。ごめんなさい、あなたを傷つけて。でも一つだけ言わせて。あなたは教えてくれた。人は自分で生きなきゃいけないっていう事。誰かにおんぶされたままじゃ、どんなに恵まれても幸せになれないって事…本当にごめんなさい」と話し、三郎は家を出ていく。
・・・なんて勝手なんだ!人の気持ちを何だと思っているんだ!
 菜穂子を憎もうとしたが、完全には出来なかった。
 目覚めた時僕は、猛烈な怒りに満ちていた。
 誰に対する怒りなんだろう?菜穂子か、橋本氏か、自分か・・・

喫茶・睡蓮に行った三郎は、マスター・水田大造(本田博太郎)に作ってもらったポトフを泣きながら食べる。
するとマスターは「ここさ、もうすぐ賃貸契約の更新があるんだよね。ずっと同じところで飽きちゃったし、杉村さんの次の勤め先に近いところに移っちゃおうかな。ウチの日替わりランチ、食いたいよね。よろしくね」と三郎に声を掛ける。
・・・マスター・水田大造氏は、「さよなら」ではなく「よろしく」と言った・・・
1か月後、退院した嘉親は三郎を呼び出して「一つ君に詫びることがある。結婚の時、私は交換条件を出した。君を監視しようと思ったんじゃない。値踏みしようと思ったわけでもない。私は菜穂子を今多コンツェルンから切り離した。全てを考慮してそれがいいと思ったんだ。だが、コンツェルンが生み出す富、財産からは菜穂子を切り離さなかった。だが危険な事だ。富は天から贈られるものではない。それを生み出すには、無数の労力が必要なんだ。私はあの子にそれを実感させられなかった。だから君を通して実感してほしかった。やがて私という城壁が消えた時、コンツェルンも変わってゆく。菜穂子を担ぎ利用しようとする者が現れるかもしれない。だから君にその城壁になってほしかったんだ。ところが彼女は、その城壁の外で暮らしたいと言い始めた。これは君にも私にも予想外だったな。ともあれ私は君に様々なものを捨てさせ、犠牲を強いたな」と話す。
三郎が「私の方こそ申し訳ありませんでした。愛情というのは多少なりとも犠牲を伴うもののような気がします」と話すと、嘉親は「森の遺書にもそうあった。愛は犠牲だと。それを妻に教えられた、そう書いてあった。杉村さん…寂しくなるな」と声を掛けて三郎の肩を叩く。
グループ広報室を去る三郎に園田は「私としては副編一人になって大正解だと思うな。だって自由になれたんだから。だから元気でね。しっかりやるのよ」と声を掛ける。
旅に出掛ける三郎の前に間野が現れるが、三郎は足を止めずに、言葉もかけないで真っ直ぐに目の前を通り過ぎる。
・・・人が一番幸福なのは、笑ってる時じゃない…僕の好きな「青い鳥」の一節だ。
 僕は今、幸福か?もちろん幸福だ。
 多くを望んではいけない。
 人生は毒と苦渋と理不尽、そしてほんの一さじの美しいもので成り立っているのだから・・・



というような内容でした。

サブタイトルにある「衝撃」が凄くて、観終わってから頭がボーっとしてしまいました
余韻がたっぷりだったのだけど、何だか苦しさの残る余韻で・・・
でも、疑問点は大体解決したから、その意味では満足なのだけど・・・

とにかく三郎演じる小泉孝太郎君の涙が、最終回は印象的でした。
ものすごく役に入り込んでいましたよね。
菜穂子を問いただす時に見せた涙、寝ている桃子の頭を撫でた時の涙、マスターの作るポトフを食べながら流す涙・・・
そして、退院した嘉親に肩を叩かれた時や、園田編集長にはなむけの言葉を掛けられた時も、胸いっぱいな感じで涙をこらえている様子が、観ていて本当に三郎になりきっているように思えて、もらい泣きしそうになりました。

