人口減少、始まる。

　今年、2005年から、日本は人口減少に突入した。予想より2年早まった、と言う。しかし、この報道を真に受ける奴はバカだ、と言わせてもらおう。

　2年というのは、誤差にしては大きすぎる。当初の発表が、そもそも役所に都合のいいように操作されていた、と考えるのが自然だ。

　実を言うと、もう上半期の段階から、予測が外れるだろうと言われていた。上半期だけでも既に減少に転じていたのだから、下半期がそれを取り返すほど改善するわけはないのだ。

　しかし、役所はそれを認めない。民間だったら、担当者は責任を問われるが、彼らは痛くもかゆくもないのだから。

　全ての計算の大元に使われる人口予測が「ねつ造」されているわけだから、恐らく、報道されているよりも、事態は深刻になっているはずだ。

　しかし、マスコミも情けない。独自に調査して、「ここはおかしい」と言わなければならないのだが、役所が発表した数値を、検証もしないで、ただ垂れ流すだけである。特にテレビの「野次馬」気質は厳しく非難されるべきだろう。

　プロの記者がいない。記者は本来「フリーの記者」であるべきなのだ。ただ会社から言われて張り付いているだけの「番記者」が多すぎる。ぶら下がり取材なんかで世の中の本質が分かるかい？　政治家や官僚が言った言葉を、有り難がって聞きに行くような連中を「記者」とは呼びたくないねぇ。そのくらいなら、そこいらのバイトにだって出来るだろう。これが大手メディアの姿なら救いようがない…。

　ただし、我々国民も同じようにバカだと言わざるを得ない。インターネットの普及により、自分でもかなりの数値が調べられるようになった。政治や官に染まらない情報源はいくらでもあり、ざっと計算すれば、実はかなり正確な値がはじき出されるのである。

　大学で経済学を学ぶ輩はたくさんいるが、実地にそれを試して予測を出すようなホームページはあまり見たことがない。まぁ、板書をノートに取ってテストを受ける教育しかやってないのだから、多くは期待できようもないけれど？