その時の最初の対応は、ハードディスクをCF(コンパクトフラッシュ)カードに変えて欲しいというものでした。
当時は、SSDはまだまだ高かったですし、何よりもIDE接続のハードディスクでしたので、CFカードをIDEに変換する基盤を使用してクローンコピーを行いました。ハードディスクの容量も1700MBと小さいので、クローンコピーを行い、CFカード化するのは、特に問題ありませんでした。
3台とも動作が安定して問題なさそうだったのですが・・・なんと1週間ほど経過して、3台とも突然フリーズする現象が発生し始めました。CFカードをハードディスクの代用で使用するのは、少し無理があるようでした。
CFカードでの運用を諦め、現在使っているハードディスクと同仕様のハードディスクを入手して、クローンコピーすることにしました。さらにお客様のほうで、予備機(PC-9821 3台)も念のため、用意しておきたいとのことでした。
確かに予備機を用意しておけば、現用機からハードディスクや、拡張ボードなど移せば、今まで通りに運用できますので、仕事の空白を最少にすることができます。
その当時、まだPC-9821を扱っている(もちろん中古ですが)会社があり、予備機3台購入と、ハードディスクも購入しました。
クローンハードディスクを作成して、現用機に乗せ換えて、運用していただきました。
また、予備機にもクローンを作成して、拡張ボードなどを移して動作することも確認しました。
ここまでが6年前の作業でした。
その後、CRTモニターを液晶モニターへの交換作業、内部のバックアップ電池の交換などを行わさせていただきました。
そんな中、先日メインで使っているパソコンが、一回で起動しなくなり、何回も電源を入れなおさないと起動しなくなってきた、起動しても突然フリーズすることがある・・・とご連絡がありました。
内容からすると、ハードディスクの問題のように思われました。前回ハードディスクを交換してから6年経過していますので、何らかの障害が発生しても不思議ではありません。
もし、ハードディスクの問題でない場合は、以前用意した予備機にディスクや拡張ボードなどを移せば、問題なく使えるはずです。
お伺いして、確認してみました。起動途中でエラーで止まってしまいます。やはりディスクの読めない箇所があるみたいです。
とりあえず、6年前に用意した予備機のハードディスクを取り出しクローンコピーを行いました。1700MBの容量でしたが、転送速度が2MB/S程度でしたので、転送完了までに20分近くかかりました。
クローンディスクを現用機に取り付けてみると・・・問題なく起動・動作しました。何回かシャットダウン~起動を繰り返して確認しましたが、大丈夫でした。
今回のお客様は、PC-9821にお仕事専用のソフトを入れて使用していましたので、どうしても新しいパソコンやOSに移行することができないので、予備機を用意していましたが、それが功を奏してお仕事に支障なく対処することができました。まさに備えあれば憂いなしですね。