菜穂子・・・
三郎から、そして嘉親の元も出ていって、やっていけるのだろうか??
なかなか世間は厳しいですぞ
お金に困らない生活をしている人でもその人なりに苦悩はあるのでしょうけど、三郎を裏切ったことは今後後悔するのではないかな?
橋本に「海辺で話を聞いてもらった」程度なのかな?と思ったり、「もしかして橋本が異母兄だとか!?」と勝手に妄想を膨らませていたのですが、そんな妄想は可愛いものでした
嘉親は、菜穂子の育て方を誤っていたことに気づいていて、それを三郎になら託せると思っていたのですけどね・・・「親の心、子知らず」ということでしょうか。
まぁ、嘉親が健在の間に、一度は一人で生きてみるのは良い事かもしれませんね。。。

「テネシー・ワルツ」…恋人を親友に奪われてしまった女性の歌。ワルツを一曲踊っているうちに、恋人の心を盗まれてしまったというような内容。
とのことですが、三郎も探偵業務に精を出して人の心配ばかりをしているうちに、自分の大事な人の心を見抜くことができなくて・・・
気づくのが遅かったですね。
てっきり最終話で気づいて杉村家が再びまとまる!、という結末になるかと思ったのですけど・・・ね。
井手のスクープが無かったら、菜穂子と橋本はその事実はもう無かったことにして、菜穂子は三郎とそのまま暮らそうと思っていたのかな!?
三郎はかなり鈍そうだから、気づかないでいけたかも!?(←そういうことではないですね

井手は、最後までトンデモナイ奴でしたね
森の心中を隠蔽しようと言い出したり、「俺宛ての遺書はなかったんだ」と言って号泣したり
自分への遺書がないと言い出した時には、思わず吹き出してしまいました
森閣下は井手の事を心配していて最後まで気にかけていたようだし、三郎も森の気持ちを代弁してあげていたけど、そのすぐ後に暴露写真を三郎に送りつけたところを見ると、全く更生していないという事ですよね
これからは嘉親がその処遇に悩むのだろうな・・・

バスジャックの人質たちがお金をもらっていたことについて、本当にあったとしたらやっぱりネットで叩かれるのかな?
でも、みんなお金を受け取ってコソコソする生活から解放されて、時間が経ったら吹っ切れた感じかしら?
坂本君の事を「すっかり憑き物が落ちた」と言い表していた時に、「まさにそのとおり!!」と思いました
坂本君を演じていた細田善彦くん、最初と中盤と終盤と最終回で全く顔つきが違いましたものね。
他の方もそうでしたが、見事に役に入り込んでいて、特に細田君はとても迫力があったと思います

最後に字幕で「to be continued」とありましたよね
あったら観ちゃうのだろうけど(爆)、シーズン2は各話の配分が悪かった(特に中盤)ように思うので、もう少し工夫していただければ・・・と。
続編には三郎とマスターは出演決定なのだろうけど(笑)、あとはどうなるのかな。
嘉親には今後も「人生の大先輩」として三郎と関わっていただきたいと思うけど・・・

全話を通じた感想は、月末に「夏ドラマ総括」の記事の中で書きたいと思います。

コメント欄やツイッター等で声を掛けてくださる方がこのドラマは多くて、視聴率の割に観ている方が多いのだな、と思っていました(私も録画視聴が多かったです)。
キャストがどの方もハマっていて迫力のある演技で、演出も(若干あおりが強い時はあったけど)毎回ドキドキさせられて、結局毎週「どうなるんだろう!?」と観てしまいました。
第1話の記事は結局書けず、申し訳ありませんでした

※「HERO」の感想は、明日書きたいと思います。
←web拍手です。
※これまでの感想
 第2話 第3話 第4話 第5話 第6話 第7話 第8話 第9話 第10話
※公式HP(こちら
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4 コメント

