タイトルの件、自身の無知は承知で思ったことを書かせていただこうと思います。
http://www.iza.ne.jp/news/newsarticle/natnews/105041/
ついに、生物の卵子を使うことなく、人の皮膚から「万能細胞」の作成が成功したそうです。
それも、日本と米国が別々に、ほぼ同時に成果を発表しました。
がん化の問題がまだ解決してないそうですが、今回の成功は、これからの医療を根本から変える可能性があるだけではなく、私たちの生命そのもの、ひいては人類という「種」にまで影響が及ぶ可能性のある、人類史上まれに見る、本当に大きな成功です。人類の偉業と思います。
この先、臓器や手足を切除した人にとって画期的な医療が開発され、脳・脊髄を再生させることもでき、また、ある種のがんにも効力を発揮することでしょう。
人間の寿命を飛躍的に延ばすことも可能でしょう。
人類が切に望んできた「再生」という医療の道が開ける扉のまえに、ついにたどり着くことができた山中伸弥教授らは、本当にすばらしいと思います。
この先、私や私の家族もこの発見によって命を救われるかもしれない。
本当にすごいことです。
そして、これを成し遂げた方が、日本人だと言うことに大きな誇りを感じます。
しかし、この山中教授も指摘されていましたが、何が問題かって、「日本にはこの手の研究を集中的に行う施設も制度もない!!」ことです。
日米のチームが成功したニュースが世界中に流れた昨日、ブッシュ大統領は、この成功を心から歓迎し、政権が全面的に研究をバックアップして行くことを明言したそうです。
そして、福田さんがこの種の発言をしたという話は、いまだに聞きません…(私が聞いていないだけだったらすみません)
実際に、日本にはこの種の最先端の研究をバックアップするだけの体制が未熟で、日本人が主導するいくつもの最先端の研究が、他国の設備で行われています。
こんなことでは、人類史上まれに見るこの大成功の手柄を全部米国や他の国に持って行かれることは目に見えています。
政治家も役人もくだらないかけひきや足の引っ張りあいをやっている暇があるなら今日から徹夜でこういった日本が誇る最先端の研究を全面的にバックアップするべく、体制を整備するべきです。
さて、もうひとつ非常に気になることが1つあります。
それは、「再生医療」の先にある、「新たな生命体を作り出す」という新しい可能性です。
今回の万能細胞の作成が成功したことで、一人の遺伝子から別の生命を生み出す可能性も出てきました。
この技術が先に進めば、「人種を改良する」「新しい種族を生み出す」ことも可能になるでしょう。
PSUの種族のような話が与太話ではなく、本気で語られることになるのです。
しかし、今後の技術の進歩の過程で、もし倫理規定やルールの整備が遅れたら、この技術で生み出された「生命」に対し、考えるのもおぞましい恐ろしい実験がなされるかもしれません。
現在ではそんな話はSF、フィクションの世界ですが、今回の成功で、この話が現実味を帯びてきたと思います。
そんなことにならないよう、早急なルールの整備が必要です。
今回の大成功がもとになり、「日本国内での研究の全面バックアップ」、「倫理規定・ルールの整備」が、早急に実現することを切に祈っています。
最近、今回の件、「かぐや」打ち上げ成功、など、すばらしい大成功がたくさん伝えられています。
ここまでたどりつくのには、本当に色々な人がかかわり、少しずつ、少しずつ道をつくって行ったことと思います。
道半ばで倒れて行った人、成功にたどり着けなかった人ももたくさんいるでしょう。
でも、後から続く人がそれをつないで、実現させることができる。
そして、今回の成功も、次の成功の糧になり道はさらに続いていく。
人間の力は本当にすごいと思います。
また、だからこそ、偉大な科学者たちがもたらしてくれた数々のすばらしい技術を有益に、平和に利用するための倫理やルールの整備も必要なのだと感じています。
その技術を闇に葬ってしまわないためにも。
技術者ではない自分にできることは少ないですが、小さな声を上げ続けて行きたいです。