La selva bonita

ランダムウォークで気ままに,ガリレオ。
我々は流れ星のなりの果て。
El dia que me quieras.

中国的思考 蜂屋邦夫 著

2013-03-31 12:55:46 | 日記
儒教・仏教・老荘の世界

はじめに


哲学の成立

孔子とその学派
墨子の哲学
法家の人びと
道家の哲学
 物が自然の法則にしたがうように,人も必然の理法にしたがえばよく,その理法が道であり,法ある。

名家・兵家・農家その他
孟子の哲学
荀子の哲学


自然観

いわゆる自然観と「自然」ということば
いわゆる自然観の歴史
天の観念
合理的自然観と文学的自然観
「自然」ということば
老子の「自然観」
 道を自然哲学の実在の意味
荘子の「自然」観
荘子の政治論と魏晋南北朝時代の「自然」観

水の思想
1 洪水伝説
2 治水思想
3 儒家の水の思想
4 道家の水の思想
  水の思想に著しい哲学性を付与したのは老子
5 5行思想と血脈の思想
6 天体説の水
7 水の美の発見

死生観
1 はじめに
2 『論語』にみえる死生観ー鬼神のこと
3 礼経にみえる死生観ー魂気
4 『詩経』にみえる死生観
5 『墨子』の鬼神思想
6 『春秋』左氏にみえる死生観ー伯有のたたり
7 『楚辞』の招魂
8 『易経』繋辞伝の鬼神
9 死と鬼神と魂魄の字義
10 『老子』にみえる死生観
11 『荘子』にみえる死生観
12 仏教と道教の死生観
13 鬼の世界

思惟と言語の間ー言尽意論をめぐってー
はじめに
1 言尽意論
2 言不尽意論
3 『易』と『論語』 
4 先秦の言語観
5 両晋南北朝の言尽不尽意問題
おわりに


無と空の思考
はじめに
1 老子における否定の思想
2 荘子における否定の思想
3 漢から魏晋にかけての老荘思想
4 初期の空理解
5 禅の空-臨済のばあい
おわりに

無と有の思考
はじめに
1 貴無の思想
2 崇有の思想

琴書の楽しみ

思惟と現実の間
ー荘子逍遥遊篇をめぐってー
はじめに
1 『荘子』「逍遥遊」
2 『荘子』逍遥遊郭象注
3 支遁の逍遥論と仏教思想
おわりに

あとがき

中国古典の人間学 守屋 洋著

2013-03-23 22:12:40 | 日記
名著12篇に学ぶ

はじめに
 経世済民 応対辞令


孫子
 兵は詭道なり
 算多きは勝ち,算少なきは勝たず
 兵は拙速を聞く
 百戦百勝は善なる者に非ず
 彼を知り己を知れば,百戦して殆うからず
 善く戦う者は,勝ち易きに勝つ者なり
 兵の形は水に象る
 迂を以て直となし,患を以て利となす
 その疾きこと風の如し,その徐かなること林の如く,侵掠すること火の如く,動かざること山のごとし
 始めは処女の如く,後には脱兎の如し 

 勝算なきは戦わず
 戦わずして勝つ
 「兵の形は水に象る」
 曲線思考のすすめ
 智,勇,信
 厳と仁の匙加減


老子
 功遂げて身退くは天の道なり
 大道廃れて仁義あり
 自ら矜る者は長からず
 善く行く者は轍迹なし
 兵は不祥の器なり
 大器は晩成す
 足るを知れば辱めれず
 大弁は訥なるが如し
 怨みに報いるに徳を以てす
 善く敵に勝つ者は与わず
 天網は恢恢,疎にして失わず

 しぶとい処世の知恵
 才能をひけらかすな
 足るを知る心
 取ろうとするならまず与えよ
 老子流組織管理の要諦
 指導者の4つのランク

 
荘子
 鷦鷯,深林に巣くうも一枝にすぎず
 大弁は言わず,大仁は仁ならず
 時に安んじて順に処れば,哀楽入る能わず
 人みな有用の用を知りて,無用の用を知るなきなり
 人は流水に鑑みるなくして止水に鑑みる
 相視て笑い,心に逆らうことなし。遂に相ともに友たり
 寿ければ恥多し
 直木は先ず伐られ,甘井は先ず竭く
 窮もまた楽しみ,通もまた楽しむ

