8月には、ワイルドライフ・クラブの卒業生を対象に、指導者養成教育を目的とする、ツァボ国立公園でのフィールド体験の支援の新しい事業に着手しました。
ビリカニ村、カンビト村、バチュマ村の3つの支援している村落より、ワイルドライフ・クラブの18歳以上の卒業生18名を選抜し、ツァボ・イースト国立公園で、2日間のキャンプ体験と大型バスを使った野生動物観察のフィールドワークを行いました。
オリンド博士を講師に迎えて、ケニヤの野生動物保護の歴史と現状を学び、質疑応答による活発な議論を行ったほか、キャンプ体験の指導員、ワイルドライフ・クラブの顧問らも参加して、フィールド体験学習をしました。参加者は1名病欠となりましたが、17名が参加しました。
オリンド博士の講義(オープニング)
オリンド博士の講義で開始。会場の様子と話をするオリンド博士。
キャンプ体験
参加者は全員、国立公園内に宿泊するのも、キャンプをするのも初体験です。
テントを張る作業を進め、持参した食料で食事の支度を行いました。
その合間に、参加者たちは、オリンド博士(写真左より二人目、座っている)を囲んでフリートークも楽しみ、そこからも多くを学び取りました。
フィールド観察
従来の多くの野生動物のフィールド観察はもちろんですが、キャンプ場に現れるゾウやバブーン、インパラなど野生動物たちとの距離を体験することで、小学校時代には体験できなかったフィールド体験もしました。
夕方には季節外れの小雨が降りました。小雨の中のゾウを、早朝には、チーターを2か所でフィールド観察しました。チーターを観たのは初めて、という参加者がほとんどでした。
キャンプ場に現れたゾウを観察する参加者たち。
キャンプ終了後に課題となったレポートには、参加者全員、もっと長く滞在したい、このプロジェクトを継続して欲しい、貴重な体験をコミュニティーでの体験としてシェアして伝えていきたい、など支援に感謝し、継続して事業が行われることを望む意見が書かれていました。
参加者たちは、小学校時代には経験することのできなかった、夜から早朝の野生生物の世界を含めた、24時間以上連続した原生自然の姿を体験して、その保護の重要性を理解していました。
次世代に、野生動物保護の伝達をするための事業の一環の初回として、大成功で終了しました。
来年も本事業が継続できるとよいと願っています。