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こんばんわ~♪ (きこり)
2014-09-16 19:39:22
emiさん、お疲れ様でした。
昨日見終わった時はなんだか何も終わっていない気がして何だかな~と思ったのですが、emiさんの書かれた記事を読んでいるうちに、それほど悪くもない最終回だったか?と思えてきました(笑
それにしても、あっさりと離婚が決まるもんですね。
ツイッターで知りましたが原作の菜穂子は三郎にもっとひどい言葉を投げかけるそうですね。
私も、橋本氏とどうなんだろ~?と思いつつ、育ちのいい菜穂子だからまさかな~と思ってましたが・・・びっくりですよね。菜穂子の中ではいろんなことが繋がっているみたいだけど、私も三郎とおなじくよくわからないよ!と言いたかったですよ~(笑
でも、毎週、結構楽しみにして見ていました。
ホント、どの方もナイスキャスティングでしたよね。
一回目で早く撃たれちゃえ!と思った峰さんもね(笑
この役小泉孝太郎さんにぴったりだったと思います。
普通過ぎていい人すぎる三郎、探偵らしくないですが普通であることがこんなに個性になるんだな~と新鮮でした。いつもまっとうな意見だけど、三郎の口からでるとなんとなく受け入れたくなる。人柄なんでしょうね。
てか、ラストに菜穂子が犬を飼おうかとか言った時桃子ちゃんが「お父さんの代わりに?」って言ったもんだから吹き出しちゃいましたよーー
シーズン3、あったら見ると思います。
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>きこりさんへ (emi)
2014-09-17 14:36:28
きこりさん、コメントありがとうございます!

文字に起こしてみると、菜穂子・嘉親親子のすれ違いが見えてきたり、色んな人物の言動が微妙にリンクしていることが新たに見えてくることもありますよね。
しかも怒涛の流れだったので…
登場人物が多く、観る人によって感情移入するところが違うと思うので、色々な捉え方が生まれるような気がします。

>原作の菜穂子は三郎にもっとひどい言葉を投げかけるそうですね。
おぉ!そうだったんですか(^_^;)
今度本屋に行った時に、覚えていたら読んでみます!
菜穂子の言い分は、私もよく分からなかったです。
何となくは分かったけど、「それでこんなことをしたの!?」という思いの方が強いです。
菜穂子のその後が知りたいな(笑)

>一回目で早く撃たれちゃえ!と思った峰さんもね
そうそう、峰さん!最初の頃はすごかったですよね(^_^;)
ここまでこじれたのは、峰さんが「お金が届いたことを警察に言うな」と言ったからで、色々な面でかなりの戦犯だと思うのですが(笑)

小泉さん、このドラマでは特に不思議な魅力を放っていますよね!
ナレーション(心の声?)がまたハマっていて、三郎の妄想の中で思っている言葉なのだけど、なんだか「そうかもな~」と思えてしまいます。
井手には「綺麗ごとばかりだ」と言われたり、たまに酷いことを言われてしまって可哀そうでしたが
「お父さんの代わりに犬」はないですよね(笑)
私も「えぇ!?」って思ってしまいました。

2夜連続2時間ドラマでもいいような気はしますが(爆)、続編があったら私も観ると思います(笑)
キャストも演出も質が高くて、魅力のあるドラマでしたね♪
このクオリティをずっと維持してほしいです!
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杉村夫妻の幸せな姿が見たい (はっこ)
2016-03-03 23:33:40
菜穂子がどうなってるのか?知りたい。今田コンシェルンから出て幸せになっていく杉村夫妻が見たい。
続編がものすごく見たい。
小泉孝太郎君と、国仲涼子ちゃんに会いたい。
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>はっこさんへ (emi)
2016-03-04 15:46:34
はっこさん、コメントありがとうございます!

放送から間もなく2年になりますね。
「to be continued」という字幕が最後にあったので、制作陣には続編を作りたいという思いがあったのだと思うのですが、夏ドラマあたりでそういう知らせがあるといいですね。

三郎と菜穂子は、とてもお似合いだったので、何とか話し合ってヨリが戻ってくれるといいような・・・
桃子ちゃんもいますしね。
孝太郎君が とてもハマリ役だったので、私もまたドラマで会いたいです(*^_^*)
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