 発想の転換を促す
 人間の器を大きくする
 無用の用を発見せよ
 忘れることの効用
 これを望めば木鶏に似たり
 名利にとらわれない生き方
 

韓非子
 虎の能く狗を服する所以は,爪牙なり
 小利を顧みるは大利の残なり
 隣国に聖人あるは敵国の憂いなり
 事は密なるを以って成り,語は泄るるを以て敗る
 人主にもまた逆鱗あり
 千丈の堤は螋蟻の穴を以て潰ゆ
 遠水は近火を救わず
 功詐は拙誠に如かず
 戦陣の間は詐偽を厭わず

 人間不信の指導哲学
 黙ってにらみをきかす
 術による部下の統率法
 トップが自滅する方法
 人の力に頼ってはいけない
 進言は逆鱗に触れるな
 

菜根譚
 径路の窄き処は一歩を留めて人の行くに与えよ
 治せに処してはよろしく方なるべく,乱世に処してはよろしく円なるべし
 変に処しては,まさに百忍を堅くして以て成るを図るべし
 小恵を私して大体を傷ることなかれ
 猛獣は伏し易く,人心は降し難し
 伏すこと久しき者は飛びこと必ず高し
 花は半開を看,酒は微酔に飲む
 一事起これば則ち一害生ず
 
 『菜根譚』は人生の書
 人間関係を円滑にする知恵
 人には寛容であれ
 バランス感覚を養う
 逆境に耐える心構え
 日常不断の修養
 

論語
 巧言令色,鮮し仁
 過ちては則ち改めるに憚ることなかれ
 学びて思わざるは罔し。思いて学ばざれば殆し
 朝に道を聞けば,夕に死すとも可なり
 徳は弧ならず,必ず隣あり
 人のまさに死せんとするや,その言や善し
 過ぎたざるはなお及ばざるごとし
 君子は和して同ぜず,小人は同じて和せず
 過ちて改めざる,これを過ちと謂う
 ただ女子と小人とは養い難しとなす

 角さんに釘をさした周恩来
 人生の苦労人,孔子
 前向きで,たくましい生き方
 人間関係の要諦
 理想の人間像
 「君子」の条件

 
孟子 
 五十歩百歩
 恒産なければ恒心なし
 顧みて他を言う
 天の時は地の利に如かず,地の利は人の和に如かず
 心を労する者は人を治め,力を労する者は人の治めらる
 殷鑑遠からず
 君子は終身の憂いあるも,一朝の患いなきなり
 仰いで天に愧じず,俯して火に慚じず
 尽く書を信ぜば,書なきに如かず
 
 戦闘的な理想主義者
 人間に対する深い信頼
 「これをこれ大丈夫と謂う」
 不動心の境地
 柔軟な処世態度
 迫力に富む説得術
 

貞観政要
 帝王の業,草創と守成といずれか難き
 安きに居りて危きを思う
 君は舟なり,人は水なり 
 大事は皆小事より起きる
 国を治むるは,なお樹を栽うるが如し
 賞,その親に私せず
 林深ければ鳥棲み,水広ければ魚遊ぶ
 流水の清濁はその源に在り
 政をなすの要は,ただ人を得るに在り
 国家の法令はただすべからく簡約なるべし
 敢えて天下の安きを恃まず,毎に危亡を思う

 守りの時代の帝王学
 部下の意見に耳を
 まず,我が身を正す
 最初の緊張感を持続させる
 自己コントロールに徹する
 態度は謙虚に,言葉は慎重


戦国策
 百里を行く者は九十を半ばとす
 麒麟も衰うれば,駑馬これに先立つ
 狡兎は三窟あり
 士は己を知る者のために死し,女は己を説ぶ者にために容づくる
 大功を成す者は衆に謀らず
 三人言いて虎を成す
 むしろ鶏口となるとも,牛後となるなかれ
 まず隗より始めよ
 風は蕭々として易水寒し,壮士ひとたび去ってまた還らず

 応対辞令の宝庫
 意表をつく説得法
 したたかな駆け引き
 人間関係の機微
 部下をやる気にさせる法
 まず隗から始めよ

 
 
史記
 大行は細謹を顧ず,大礼は小譲を辞さず
 時は得難く,失い易い
 千金の子は市に死ぜず
 正侯将相いずくんぞ種あらんや
 古の君子は,交わり絶つも悪声を出ださず
 色衰えて愛弛む
 断じて敢行すれば,鬼神もこれを避く
 敗軍の将は以て勇を言うべからず 
 桃李言わずして,下自蹊を成す

