ネコの餌箱

最近見たビデオや読んだ本など

永遠の沈黙

2008年04月30日 | 海外ミステリー
マイクル・ベイデン&リンダ・ケニー作(ハヤカワ文庫)

ショッピング建設予定地で見つかった多数の白骨死体。
事故か、殺人か、それとも・・・?
NY市警の検死官ジェイクと美人弁護士マニーが共同で調査を始める。

プロット、道具立て揃っているのだがなんかイマイチかったるい。
主人公二人のキャラがありきたりで予定通りのラブロマンス。
「60歳になって朝一人で目覚め、自分の選んだ道を後悔しないように気をつけろ」
★☆

ラストキング・オブ・スコットランド

2008年04月24日 | ハリウッド映画
監督: ケヴィン・マクドナルド
出演:フォレスト・ウィッテカー ジェームズ・マカヴォイ

かつてのウガンダの独裁者アミン大統領の内幕を、主治医の青年の目を通して描いた政治サスペンス。
偶然、アミンの怪我を治療する機会を持った英国人医師ニコラスは、アミンに気に入られ主治医に抜擢される。

外国人の眼というフィクションの視点から、実在した独裁者の光と影に迫ろうとした意図はそれなりに分かる。
だが、アミンとの出会いのエピソードがかなり強引なご都合主義で素直に入っていけない。
アミン役フォレスト・ウィッテカーのオスカー受賞の熱演に対し、主人公のキャラがフィクションのせいか影薄い。
後半サスペンス盛り上がるが、ラストはなんとか上手く逃げたという感じ。
★★

四つの雨

2008年04月17日 | 海外ミステリー
ロバート・ウォード作(ハヤカワ文庫)

ボルチモアの冬の夜。
若き日に夢見た社会変革の志にも疲れ、貧しい生活の中酒に溺れる日々の心理療法士ボブ・ウエルズ。
ある日目の前に現われた美しく、愛らしいジェシーとの出会いがボブの人生を一変させた。
60年代の闘士のなれの果て、清貧を支えるプライドの裏には・・・。

主人公にシンパシー感じられない。
作者の冷ややかな視線も気になる。
タテマエと本音という二元論が安易すぎる。
「ヒューマニズムとは厄介なものだ。いらなくなっても、簡単には捨てきれない。」

マリー・アントワネット

2008年04月12日 | ハリウッド映画
監督 : ソフィア・コッポラ
出演 : キルスティン・ダンスト

オーストリア皇女マリーは、14歳にしてフランス王太子ルイ16世の元へ嫁ぐことになった。
結婚生活に胸を膨らませていたが、待ち受けていたのは世継ぎを生むという唯一の「重要な仕事」と、愛情のない夫婦生活。

現代にも通じる皇室のお世継ぎ問題だが、そんなお堅い話はあくまで背景。
フランス政府の全面協力というヴェルサイユ宮殿を舞台に、全編を彩るお菓子やドレスのゴージャスなファッション。
バックに流れるポップな音楽といい、ファッション・グラビア感覚はさすがコッポラの娘?
★★

ダイハード・4

2008年04月05日 | ハリウッド映画
監督 : レン・ワイズマン
出演 : ブルース・ウィリス

世界がデジタル化された現在、そのシステムがテロによって攻撃されたら……。
全米のインフラがストップし、米政府すらも機能しなくなってしまう。

初登場のハイテクビルの話以来、常に先端科学を駆使する敵に対し徒手空拳、裸一貫、生身の肉体で対抗してきたわがヒーロー。
アクションがエスカレートするのに比例して、どんどん世界が漫画になっていく。
最新鋭戦闘機を相手に戦うマクレーンを面白がるほどアホになれない。
地球をあっというまにクルクルクルするマイティマウスの世界。

最近のハリウッドは敵役をほとんど国際的テロリスト(実は金が狙い)パターンばかりだが、この辺でもう少し魅力的な敵役を作り出さないと、冷戦時代が懐かしいということになる。
★★