ネコの餌箱

最近見たビデオや読んだ本など

「ザ・マスター」

2014年01月27日 | ハリウッド映画
監督・脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:ホアキン・フェニックス、フィリップ・シーモア・ホフマン、エイミー・アダムス

第2次世界大戦後、精神に傷を負った元兵士が宗教団体の教祖と出会い、関係を深めていく様子を描く。
精神を病んだ元水兵ホアキンと新興宗教教祖役のシーモアのがっぷり四つに組んだ熱演。
全体に重くきつい話で観終わった後に重苦しい疲労感とザワリとした不快感残る。
★★



「喪失」

2014年01月20日 | 海外ミステリー
モー・ヘイダー作(ハヤカワ・ミステリー)

連続少女誘拐事件が発生、捜査にあたる英国重大犯罪捜査課警部キャフェリー。
過去に発生したよく似た手口の事件を調べるがちに、また新たな事件が発生して・・。

プロット自体はそれほど新鮮味無い。
展開の巧さで読ませるがクライマックスのどんでん返しもそこそこ。
それでも圧倒的に力あるのはつらい過去を背負った主人公とサブキャラのリアリティ。

関係なく登場するウォーキングマンの存在も嘘っぽさより哲学的厚みを増している。
真犯人の設定はルール違反ギリギリセーフか、ここを上手くクリアしていれば文句ない傑作だが。
「言葉より、沈黙のほうがその人物について多くを語る」
★★★




「世界にひとつのプレイブック」

2014年01月11日 | ハリウッド映画
監督デビッド・O・ラッセル
出演:ブラッドリー・クーパー、ジェニファー・ローレンス、ロバート・デ・ニーロ

妻の浮気が原因で心のバランスを崩したパットは、仕事も家も失い、両親とともに実家暮らし。
いつか妻とよりを戻そうと奮闘していたある日、事故で夫を亡くして心に傷を抱えた女性ティファニーに出会い・・・。

双極性障害など現代的病を扱っているが、中身はハリウッドの伝統的なロマンチックコメディ。
教科書通りだがそれなりによくできている。
ラストの甘さを若い頃なら許せなかったかも・・・。
★★☆

「私が愛したリボルバー」

2014年01月04日 | ハリウッド映画
ジャネット・イヴァノヴィッチ作(扶桑社ミステリー)

失業中のステファニーは金に困って賞金稼ぎの仕事を始める。
生まれて初めて手にしたスミス&ウエッソンを携え犯罪者に立ち向かうことになるが・・・。

殺人容疑者で追跡対象の元警察官と仇同士のラブロマンスなど、女ハードヴォイルドものとしては定石どおり。
執拗につけねらうボクサー・チャンプの異常性がサスペンスとなってはいるが。
やたら生きがいいだけの無鉄砲な主人公にもう一つのれない。
★☆