 幹部は歴史の本を
 太っ腹だった楚の荘王
 呉起の部下統率法
 剛と柔の組織管理 
 侠客の人心収攬術
 范蠡の明哲保身
 

三国志
 治世の能臣,乱世の奸雄なり
 時務を知るは俊傑に在り
 知は禍を免るるを貴ぶ
 鞠躬尽力,死して後已まん
 死せる諸葛,生ける仲達を走らす
 用兵の道は,心を攻むるを上なし,城を攻むるを下となす
 蛟竜,雲雨を得ば,終に池中の物に非ず
 呉下の阿蒙に非ず
 士別れて三日なれば,まさに刮目して相待つべし
 その長ずる所を貴び,その短なる所を忘る
 
 『三国志』の面白さ
 乱世の奸雄,曹操
 徳の人,劉備
 生き残りに成功した孫権
 健全経営に徹した孔明
 率先垂範の名宰相
 司馬仲達の実力


十八史略
 民の口を防ぐは,川を防ぐよりも甚だし
 天子に戯言なし
 家貧しゅうして良妻を思い,国乱れて良相を思う
 赤心を推して人の腹中に置く
 貧賤の交わりは忘れるべからず,糟糠の妻は堂より下さず
 虎穴に入らば虎子を得ず
 人生は白駒の隙を過ぐるが如し
 刑賞は天下の刑賞なり
 一利を興すは一害を除くに若かず

 名補佐役の政治姿勢
 項羽と劉邦の対決
 韓信と蕭何の活躍
 張良という名軍師
 宰相は細事に親しまず
 トップが自滅する構図

 
解説 

量子力学の哲学 森田邦久著

2013-03-11 23:53:03 | 日記
非実在性・非局所性・粒子と波の二重性

はじめに

第1章 量子力学は完全なのか
-量子力学のなにが不思議なのか1
量子的スクラッチカード
色ははじめから決まっていたか?
電子を使って考えてみよう
ミクロの世界には私たちが知らない「なにか」があるのか?
1つ目・2つ目の課題
余分な仮定
3つ目の課題

第2章 粒子でもあり波でもある?
-量子力学のなにが不思議なのか2
光は粒子なのか波なのか
光は波?
光はやっぱり粒子か?
結局,光は粒子なのか波なのか
粒子か波かを選択できる?
4つ目の課題
標準的な解釈とは?
 1 測定前の物理量は確定した値をもつか(実在するか)
 2 非局所相関はあるのか(空間的に遠く離れたものどうしが一瞬で影響を与え合うか)
 3 射影公理をどう扱うか(状態の収縮をどう扱うのか)
 4 粒子と波の二重性をどう考えるか
これに対して,
 1 測定前の物理量は存在しない。
 2 非局所相関はある。
 3 射影公理を認める。
 4 粒子と波の二重性を認める。
なにを見るかでなにが見えるかが決まる
相補性をどう考えるか
各解釈の概要

第3章 不可思議な収縮の謎を解け
シュレーデォンガーの猫
そもそも測定ってどんなこと?
ヘタな鉄砲も数撃つちゃ当たる?
目盛りの位置で測定しない場合は?
収縮の生じるメカニズム
環境との相互作用が大事
デコヒーレンスはどのようにして起こるか
GRW理論 VS. デコヒーレンス理論
測定による収縮は実験で証明できるか

第4章 粒子も波である
ふたたび,粒子か波か
粒子は波に乗って
NO-GO(ノー・ゴー)定理
軌跡解釈と状況依存性
軌跡解釈と非局所性
軌跡解釈と相対性理論

第5章 世界がたくさん
状況は収縮しない

つづく







量子力学が語る世界像 和田純夫著

2013-03-09 23:55:25 | 日記
重なり合う複数の過去と未来

はじめに

1 原子の世界
個人と集団=原子と物体
量子力学の誕生と多世界解釈
原子構造
原子核
原子の「大きさ」とは何だろう?

2 量子力学の誕生
原子はなぜつぶれないのか?
電磁波の発見
何かが矛盾している
もう一つの不思議=量子飛躍
とびとびのエネルギー
シュレンディガーによる「形式的な解決」
電子の波とは何か
実体のわからない波が二つのミステリーを解決する
シュレディンガー方程式はいかにみちびかれたか
「波」が意味するもの

3 確率解釈と波の収縮
実体のない波の正体は?
電子波の観察
強めあいと弱めあい
電子の波動性と粒子性
ミクロの現象は確率的に起こる
マクロの世界とミクロの世界
マクロの世界もときに確率に左右される
「確率解釈」
実用的な解釈
「波の収縮」
コペンハーゲン解釈への疑問

4 量子力学の多世界解釈
多世界解釈
状態とは何か
「波」の性質
状態(世界)の共存
電子の波と共存度
多世界解釈の基本原理(公理)
多世界解釈とコペンハーゲン解釈の本質的なちがい
観察者も共存する各状態(世界)の中にいる
複数の過去をどう考えるか

