お陰様で、生かされている日々を、丁寧に過ごしています。ご縁に感謝します。

作家、看護師の岡本理香、肺がんの母を看取り、自身のリンパ性白血病ステージⅣ診断。活動休止、コツコツ療養しています。

そのままでいい、私も、あなたも、そのままでいい。

2010年08月28日 | 摂食障害
フト、いやずーっと、感じてたこと。

「褒めてあげて」「認めてあげて」「親なんだから」

これらは、具体性に欠け、親を責める言葉になっていないだろうか?
母親は、自分の育て方が悪かったのかと苦悩している段階で、このアドバイスを無理にでも実行しようとする。
不自然であり、自分の知識の枠を越えた納得できない行動をしなければならない。

感情を抑えて、時々顔を出す、押し殺しているつもりの自分の感情に自分が振り回されるのである。
諸々の障害を受容し前向きな親という理想の姿は、理想であり、親も一人の人間であることを忘れてはならない。

子供が分かってほしいと叫ぶ心理と同じく、親にも周囲の肯定的なまなざしが必須である。
親の方も「分かってほしい」のである。
親も、その親の子供なのである。

親は、子供の性格ではなく、行動を見る、今を知ることを意識してほしい。
先走らないことが大切だと感じる。
先走るのは、自分を守りに入るからである。

親子であっても、互いの気持ちを分かるのは無理であることを知ってほしい。

それぞれには、それぞれの価値観があっていい、ない方が不自然なのである。
以前から何度も言っているが、ヘルプではなく、サポートをする立場を知ってほしいのだ。

子供たちは、アイデンティティ確立の時期に葛藤し、自分探しをしながら、大人になる階段を上がっている時期である。
子供のままでいたい、もっと甘えたい、大人の世界は嫌だと思いながらも、自分が何者かを探し彷徨っているのである。
乳児期に愛着をした、いやしているだろう母親に絡むのである。

この時期に、かつてアイデンティティを確立したつもりの親は、土台が不安定であり、アイデンティティが拡散しているいわゆる危機に直面するのである。
自分と向き合うということに直面しなければならない、もしくは自分と向き合う必要があることを知らなければならなくなる。

子供のことではなく、自分自身の「何か」と向き合うべきだと気づく方も多い。
それを知ることを、まずしてほしい。

ただ、年齢的に、体力や立場が、それらを妨げるのは実情であり、誰の問題?今何が問題?がすり替えられてしまうことが多い。

自分と向き合い「私は私、OKよ」と思えるからこそ、「子供は子供、そのままでOK」に繋がるのである。
ここで注意したいのが、礼儀と躾の違いを、きちんと教える立場であることを忘れてはならない。

感情と行動を切り離すことができるのが大人であり、感情を抑えるのではなく、まず知って、納得して、適切な行動をするのが、自分を年齢に応じたレベルに同一性ができた大人と言える。
特に、他者との距離感=境界を知っているかどうかは、重要であり、子供たちは、その境界が混乱していることも知ってあげることだ。

人間は、自分の欲がご都合通りにいかないと悩み、自分を知らないことで苦しむ。

それらも含めて「知る」だけでいい。
まず知る(感情が入らない)だけでいいのである。

目に見えるものが宝ではなく、そのものを愛する自分の気持ちが信なのである。
宝は手放すことで、安心を得、自分の気持ちが輝くのである。

日常の生活の中の他者(子供や主人)の行動を三つに分けて観察してみる。

してほしい、してほしくない、やめてほしい。

そう、これも知るだけでいい。
自分の感情を知る。

自分を知らない人ほど、他人を「あーだ、こーだ」と言うのである。
他人の足元の豆は拾えないことを知っておくべきだ。