5 同時進行する複数の世界
多世界解釈の問題
電子の状態変化の計算
ファインマンの理論
粒子の運動と波の運動
ホイヘンスの原理
ホイヘンスの原理と波の歴史
量子力学における電子の波
ファインマンの経路積分
歴史の干渉

6 干渉するミクロの世界・干渉しないマクロの世界
直進する電子
直進する電子の量子力学的説明
2スリットの干渉実験
1つの電子に2つの過去がある
人間に複数の過去があるか
多世界解釈による解答=共存はしているが干渉しない

7 シュレディンガーの猫は死んだのか 修復可能な差,不可能な差
多世界解釈は「波の収縮」を考えない
電子の位置の測定
観測による歴史の痕跡
もう一つの問題=歴史の辻褄
多世界の存在
修復可能な差と修復不可能な差
シュレディンガーの猫
人間の意識も自然現象の一つである

8 分離不可能性と不確定性原理
量子力学の世界
アインシュタイン-ボーア論争
分離不可能性
さわってもいない波が収縮する
多世界解釈での解答
不確定性原理
止まっている粒子とまっすぐ進んでいる粒子
位置と速度は同時に確定できない
不確定原理による現象
量子力学の正しさ
「ベルの不等式」も成り立っていないらしい

9 「確率解釈」をみちびく
確率解釈とは
確率とは
確率の計算
「確率解釈」がみちびかれる
一般の場合の確率解釈
量子力学の完全性と人間の限界

10 光の量子力学
光と電磁波
光の粒子
アインシュタインの光量子説
場の量子論
素粒子物理学
力の起源は粒子の交換である

11 宇宙から見た量子力学
宇宙と多世界解釈
膨張宇宙
空間も変化する
宇宙の変化と量子力学
干渉が起きる条件
宇宙の状態変化を計算する
宇宙の初期条件
特異点と虚数時間
多世界の誕生

12 多世界解釈の世界像
量子力学は完全か
神様はあきまでサイコロをふらない
量子力学と確率
量子力学と実在と意義
多世界解釈に対する誤解

謝辞

量子力学入門:現代科学のミステリー 並木美喜雄著

2013-03-03 23:02:53 | 日記
はじめに

1 プロローグー「存在」とは何か?
粒子像と波動像
波動の記述
客観的存在と観測
量子世界の事物と観察
ミクロ粒子のアイデンティティ

2 量子の発見
空洞放射と電磁波
プランクの作用量子仮説
アインシュタインの光量子仮説
ソルベイ会議

3 量子論の発展
原子の構造
ボーアの前期量子論
光の粒子性と物質波仮説
量子力学の誕生
量子現象いろいろー定常状態,ゼロ点振動と不確定性原理,トンネル効果,真空の揺らぎ
同種粒子の統計法則
ミクロ粒子のスピン

4 自然の階段ー物質の階層構造と力学法則
物質の階層構造
物質階層と力学法則
量子論の発展と思想的背景
現代素粒子論の発展

5 波動・粒子の二重性ー実験事実とその解釈
「波動性」の検証ー波の干渉
「粒子性」の検証ー不可分性
実験事実としての波動・粒子の二重性
波動関数の物理的意味ー確率解釈
測定による波動関数の収縮ー観測問題の始まり
複素数と波動関数ー波動関数の時間的変動とエネルギー・時間の不確定性原理
スピンと波動関数

6 量子世界の観測・測定
シュレーディンガーの猫
粒子を見るか波動を見るか
遅延選択実験
イエス・ノー型実験
コペンハーゲン解釈
「波動関数の収縮」と位相関数
古典的行動の観測ー不確定性原理の視点から

7 さまざまな観測理論とパラドックス
ノイマン-ウィグナー理論と「ウィグナーの友人」
不可逆過程型増幅理論と「否定型測定のパラドックス」
 -測定器のマクロ的動作と「波動関数の収縮」との混同
多世界理論ー量子力学と宇宙
環境理論
実験で判定できないか?

8 アインシュタインの疑問をめぐって
EPRパラドックスーアインシュスタインの嫌う非局所的長距離相関
「隠れた変数」理論と異端者

9 量子力学の新展開ー新しい原理的実験と理論形式の発展
アハラノフ-ボーム効果
中性子干渉実験いろいろ
メソスコピック現象
量子力学的ゼノン効果
理論形式の発展ー経路積分量子化と確率過程量子化

10 エピローグ―再び「存在」について

おわりに